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算数という教科は「算数語」という言語ゲーム

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算数という教科は「算数語」という言語ゲーム

算数という教科は「算数語」という言語ゲーム

2023/01/28

土曜はらくだメソッド関連の記事を書いたり、

塾生のblog記事を紹介したりしているんですが、

今日は前日書いた記事内容と、

らくだメソッドとの関連を考えてみようかと。

 

というのは、昨日投稿した記事で

ウィトゲンシュタインの言語ゲームに触れたんですが、

記事を読まれた方のお一人から、

「言語ゲームの話と寺子屋塾での学習がどう関連し、

どのようにつながっているのかが知りたい」

というご質問を頂いたからです。

 

また、「言語ゲームという考え方を知ることで、

具体的にどういう利点があるのか」ということも、

気になる方が少なくないかもしれません。

 

まず、言語ゲームと寺子屋塾の学習の関連については、

まずは、ゲーミフィケーションというフレームを

想定することで見えてくることが

多いように感じています。

 

このことは、昨年11/19に投稿した記事
偶発的に生まれたメソッドだから遊びが学びに

で、為末大さんの動画を紹介しながら、

ゲーミフィケーションについて触れたので、

未読の方は参照下さい。

また、15年も前のことですが、

らくだメソッドの小学校算数教材が

ニンテンドーDSソフトになったことが

あったということもこちらの記事で書きました。

 

たとえば、将棋というゲーム以外にも

囲碁やトランプといったさまざまなゲームが

パラレルに存在しているのと同じように、

球技スポーツという世界には、

サッカーやバレーボール、テニス

ラグビーなど、さまざまなものが存在し、

各々に独自のルールやトレーニング方法があります。

 

同じように、学校教育というしくみも、それを

ひとつの言語ゲーム体系で組み立てられたシステム

というふうに見立てることができると、

それとは異なる言語ゲームが存在し得るのだから、

それだけに縛られる必要はない、というような、

相対化する視点を持てるのではないでしょうか。

 

とくにわたし自身は、

教育、医療という営みについては、

万国共通の普遍的なしくみを指向するよりも、

それぞれの国や地域社会、歴史に合わせて

さまざまな形が存在するローカルなものとして

認識しアプローチする姿勢が

大事なようにおもっているんですが。

 

あと、らくだメソッドの算数教材について、

わたし自身もこの10年やり続けているんですが、

改めておもっていることのひとつに、

算数もまたひとつの言語体系なので、

毎日触れることによって身体で体得することが

本当に大切なんだということがあります。

 

国語や英語など、いわゆる語学の学習においては、

毎日そのコトバに触れることの大切さについて

世に広く認識されてきました。

 

何故〝毎日〟触れることが大切なのかというと、

アタマで考え考えコトバを喋っている人が

ほとんどいないことからわかるように、

コトバを使うことは、無意識や身体の感覚に近くて、

顔を洗ったり、歯を磨いたりすることと

かなり近い次元にあるからでしょう。

 

らくだメソッドを開発された平井雷太さんは、

「算数も言葉であり、算数語なんだ」と

よく言われていました。

 

つまり、算数数学という教科もまた

ひとつの言語ゲーム体系として捉え、

「算数語」としてゲーム感覚で学べると、

学校教育の言語ゲーム体系とはまた

異なったアプローチが可能なのではないかと

常々おもっている次第ですが、いかがでしょうか。


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