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7月度の易経実践ふりかえり

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7月度の易経実践ふりかえり

7月度の易経実践ふりかえり

2022/08/07

日曜は古典研究カテゴリーの記事を投稿しています。

 

月が替わって8月が始まったので、今日は

易経実践グループ7月度のふりかえり記事を。


前々月6月度のふりかえりはこちらです。

 

7月の月筮 62.雷山小過の九四(らいざんしょうかのきゅうし)
 方針12.天地否の初六(てんちひのしょりく)

 

7/1(金) 11.地天泰の六五(ちてんたいのりくご)
7/2(土) 16.雷地豫の初六(らいちよのしょりく)
7/3(日) 62.雷山小過の六二(らいざんしょうかのりくに)
7/4(月) 17.沢雷随の六二(たくらいずいのりくに)
7/5(火) 49.沢火革の九四(たくかかくのきゅうし)
7/6(水) 63.水火既済の六二(すいかきせいのりくに)
7/7(木) 14.火天大有の六五(かてんたいゆうのりくご)
7/8(金) 23.山地剝の上九(さんちはくのじょうきゅう)
7/9(土) 20.風地観の九五(ふうちかんのきゅうご)
7/10(日) 39.水山蹇の九五(すいざんけんのきゅうご)
7/11(月) 63.水火既済の九五(すいかきせいのきゅうご)
7/12(火) 31.沢山咸の九三(たくざんかんのきゅうさん)
7/13(水) 53.風山漸の九五(ふうざんぜんのきゅうご)
7/14(木) 57.巽為風の九二(そんいふうのきゅうに)
7/15(金) 38.火沢睽の九四(かたくけいのきゅうし)
7/16(土) 09.風天小畜の九五(ふうてんしょうちくのきゅうご)
7/17(日) 20.風地観の初六(ふうちかんのしょりく)
7/18(月) 15.地山謙の初六(ちざんけんのしょりく)
7/19(火) 47.沢水困の九五(たくすいこんのきゅうご)
7/20(水) 45.沢地萃の六三(たくちすいのりくさん)
7/21(木) 57.巽為風の上九(そんいふうのじょうく)
7/22(金) 10.天沢履の九五(てんたくりのきゅうご)
7/23(土) 34.雷天大壮の初九(らいてんたいそうのしょく)
7/24(日) 08.水地比の九五(すいちひのきゅうご)
7/25(月) 38.火沢睽の六五(かたくけいのりくご)
7/26(火) 54.雷沢帰妹の上六(らいたくきまいのじょうりく)
7/27(水) 28.沢風大過の初六(たくふうたいかのしょりく)
7/28(木) 19.地沢臨の六三(ちたくりんのりくさん)
7/29(金) 42.風雷益の上九(ふうらいえきのじょうく)
7/30(土) 44.天風姤の上九(てんぷうこうのじょうく)
7/31(日) 05.水天需の初九(すいてんじゅのしょく)
 

※爻について
初  6回
二  4回
三  3回
四  2回
五 11回
上  5回


内卦 13回 外卦 18回
陰爻 12回 陽爻 19回
 

     陰爻   陽爻

ーーーーーーーーーーーーー

1月  14回  17回

2月  12回  16回

3月  19回  12回

4月  17回  13回

5月   7回  24回

6月  20回  10回

7月  12回  19回

ーーーーーーーーーーーーー

計  101回 111回

 

 

※考察

7月は月筮が雷山小過の九四だったので、

柔位に陽爻で、咎はないけれど、

積極的に動こうとしては危ういという爻辞で

運勢的にはあまりパッとしない感じでしたが、

五爻が11回もあり

たくさん出たという印象が強く残っています。

 

二爻と五爻とを合わせれば15回になるので、

31日のうちほぼ半分になります。

 

6月は陰爻が20回出ていたのに対し、

7月は陽爻が19回出たので、

陽爻の方が多かったんですが、

全体的に穏やかな爻辞が多かったように

感じられるのは、中を得ていたことの多さから

来ているのかもしれません。

 

