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8月度の易経実践ふりかえり

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8月度の易経実践ふりかえり

8月度の易経実践ふりかえり

2022/09/04

日曜は古典研究カテゴリーの記事を投稿しています。

 

8月が終わって9月が始まりましたので、

今日は易経実践グループ8月度のふりかえり記事を。


前々月7月度のふりかえりはこちらです。

 

8月の月筮 25.天雷无妄の上九(てんらいむぼうのじょうく)
 方針 47.沢水困の九五(たくすいこんのきゅうご)

 

8/1(月) 28.沢風大過の九三(たくふうたいかのきゅうさん)
8/2(火) 24.地雷復の初九(ちらいふくのしょく)
8/3(水) 15.地山謙の初六(ちざんけんのしょりく)
8/4(木) 01.乾為天の九三(けんいてんのきゅうさん)
8/5(金) 17.沢雷随の九五(たくらいずいのきゅうご)
8/6(土) 60.水沢節の六四(すいたくせつのりくし)
8/7(日) 33.天山遯の九五(てんざんとんのきゅうご)
8/8(月) 22.山火賁の九三(さんかひのきゅうさん)
8/9(火) 39.水山蹇の上六(すいざんけんのじょうりく)
8/10(水) 47.沢水困の初六(たくすいこんのしょりく)
8/11(木) 10.天沢履の初九(てんたくりのしょく)
8/12(金) 58.兌為沢の九五(だいたくのきゅうご)
8/13(土) 60.水沢節の九二(すいたくせつのきゅうに)
8/14(日) 53.風山漸の上九(ふうざんぜんのじょうく)
8/15(月) 29.坎為水の六三(かんいすいのりくさん)
8/16(火) 33.天山遯の上九(てんざんとんのじょうく)
8/17(水) 55.雷火豊の六二(らいかほうのりくに)
8/18(木) 64.火水未済の上九(かすいびせいのじょうく)
8/19(金) 18.山風蠱の九二(さんぷうこのきゅうに)
8/20(土) 34.雷天大壮の九二(らいてんたいそうのきゅうに)
8/21(日) 13.天火同人の六二(てんかどうじんのりくに)
8/22(月) 29.坎為水の六四(かんいすいのりくし)
8/23(月) 45.沢地萃の九四(たくちすいのきゅうし)
8/24(月) 40.雷水解の九二(らいすいかいのきゅうに)
8/25(木) 07.地水師の九二(ちすいしのきゅうに)
8/26(金) 06.天水訟の九二(てんすいしょうのきゅうに)
8/27(土) 19.地沢臨の六四(ちたくりんのりく)
8/28(日) 50.火風鼎の六五(かふうていのりくご)
8/29(月) 02.坤為地の初六(こんいちのしょりく)
8/30(火) 32.雷風恆の九二(らいふうこうのきゅうに)
8/31(水) 31.沢山咸の上六(たくざんかんのじょうりく)

 

※爻について
初  5回
二  9回
三  4回
四  4回
五  4回
上  5回


内卦 18回 外卦 13回
陰爻 12回 陽爻 19回

 

     陰爻   陽爻

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1月  14回  17回

2月  12回  16回

3月  19回  12回

4月  17回  13回

5月   7回  24回

6月  20回  10回

7月  12回  19回

8月  12回  19回

 

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計  113回 130回

 

 

※考察

8月は乾為天1回 坎為水2回 兌為沢1回

坤為地1回ということで、全部で重卦が5回出ていて

多かった印象が強いです。

 

また、7月は五爻が11回出て多かったのに対し、

8月は二爻が一番多くて9回出ました。

中を得ているので、爻辞は概ね

良い内容のものが少なくないのですが。

 

あと、陰爻陽爻の対比が12回と19回で

先月と同じというのも面白い偶然です。

8ヶ月通してとなると若干陽爻の方が多めです。

 

それに対して内卦と外卦の比は、

7月が内卦13回 外卦18回だったので、

8月はそれが逆転したことになります。

 

7月のときの考察で書いた前の日との関連性について、

前日の卦と近い卦が立ったのは、

内卦に兌が続いた3日間

8/11天沢履 →8/12兌為沢 →8/13水沢節

 

内卦に坎が続いた3日間

8/24雷水解 →8/25地水師 →8/26天水訟

が印象的でした。

 

8ヶ月通して観たときの気づきとしては、

火風鼎 兌為沢 水沢節の3つが

64卦のなかで1度もでていない卦だったんですが、

それが今月は3つとも出て、

64卦がすべて出揃ったことです。

 

さて9月はどんな感じになるでしょうか。

 

 

※コメントとして書いたこと(抜粋)

 

●水沢節は、ひとつ前の綜卦である風水渙と対比的に捉え、渙の後に置かれた意味を考えてみましょう。渙卦は、散る、解ける、離れるという言葉から、内側にある淀みを外側に発散し、気分転換を図る方向性を持つのに対し、節卦は、節を使った「節度」「節制」「節約」「節倹」という熟語から想像できるように、ブレーキをかけ内側に抑制する方向性を持ちます。竹の節が等間隔にあるように、三陰三陽でバランス自体はとれているので、剛にも柔にもいずれにも偏らないよう制することですが、制するのも行きすぎれば苦節になってしまうので、卦辞の「苦節貞すべからず」、つまり「抑制するのも固執せずほどほどに」となるわけです。「過ぎたるは及ばざるが如し」で意地を張らないことでしょう。(2022.8.6)

