寺子屋塾

情報洪水の時代をどう生きるか(その8)

お問い合わせはこちら

情報洪水の時代をどう生きるか(その8)

情報洪水の時代をどう生きるか(その8)

2022/12/08

先週の木曜12/1から

「情報洪水の時代をどう生きるか」というテーマで

連続投稿しているんですが、

今日が8回目となるのでそろそろ区切りをつけたく、

これまでの内容を総括してみたいとおもいます。

 

もちろん、総括とはいえ、何度も書いてきた通り、

この記事自体が予告編のようなものなので、

明確な結論を出したいわけではありません。

 

また、便宜上マネジメント関連のカテゴリーに

区分けしてきましたが、

すべてのテーマに関わる内容と捉えて頂ければと。
 

昨日までの記事や、このテーマについて

書き始めた前提となる以下の記事を

未読の方は確認された上でお読み下さい。

 

17才の私はずっとそこにいる(薬師丸さんの誕生日に寄せて)

庄司薫『バクの飼い主めざして』のこと
情報洪水の時代をどう生きるか(その0)

情報洪水の時代をどう生きるか(その1)

情報洪水の時代をどう生きるか(その2)

情報洪水の時代をどう生きるか(その3)
情報洪水の時代をどう生きるか(その4)
情報洪水の時代をどう生きるか(その5)

情報洪水の時代をどう生きるか(その6)
情報洪水の時代をどう生きるか(その7)

 

 

さて、「情報洪水の時代をどう生きるか」という

タイトルの記事に対して、皆さんは何を期待されて

読まれているでしょうか?

 

このようなタイトルを掲げておいて、

ちゃぶ台返しをするみたいですが、

この問いに対して、

こうすれば誰もが上手く行くというような

決まった正解は、残念ながらありません。


庄司薫さんの「時代の児の運命」に書かれていた、

「価値の相対化と同時進行する

 現代の巨大な情報洪水を乗り切る箱舟」

誰かがつくって用意してくれるわけではなく、

自分でつくるしかないからです。

 

「決まった正解はない」「自分でつくる」とは、

結局日々、自分の本心を問いつづけながら、

「自分のアタマで考える」ということですね。

 

でも、NHK-Eテレ「スイッチインタビュー達人達」の

養老孟司x太刀川英輔 でも話題になってましたが、

「自分のアタマで考える」ってことが、

日常から実践できている人は、ほとんどいません。

 

それで、自分のアタマで考えるためには、

人から教えられることに頼るのではなく、

「自分で学ぶ力」を身につける必要がありますから、

そのことの大事さに目覚め、

寺子屋塾のようなセルフラーニングスタイルの教室を

やり続けているわけです。

 

また、デカルトの言葉を取り上げた

(今日の名言・その28)

『頭がよい人ほど誤りやすく真理を捉えられない』

にも書いたんですが、今回の記事については、

わたしが45年かかって考え実践してきたことを

書いていますから、

もし、このblog記事を読むことだけで

すべてが代用できてしまうようなことは

起こり得ないわけです。

 

ですから、昨日までの記事で

7回にわたって書いてきたことは、

皆さん方が、ご自分のアタマで考え

実践するための素材であり、

入口にすぎないと受けとめて頂ければと。

 

具体的な実践メニューとしては

以下5項目に整理できるといってよいでしょう。

 

1.毎日書く

2.自分の方向軸を明確にする

3.観察力を鍛える

4.情報生産者になる

5.初源を問う

 

ただし、毎日書くといっても、

自分を知り、自分の方向軸を明確にし、

観察力を鍛えるひとつの手段にすぎないので、

書くこと自体が目的になってしまわないように、

気をつけなければいけませんが。

 

また、5つめの「初源を問う」姿勢において、

一番徹底されていたのは吉本隆明さんでした。

 

わたし自身、「初源を問う」姿勢については、

大事にしてきたつもりでしたが、

吉本さんほど徹底している人はいません。

 

したがって、6年前から吉本さんの著作に

手が届くようになって以降は、

それまでの思索が集約されていったのみならず、

根底から揺さぶられ見直しを迫られたわけです。

 

吉本さんは、「言葉とは?」「国家とは?」

「心とは?」という根源的な問いに対しても

素手で挑んでその思考プロセスを著作に記され、

「心的現象論」は何度か中断しながらも

30年にわたって書き続けられ未完に終わりました。

 

そして、初源を問う〝問い〟のうちで、

一番の難問は「人間とは何か?」であり、

「生命とは何か?」でしょう。

 

わたしは、16歳のときに厄介な病気をしたお陰で、

こうした難問をずっと考え続けてきたんですが、

そのプロセスで、歴史を学ぶ大切さや、

古典と呼ばれるものが今日もなお、

残っている意義にも気づくことができました。

 

たとえば、大根の種を蒔いて育てると、

根っこは地中に下に向かって伸びていき、

葉っぱは地上に上に向かって伸びていくんですが、

どうして大根にそういうことができるのか

その働きやエネルギーはどこからやってくるのか、

とっても不思議ですよね?

 

 

でも、その大根をよ〜く観察していくと、

対となっている相反する2つのエネルギーの

組み合わせとそのバランスで支えられていることが

わかってくるんですね。

 

また、大根のような生物だけでなく、

地球上や宇宙で観測可能な物理現象についても、

似たような対の関係や組み合わせが

存在していることがわかってきます。

 

 

つまり、こうした世の中のすべての現象を、

陰と陽の組み合わせで捉えようとするのが、

易経の世界観といってよいでしょう。

 

4000年という長い年月を経てもなお、

易経が古典として読まれているのは、

地球上に存在するさまざまなイノチのはたらきや、

物理現象の謎を解くカギが

そこに潜んでいるからではないかと。
 

 

さて、明日は、金曜で読書カテゴリーの日でもあり、

「情報洪水の時代をどう生きるか」というテーマの

参考本リストをまとめてご紹介する予定です。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
寺子屋塾に関連するイベント案内
12/11(日) 世界は贈与でできている・読書会
12/17(土) 哲学対話
                       易経初級講座第7回
12/25(日) 映画「ベリーオーディナリーピープル」予告編1上映会
2023年
  1/15(日)   経営ゲーム塾C

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ブログのテーマ
月曜:今日の名言
火曜:生活デザイン、ヘルス関連
水曜:つぶやき考現学
木曜:未来デザイン、経営ゲーム、
   ファシリテーション関連
金曜:読書関連、本の紹介
土曜:教室1週間をふりかえって、らくだメソッド
   塾生のblog紹介など
日曜:古典研究(易経・仏典・論語など)

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。