読書会つんどくらぶ 第29回『ブッダが教える愉快な生き方』(その1)開催レポート
2021/11/23
にんげん図書館と寺子屋塾の共催で2015年10月から開催している,本を読んでなくても参加できる読書会つんどくらぶ(積ん読LOVE)も丸6年を迎えました。
本日14:00〜17:00中村教室にて開催した集まりには6名の方が参加され、通算29回目となります。
27〜28回のお題本だった『はみ出しの人類学』がとても好評だったこともあり、今回もNHK出版・学びのきほんシリーズから選んだんですが、藤田一照さんの『ブッダが教える愉快な生き方』のまえがきと第1章を8名で輪読し、意見交換の時間をもちました。
学びのきほんシリーズは、いわゆる入門書ではあるんですが、従来の入門書にはなかなか見られないユニークさが売りのようで、本書も仏教の基本を学ぼうとした人が読んで、「え〜っ!? 仏教ってこんなに自由で、楽しいものだったのか!」と目からウロコが何枚も落ちるような内容で、それでいて基礎的な知識も過不足なく書いてあります。
わたし自身、仏教については20代の頃から強く関心を寄せながら継続的に接してきた人間ではありますが、寺子屋塾の教室で大切にしている「日常生活そのものが学びである」という考え方が、実は仏教由来のものだったと改めて気づかされました。
よって、藤田さんの「人生を豊かにしてくれる〝仏教的な学び方〟」という言葉がす〜っと自然に入って来ましたし、参加された皆さんとも有意義な対話ができたようにおもいます。次回以降の展開がたのしみになりました。
以下、参加された方が終了時に書いて下さった感想カードをご紹介します。
・仏教は言葉や観念を超え、人智を超えたものだと思いました。わたしもブッダのように、自分の体験を数こなして学びを深めていきたいです。
・久々に参加できて楽しかったです。ふだんの生活ではできないけど、日々少しずつたまっていく考えや言葉たちを吐き出したり、外だから言える本音を本の中の話題に引っ張られて語れるのが楽しいです。また、哲学的な話を楽しむのが好きなので、これからもタイミングがあえば、参加したいです。
・(自分の心の中にいる)悪魔と向き合おう。わたしは悪魔であることを知ろう。受け入れようと思ったことが今日の大きな氣づきです。反抗期の子どもと向き合うという修行をしているというAさんとBさんの今のお話しは、つんどくらぶに参加したからこそ氣づけた視点でした。今のうちから準備をしよう(一人一人と向き合う)と思います。
・楽しかったです。参加が危うかったのですが、今日ここに来られてよかったです。「仏教」というと、何か特別なもの、難しいもの、凡人にはとりくめないような高尚なものといったイメージがつきまといがちですが、そうではなく、日常に直結しており、誰もが避けては通れない苦しみ(生老病死)とどう向き合いながら生きて行くのかといった根本的なことを改めて自身に問いかけることを、日常それ自体で活かし深く彫りさげていく学びなのだなと感じました。次回からどう進んで行くのか、楽しみです。ありがとうございました。
・煩悩=悪魔=観念、こんなふうに置き換えて理解できたのが大きな収穫だった。社会ではブッダのように探究する人がエライと思われ、自分の欲望、浅ましい願いは〝低次元〟であると捉えられがちだと思うが、そうではないと分かったことが印象に残った。仏教=宗教となっていったのは、ブッダ自身の想いとは違う力、解釈によるものであり、哲学としての仏教はもっとおもしろいものであったのか・・・と知り、仏教が身近になった。人それぞれの暮らし、人生に取りいれる教養を伝えるために創刊されたこのシリーズにピッタリの内容だと思った。