寺子屋塾

ただやる学習の価値とは?(つぶやき考現学 No.101)

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ただやる学習の価値とは?(つぶやき考現学 No.101)

ただやる学習の価値とは?(つぶやき考現学 No.101)

2022/07/06

お金を得ることを目的に仕事をすることと

仕事をした結果としてお金を得ることとが

似て非なることであるように、

学力を身につけることを目的に勉強することと

勉強した結果として学力が身につくこととは

似て非なること。

 

お金そのものに善悪がないのと同じで

能力そのものにも善悪はないのだから、

持ってるお金や能力の多い少ないでなく、

何のためにどうやって

自分のお金や能力を使うかが

その人の生き方を左右する。

 

そうであればこそ、

目的をもたずにただ書くことにも

意味を見出すことはできるし、

「できる」「できない」を考えず

学力を身につけることを目的とせず

ただやる学習に価値があるのだ。(1995.9.17)

※井上淳之典のつぶやき考現学 No.101


COMMENT:4/11に書いた記事で、

学力向上の最大の秘訣は、
学力向上を目的にしないことにある。
学力向上は学びの経験の向上の結果であって
目的ではない。

という佐藤学さんの名言を紹介しながら

詳しくコメントしたことがありました。
 

あくまでひとつの手段でしかないものを

そのもの自体に価値があると勘違いしたり、

それを獲得することが大事な目的だと

勘違いしてしまうデメリットについて

あまり意識されたことが無い方は、

そちらの記事も併せてご覧いただければ幸いです。

 

6/6「今日の名言」として紹介した山口周さんの
『ラーンとマスターを混同してませんか?』

この詞の内容に関連しているようにおもうので

もしかしたら参考になるかもしれません。

 

さて、寺子屋塾を起業する前のことですが、

25歳から32歳までの7年間、

名古屋市内に本部を置く小中学生対象の進学塾で

仕事をしていたことがあります。

 

わたしがその進学塾の塾長から学んだことの1つは、
「お金を目的に仕事をすることと、

 仕事をした結果としてお金を得ることは

 似て非なること。

 だから、お金を得ようとしなくても、

 良い仕事をすれば、結果は後から付いてくるから、

 良い仕事とは何かをひたすら考え抜くこと。」
ということでした。

 

この「良い仕事とは何か?」という問いの答は、

自分ひとりのアタマで一所懸命考えても

簡単には出ませんし、

独りよがりな姿勢では勿論ダメでしょう。
 

内田樹さんは『先生はえらい』という著書の中で、

「人間はほんとうに重要なところで、ほとんど必ず

 原因と結果を取り違える」と書かれているんですが、

お金を得ることは、あくまで

幸せな人生を送るための一つの手段にすぎないのに、

お金を得ることがいつのまにか

人生の大事な目的であるかのように

錯覚してしまうのは、

人間の悲しい性なのかもしれません。


最近、仕事や職業の選択について
「自分のやりたいことをやる」など

自己実現がまず先にあって、

その結果を他者貢献につなげようと考える人が

増えてきているように見受けられるんですが、

前に書いたことに照らし合わせると、

順序が逆なのではないかとおもうのです。
 

さて、あなたは、
自分のお金や能力を何のために使いたいですか?
 

自分の持ってるお金や能力の多い少ないが、

人間の幸不幸を左右するとおもいますか?

 

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