J.クリシュナムルティ「あなたは世界であり、世界はあなたである」（今日の名言・その68）
2023/12/07
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あなたは世界であり、 世界はあなたである。
※ジッドゥ・クリシュナムルティ（1895〜1986インド生まれの宗教的哲人、教育者、著作家）が1975年に行ったサーネン講話4より
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わたしが書物を通して大きな影響を受けたと
感じている人は沢山います。
なかでも、わたしが20歳のときに
偶然書店で著書を手にしたことで出逢った
Ｊ．クリシュナムルティは、
今なお「書物で影響を受けた人ベスト３」に入る
人物です。
その１冊は、
という自己啓発書のようなタイトルの本で、
正直、あまり期待をせずに読み始めたんですが、
この世の中の争いや混乱の原因、人間の心理や思考
愛と自由、意識、人生の全体性等について
専門用語をほとんど用いることなく、
シンプルな言葉で端的に表現されている
驚くべき内容の１冊でした。
いわゆる精神世界のグルと呼ばれる人物は
世界中にいますが、
彼は、組織は人間を自由にしないと気づくや否や
教祖をつとめていた宗教団体を自ら解散し、
その後は一切組織をつくらず、
単身で精力的に世界中を飛び回り、
対話を重視する形式の集会を
積極的に開いていたという点においても
非常に特異な思想家だったと言ってよいでしょう。
冒頭に紹介した言葉は
クリシュナムルティの数多い名言のなかでも
よく知られたものの１つではありますが、
今なお強烈なインパクトをもって響いてきます。
「世界で起きている出来事のすべては、
人間の内的世界の投影である」という意味であり、
また、それと同時に「世界で起きていること
すべての一翼をあなたという人間が担っている。
したがって、あなた一人の人間の行動如何によって、
世界は変えられる」と解釈することも可能です。
１９４５年に発表されたユネスコ憲章前文にある
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、
人の心の中に平和のとりでを
築かなければならない。」という言葉に、
クリシュナムルティの影響を指摘する
識者もあるということを最近知りました。
〝教えない教育〟というアプローチは、
事実にもとづく自己観察を重視するという点で
クリシュナムルティの思想とも
どこかでつながっているように感じています。
わたしが初めてクリシュナムルティの著書に
触れた頃には、邦訳書はわずか５冊ほどしか
ありませんでしたが、
こんにちでは書物がたくさん日本語に訳されて
出版されていますし、インターネット上には
YouTube動画も沢山アップロードされてますので、
ご覧になってみてください。
J.クリシュナムルティ - カリフォルニア、オーハイ
1966年 ２．私たち自身を観察すること
※文中でご紹介したクリシュナムルティの著書
『自己変革の方法』は、その後に新訳版が出たので
（原題Freedom from the known）がお奨めです
【最近投稿した「今日の名言」シリーズ】
・森下典子『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15の幸せ』より（今日の名言・その67）
・ハンナ・アーレント「世界最大の悪は、ごく平凡な人間が行う悪です」（今日の名言・その66）
・TVドラマ鈴木先生「体験は人間性を磨く上での貴重な教材だ。」（今日の名言・その65）
・ベートーヴェン「つねに行為の動機のみを重んじて帰着する結果を想うな」（今日の名言・その64）
・スヌーピー「配られたカードで勝負するしかないのさ」（今日の名言・その63）
・映画『シェルタリング・スカイ』より「満月が昇る姿をあと幾度見るだろう？」（今日の名言・その62）
・映画『マトリックス』より「これは最後のチャンスだ！青い薬を飲むか、赤い薬を飲むか？」（今日の名言・その61）
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