2022年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その6・総括)
2023/01/06
2023年は今日1/6から中村教室を開室します。
こんな感じで1ヶ月間の開室日を記したカレンダーと
実施する日程がきまっているイベントの案内は、
トップ記事固定(注目のコンテンツ)で投稿し、
毎月月初めに更新していますのでご確認ください。
さて、いつも金曜は読書関連の話題を
投稿してきたので、
昨日まで記してきた
2022年の年間読書ベスト24をふまえ、
読書会で取りあげた本の話題や、
惜しくも24冊から外れた本のことなども紹介しながら
総括してみたいとおもいます。
読書会つんどくらぶは4回開催し、
お題本として採り上げたのは、
NHK出版から出ている「学びのきほん」シリーズの
学びのきほんシリーズについては、
6/17に書いたこちらの記事で触れた通りですが、
つんどくらぶで取りあげたのは、
松村圭一郎さんの『はみだしの人類学』に続いて
2冊目だったんです。
結局、去年はこのシリーズで出版されている本の
残りを全部買ったので、
19冊が全部揃ってしまいました。(^^;)
現時点ではまだ全部、読み切れていないんですが、
1冊2時間もあれば読めてしまうので、
あと残り6冊ほどで、
入門書としてどの本もオススメできる
クオリティの高さだったことを記しておきます。
また、100分de名著『ハイデガー存在と時間』は
とても分かりやすく
他の月の番組もセレクトがタイムリーで、
テキストもほぼ毎月買っていました。
ちなみに、2022年の年間読書ベスト24に
学びのきほんシリーズや100分de名著のテキストまで
入れてしまうと、とても24冊に収まらないこともあり
雑誌、ムック本として番外扱いにしています。
あと、読書会関連では、ベスト24の④に挙げた
読めたのは、塾生の本田信英さんが
この本で開催した5回の読書会に参加したからで、
読書会は現在なお継続中です(次回は1/22に予定)。
それで、以上の読書会の企画や参加を通じて
浮かび上がってきた問いの筆頭は、
本の内容を理解することと、
自分の血肉にすることの間に
いったいどういうつながりがあるのかでした。
結局、本で読んで知り得た情報というのは、
自分のアタマで考え自分で体験したことではなく
他者の考え、他者の体験ですから、
それをアタマの中に記憶しインプットするだけで
自分で活用出来る状態にしていくことは
かなり難しいからです。
そういう意味で、この問いについて
一番参考になった本は、
山口周さんの『独学の技法』でした。
独学について書いてある本の多くは、
いかにインプットするかが重視されていても、
使えるような形でインプットするために、
関連付けと抽象化という思考ステップを踏んで、
使いやすい形でストックしていく重要さを
指摘している書物は少ないからです。
こちらの記事で名言として紹介したんですが、
結局のところ、学ぶという言葉を
ラーニングとマスタリングの違いを意識しながら
使えているかどうかがポイントなのでしょう。
山口周さんの本と出会えたことも、
以上の様な思考プロセスを辿った結果でもあり、
今年ほど、読む本1冊1冊の関連性や全体像、
位置づけのようなものを
強く意識した年はなかったように感じています。
さてさて今年はどんな本に出会えるでしょうか。
●2022年に買った本&読んだ本セレクト24
①甲野善紀+方条遼雨『上達論 基本を基本から考える』
②﨑谷博征『慢性病の原因は「メタボリック・スイッチ」にあった』
③細谷功×佐渡島庸平『言葉のズレと共感幻想』
④近内悠太『世界は贈与でできている』
⑤山口周『知的戦闘力を高める 独学の技法』
⑥宮野公樹『問いの立て方』
⑦雲黒斎『あの世に聞いたこの世のしくみ』
⑧柄本明『「絶望」の授業』
⑨グレゴリー・ベイトソン『精神と自然』
⑩小田慶子ほか『脚本家・野木亜紀子の時代』
⑪中沢新一『カイエ・ソバージュ』
⑫谷川俊太郎(作)+合田里美(絵)『ぼく』
⑬U.ルッツ編(大島かおり木田元共訳)『アーレント=ハイデガー往復書簡』
⑭いがらしみきお『ぼのぼの人生相談 ひととくらべちゃだめなのさ』
⑮福澤諭吉(齋藤孝・訳)『現代語訳 文明論之概略』
⑯島宗理『インストラクショナルデザイン 教師のためのルールブック』
⑰大友良英・稲葉俊郎『見えないものに、耳をすます 音楽と医療の対話』
⑱ブレイディみかこ『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』
⑲松尾睦『仕事のアンラーニング 働き方を学びほぐす』
⑳井上正保編著『健康不安と過剰医療の時代』
㉑松尾匡『自由のジレンマを解く』
㉒為末大『為末メソッド 自分をコントロールする100の技術』
㉓柊木匠『わたしは宇宙のかけら』
㉔Kan.『問題は解決するな』