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図書空間「坂本図書」の予約が11/19取れました

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図書空間「坂本図書」の予約が11/19取れました

図書空間「坂本図書」の予約が11/19取れました

2023/11/02

ウィトゲンシュタインの話題に端を発して

坂本龍一さんの遺された蔵書が

閲覧できる図書空間「坂本図書」が

都内某所に9/24OPENし、

その企画のスタートに合わせて、

同日『坂本図書』と題された

書籍が出版されるという記事を9/12投稿しました。
9/24都内某所にOPENする「坂本図書」構想や新刊本のこと

 

その新刊本は、妻から64歳の誕生日に

プレゼントして貰いました。

 

 

次の写真は、予約特典としてついてきた、

坂本図書バージョンの夏目漱石『夢十夜』と

坂本の言葉を記したしおり3枚。

 

なぜか、漱石の作品のなかでも、

わたしの好きな『夢十夜』なんですね。

 

以前、このblogでも

第六夜を全文紹介したことがありました。

夏目漱石『夢十夜』より第六夜

 

9/12の記事で紹介したとおり、

図書空間「坂本図書」は、

前々月の28日正午からネットで予約申込み受付を

開始するシステムになっています。

 

11月18日午後に、

高橋悠治さんがピアノを演奏するコンサートが

新宿であるので、その日の近くで

開館日があれば、予約してみようと考えていました。

 

それで、確認してみると、

11/18の翌日11/19(日)に開館日があります。

 

それで、9/28の正午に予約申込みをしたところ、

無事ゲット!しました。 (^_^)v

また、どんな様子だったかについては、

レポート記事を書きますね。

 

教授の最後の本となった、

この本のタイトルが、

映画『ザ・シェルタリング・スカイ』の

終わりの方で出てくる

ポール・ボウルズの台詞なんですが、

次の記事をご覧ください。

映画『シェルタリング・スカイ』より「満月が昇る姿をあと幾度見るだろう?」(今日の名言・その62)


この本の最終章「8 未来に残すもの」に

坂本図書について書かれた部分があり、

それを以下に引用し、

この記事の結びとしようとおもいます。

 

(引用ここから)

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坂本図書
久しぶりにニューヨークへ戻ったと言っても特に何をするでもなく、止まり木の鳥のように自宅のソファーに横になりながら、ただのんびりと過ごしていました。あえて言えば、蔵書の整理をした。もともと日本へは一時滞在のつもりで帰国していたので、ほとんどの荷物はそのままでした。でも、治療のため東京にも仮住まいを持つことになり、そこには本棚も入れられたので、この機会に読み直したい本やこれから読みたい本を選んで移そうと思い立ったのです。選び抜いたつもりでも、段ボール8箱分にはなりました。

 

蔵書の中には、編集者をしていた父の遺品もあります。父は仕事柄、膨大な本を所有していましたが、すべては保管しきれないので、大部分は亡くなった際に処分してしまいました。しかし、父の本棚の1段分には、「永久保存せよ」と、手書きのテープが貼ってあった。それだけは無下にできず引き継ぐことにして、ニューヨークへも持っていっていました。「永久保存」のコーナーには彼が自ら編集者として関わった文学作品ではなく、趣味だった郷土玩具や仏像に関する本、あるいは映画関係や保田與重郎の本などが含まれ、ほとんどが戦前に刊行されたものでした。生前、大切に繰り返し読んできたのでしょう。

 

父の影響なのか、ぼくも昔から本が好きで、最近も谷中のギャラリー 「SCAI THE BATHHOUSE」に行ったついでに、斜め向かいにある「木菟」という古本屋に寄り、たまたま見つけた詩人・吉田一穂の随想集『桃花村』を買って帰りました。この本を愛読している田中泯さんが、かつて山梨の山村で農業仲間と立ち上げた団体に、書名にあやかり「桃花村舞踊団」と名付けたというエピソードが記憶にあったのです。桃花村という地名は本来存在しないものの、泯さんは自分たちが暮らす集落をそう呼んでいます。


他にも本絡みでは、編集者の伊藤総研くんに助けてもらいながら『婦人画報』で連載していた「坂本図書」も、近年の大切な仕事です。ぼくの蔵書の中から、古典から新刊まで、 その時々に関心があるものを著者の人物紹介と共に語ってみようという企画で、第1回ではロベール・ブレッソンの『シネマトグラフ覚書―映画監督のノート』を選びました。連載内で、ぼくの希望により漫画家の安彦良和さんと対談させてもらったこともあります。 5歳年上で、同じように学生運動世代の安彦さんが今、日本と東アジアの関係を古代史と近現代史の双方から描き出そうとしているのが興味深い。「この国はどこで間違えてしまったんだろう?」という、共通の問題意識を確認できました。


とりわけ印象に残っているのは、第15回で取り上げたニコライ・ネフスキーの『月と不死』です。 17世紀末にロシアに生まれたネフスキーは、若くして日本へ留学し、柳田國男や折口信夫らと親交を結びました。そして柳田を師と仰ぎ、自らも民俗学者・言語学者としてアイヌ語や宮古島方言の研究に取り組んだ。この本は、彼が日本各地の信仰や神話、習俗などを調べた成果をまとめ上げたものです。ネフスキーは人一倍、聴覚が鋭かったのか、方言に関する論文が多い。


では、なぜ月と不死が関係しているのか。一般的には、太陽が生命の象徴で、月はむしろ死と結びつけて捉えられますよね。しかし、ネフスキーはそうした暗く、冷たいイメー ジを背負わされがちな月という存在を、月を女性、太陽を男性に喩えた宮古群島の伝説をもとに捉え直し、そこから生命が生まれ出るものとしてポジティブに定義したのです。余談ながら付け加えると、約14年にわたる日本滞在のあと、彼は社会主義革命を経てソ連となった母国へ帰り、日本語教師業の傍ら、16世紀に消えたチベット圏の言語・西夏語の研究に着手しました。ところが数年後、ネフスキーが留学中に北海道で出会い、妻となっていたイソが娘を伴いソ連へ遅れてやってくると、彼女が日本からのスパイではないかと時の政権に目を付けられ、夫婦揃って処刑されてしまった。それから20年後、スターリン批判とともにネフスキー夫婦の名誉回復はなされましたが、なんという悲劇でしょうか。


ぼくはそんなふうに大切に読んできた蔵書の一部を、都内某所に連載と同じく「坂本図書」という名を掲げた小さなスペースを作って展示することに決めています。父の如く「永久保存」を求めるわけではないけれど、街の古本屋のように、本と人が行き交う場所になればいいなと。ちなみに、本にまみれたニューヨーク滞在を終えて治療のため東京へ 戻り、かかりつけの病院で久しぶりに腫瘍マーカー検査をしてもらったところ、数値が下 がっていて驚きました。担当の先生は「これはきっとニューヨーク効果ですね。私たちが何もしない方がいいのかな」と首を傾げていた。ひょっとして、家に付いている酵母菌のようなものが、体調にうまく作用したのかもしれない。不思議なものです。

 

 

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