最近読み始めた『21Lessons』のこと
2022/02/04
こちらの記事に書いたように、しばらく金曜は、
読んだ本、新刊書の紹介,
つんどくらぶの案内、開催レポートなど
読書関連の話題を書くつもりでいます。
寺子屋塾7つ道具のひとつに
「寺子屋文庫」を位置づけていることからも
わかって頂けるかとおもいますが、
読書のガイド役は、
寺子屋塾の重要な機能だと認識しているので。
さて、最近手に入れて読み始めたのが、
イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが
2019年11月に出した三作め
文庫版です。
『サピエンス全史』は一昨年手に入れたんですが、
上下巻に分かれるほど分量が多かったこともあり、
その全容を充分につかみ切れていませんでした。
それが、昨年NHKのETV特集で放映された
なぜ、この本が世界中でベストセラーになったのか、
その理由がわたしなりに納得できたことが
『21Lessons』への関心を強くしたのでした。
『サピエンス全史』が過去への考察、
『ホモデウス』が未来への考察、
『21Lessons』がいま、ここへの考察という
三部作全体の位置づけも興味深いものです。
全21章の見出しは次のとおり。
1 幻滅――先送りにされた「歴史の終わり」
2 雇用――あなたが大人になったときには、
仕事がないかもしれない
3 自由――ビッグデータがあなたを見守っている
4 平等――データを制する者が未来を制する
5 コミュニティ――人間には身体がある
6 文明――世界にはたった一つの文明しかない
7 ナショナリズム――グローバルな問題は
グローバルな答えを必要とする
8 宗教――今や神は国家に仕える
9 移民――文化にも良し悪しがあるかもしれない
10 テロ――パニックを起こすな
11 戦争――人間の愚かさを
けっして過小評価してはならない
12 謙虚さ――あなたは世界の中心ではない
13 神――神の名をみだりに唱えてはならない
14 世俗主義――自らの陰の面を認めよ
15 無知――あなたは自分で思っているほど
多くを知らない
16 正義――私たちの正義感は時代後れかもしれない
17 ポスト・トゥルース――いつまでも消えない
フェイクニュースもある
18 SF――未来は映画で目にするものとは違う
19 教育――変化だけが唯一不変
20 意味――人生は物語ではない
21 瞑想――ひたすら観察せよ
『サピエンス全史』『ホモデウス』は
文庫化されていないのに、
三作めにあたる『21Lessons』が
一番最初に文庫化されたことも、
逼迫している世界情勢を
反映させているようにも感じました。
まだ、読み終えていないので、
本書に対して具体的にコメントできることは
ほとんどないのにも関わらず、
敢えてこの場に紹介したくなった気持ちを
汲み取っていただければ有難いです。
ということで、
いつもより短めですが、今日はここまで!