 

●兌為沢は同じ重卦・57.巽為風と綜卦関係にあり、どんな対比があるかを考えてみるとよいでしょう。巽為風は一陰の上に二陽があり、不可視、伏入の意味で下部の欠所で陰門。兌為沢は一陰が二陽の上にあるので、力弱い者が力強い者に持ち上げられて悦び、可視顕現の意味で上部の欠所で口となります。喜びごとがあることは大事ですが、口は災いの元。気が緩み調子に乗りやすく、考えが甘いので、興奮状態で物事を進めようとすると足元をすくわれかねません。爻辞は、どのように喜ぶか和兌、孚兌、来兌、商兌、引兌とさまざまなパターンで表現していますが、引兌つまり、有力な人物を自分に引きつけることで悦びを手にしようとする上六と比爻関係にある九五は、距離を保って泰然とした姿勢で臨むように注意すべきと解しました。(2022.8.12)

 

●天火同人は、同志が集まり団体を作っている状態。綜卦の14.火天大有は、モノが集まってたくさんある状態。普通、二爻は中を得ていて正位にあり、しかも隣同士の比爻も陰陽の組み合わせになっているから、良い意味に解すことが多いのですが、この卦は集団の意味なので、「身内ばかりと付き合っていて恥ずかしい態度」という風に、逆の解釈になるというところが何とも易の面白い所ですね。いろいろ解説を参照しましたが、大意のところに記したように、正応している九五とだけ結びつきが強いのは私的なつながりを重視しているから同人的つながりが持てず吝という解釈と、本来応ずべき九五とよりも、身近で比爻関係にある初九や九三と仲よくしていて吝という解釈と二通りあるようで、前者を採用しました。(2022.8.21)

 

●天水訟は、訴訟の訟で、一つ前の綜卦が、水天需でしたから、需(ま)つ=積極的な意志を持って動かないの対比で、あれやこれやと動いてトラブルの多い時というイメージはしやすいでしょう。卦辞に「終えんとすれば凶」とあり、強引に結論づけようとするとさらに良くないわけです。それでも初六は陰爻で九四と応じているので、長引かせずにキリをつけられたというところでしょう。(2022.8.26)

 

●火風鼎は、一つ前の綜卦49.沢火革とどのような対比があるかを見るとよいでしょう。革卦は「改革」「革命」の「革」ですから、一波乱あって改まる意味をもっていますが、「革命」という言葉からイメージされがちな急進さとはちょっと異なり、「衣替え」「刷新」「イメチェン」ぐらいで派手さはありません。「鼎」はかなえと読み、煮炊きに用いる三本足の神器のことで、食べ物をつくることから「養い」の卦とも言われます。革で改めた新しいしくみを、鼎ではどうやって安定させていくかがテーマで、それには協調性とバランスが問われることでしょう。(2022.8.28)

 

●坤為地は全爻が陰爻の重卦で、64卦の最初を飾る乾為天の次に配されている錯卦にあたります。64卦がすべての存在の基盤といえる天と地を表す卦から始まっていること自体を理解するのは難しくなくとも、両卦の意味する全体像をしっかり掴むのは易しくありません。坤為地については、卦辞に「牝馬の貞に利あり」とあり、自分が前面に立たず、無欲の従順さを以て事に当たる姿勢を良しとします。「能ある鷹は爪を隠す」「大賢は愚なるが如し」ということわざがこの卦のイメージに沿うものと言ってよいでしょう。
あと、乾為天には上九のあとに、用九という特別な爻辞が書かれていましたが、坤為地にも同じように用六という特別な爻辞「永貞に利あり」があり、その象伝には、「以て終わりを大にするなり」とあります。いつまでも安定して惑わないというのは易しくないことですが、結局のところその基盤は「どうあるか」という存在の土台にこそあると。ミュージカルの俳優も、舞台装置、照明、衣裳、大道具といった裏方となる黒子がいて初めて観客を魅了できるように、「陰」の力の下支えがなければ、「陽」はその力を発揮し得ないというわけです。(2022.8.29)

 

●雷風恆はひとつまえの綜卦31.沢山咸とどんな対比があるかを考えてみましょう。恆は、人や物事との関係を永く恒常的に保とうとするのに対し、咸は、咸に心を加えれば「感」となるように、直感や一瞬の反応に意義を見出そうとします。咸が若い男女の燃え上がるような恋愛とするなら、恆は大意のところにも書いたように、倦怠期を迎えた夫婦のような関係と言えるかもしれません。笑。変化の哲学といえる易経に、〝変わらない〟を意味する卦があること自体は面白いとおもいますが、九二にしても「悔い亡ぶ」という消極的表現であり、どの爻も爻辞にはあまり良い意味のことばが見つからず、不変の関係を維持することがいかに難しいかを象徴しているようにも感じます。(2022.8.30)

 

 

 

 

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