自分の特質をよく知って活かすこと
2022/02/10
今日は木曜なので、
マネジメント・カテゴリーの記事の日ですね。
このマネジメント関連では、主に
社長の立場で会社経営をバーチャル体験できる
経営シミュレーションゲーム
双申株式会社開発による「トータルゲーム」や、
叶えたい未来にアプローチする道筋を
明らかにする思考ステップ
えにし屋の清水義晴さん開発による
「未来デザイン考程」のこと、
そして、
寺子屋塾を始めてから10年ほど経った頃から
学習ガイド役の依頼を受けるようになった
ファシリテーションなどをテーマに
書いています。
経営ゲームと未来デザインはいずれも、
寺子屋塾を起業した当初から
継続的に取り組んでいるプログラムで
寺子屋塾7つ道具に位置づけているんですが、
ファシリテーションを
敢えてこの7つ道具のひとつとして
位置づけていない理由を端的に書くとするなら、
ファシリテーションとは、
この7つ道具全体を包括するくらい
幅広く、奥の深い概念だからです。
なぜそうなのか、その具体的な話については
また日を改めて書こうとおもいますが、
今日これから書こうとしているトピックは、
なぜ、大学を出ていなくて、
ファシリテーションについて
専門に学んだわけでもないわたしが
ファシリテーション学習のガイド役を
務めるようになったのか、
その経緯に関することです。
2004年2月なので、もう8年前になるんですが、
植松電機の植松努さんが書かれたblog記事のなかに、
「パーソナルエリアが異常に広くて、
一人ぼっちが好きです。
本当は、人と話すのが苦手です。
講演なんてしたくないです。」
と文章を見つけて共感し、
記事を書いたことがありました。
中村教室の本棚には、植松努さんの著書
『NASAより宇宙に近い町工場』があるんですが、
植松さんのことをご存知ない方は、
ぜひご覧になってみてください。
植松さんと同じで、わたしも変な子どもでした。
いまでもかなり変ですが・・笑
ひとりぼっちでいることは全然気になりませんし、
先生と呼ばれる仕事に就いて
もう40年近くにもなるのに、
植松さんと同じで、
人前で話すのは実は大のニガテです。
進学塾で仕事をしていた時代には、
教室に来ている子どもたちの親さんを集めて
お話しする機会もあったんですが、
そういう時はとっても憂鬱でした。
植松さんのように、
講演して欲しいと声をかけてもらったり、
講座、研修の仕事で
人前に立ったりすることは、
まわりから求められてのことで、
好きで始めたことではなかったんです。
だから、自分から営業活動を
したことはありません。
でも、話すのはニガテという特性を知ってか、
講演のような仕事はだんだん減って行くとともに、
わたしが話すよりも、実際にやってみる時間の多い
体験学習のガイド役の仕事が次第に増えていき、
いつの間にか「教えない先生」とか
「ファシリテーター」などと呼ばれるようになっていました。
前記した通り、高卒学歴で
大学は卒業していないんですが、
代わりに「自分は正規に学問を積んだ人間では無い」
自覚が生まれたようで、
たぶん「自ら学ぶ力」では
誰にも負けないとおもいます。
それだけにとどまらず、この寺子屋塾のような、
一人ひとりの「内発的動機付け」を大切にしながら、
「自ら学ぶ力」が身に付くことに主眼を置いた
セルフラーニングスタイルの塾を
自分で始めていました。
マネジメントという英語を日本語に訳すと
「やりくり」となるとおもいます。
お金、モノ、情報、資格、専門性など
経営に必要な資源はさまざまあり、
そうした資源をいかにやりくりするかが
マネジメントだとおもうのですが、
とりわけ重要な課題は
自分という人間をどう活かせるかということでしょう。
いろんな能力を新たに身につけたり、
知識や情報を得ようとする姿勢自体はもちろん、
大事なことには違いないのです。
でも、いま社会は大きく変化していて、
いま、良いとされていることが
いつまで続くかは未知数ですから、
これまでの社会で良いとされてきた枠に
無理に自分をあてはめようとしたり、
何かになることを目指したりするよりは、
自分という人間の特質をよく知って、
その特質をどう活かすかを考え工夫することが
先なのではないかと。
植松さんのblog記事を読んで
そんなことを感じました。