あと、6月のように同じ卦が2日連続したり、

隣同士の綜卦が続けて出たりすることは

ありませんでしたが、

六つの爻のうちの一つの爻の陰陽が反転したものが

次の日の卦に出ることが結構ありました。

 

具体的に示すと次のような具合です。

 

7/4(月) 17.沢雷随

    ↓ 三爻が変爻(陰→陽)

7/5(火) 49.沢火革 

    ↓ 四爻が変爻(陽→陰)

7/6(水) 63.水火既済

 

7/10(日) 39.水山蹇

    ↓ 初爻が変爻(陰→陽)

7/11(月) 63.水火既済

 

7/13(水) 53.風山漸

    ↓ 二爻が変爻(陰→陽)

7/14(木) 57.巽為風

   

7/19(火) 47.沢水困

    ↓ 二爻が変爻(陽→陰)

7/20(水) 45.沢地萃

 

7/25(月) 38.火沢睽

    ↓ 上爻が変爻(陽→陰)

7/26(火) 54.雷沢帰妹

 

さて、8月はどんな感じになるでしょうか。

 

※コメントとして書いたこと(抜粋)

 

●地天泰は、地と天の気が交わり天下泰平、調和の卦。次の天地否が綜卦であり錯卦でもある関係となり、上卦と下卦をひっくり返した形で完全に真逆の意味で離反否定の卦。

 

●沢雷随の場合、次の18.山風蠱とは上下をひっくり返した綜卦であるのと同時に、陰陽を反転させた錯卦の関係でもあるんですが、どんな対比にあるかを考えてみましょう。沢雷随は沢→三女(若い女性)を雷→長男(年上の男性)が追いかける状態、山風蠱は山→三男(若い男性)を風→長女(年上の女性)が誘いかける状態とみると、反対方向といえますね。また、随は周囲にある外側の動きや流れを見ながら身の処し方を考える卦であるのに対し、蠱は自らの内面の衝動や葛藤、対抗するものへの反発心などによって否応なく事態が進んでいく卦と言えそうです。ちなみに、奇数卦とその次の偶数卦との関係が、綜卦であり錯卦でもある組み合わせは、この随と蠱の他は、11.地天泰と12.天地否、53.風山漸と54.雷沢帰妹、63水火既済と64.火水未済で全部で4組あります。

 

●水火既済は、綜卦64.火水未済とセットで、64卦の締めくくりとなります。既済は全六爻すべて奇数位が陽爻、偶数位が陰爻で正位にあることからも「完成、終了」を表し、未済が「未完成、未完了」の意となります。締めくくりと言っても、最後から一つ前の卦が「終わった」で、一番最後が「まだ終わっていない」となっていることも意味深で、物事は一旦一段落することがあっても、終わりはまた新たな始まりでもあり、完成すなわち永遠の未完成なのだから、気を緩めず次に備えよと言われているのでしょう。河村真光『易経読本』には、既済と未済の両卦が易の真髄で、これを理解しないと易の妙趣は到底味わえないとあります。

 

●火沢睽は、今年になってから一度も出ていなくて久しぶりだったんですが、この卦も一つ前の綜卦37.風火家人とセットで考えてみましょう。人物でみたときに家人卦が長女と次女の組み合わせで協力、調和、家族の団らんであるのに対し、睽卦は(睽は「そむく」意)次女と三女(あるいは嫁と小姑)の組み合わせで反感、反目、いがみ合いとなります。ただし、両卦は〝家〟(小さな集団)がテーマであることに注意で、協力と反目と真逆の関係を言っているようで、深いところではつながっていて、同じことを違う側面から見ているにすぎないと捉える姿勢が賢明でしょう。

 

●天沢履は、綜卦である一つ前の風天小畜との対比で考えると、小畜が「止まる」のに対し履は「行う」となってわかりやすいかもしれません。小畜は卦辞に「密雲して雨降らず」とあり、大畜にくらべると止める力が弱く、たとえると信号待ちで車がストップしている状態というか、強い父親が怒って外に飛び出そうとするのを、心優しい娘がなだめるようなイメージです。それに対し、天沢履は内卦が兌で少女に、外卦が乾で老父にたとえると、経験豊富な老父の後を年端もいかない少女がついて行く感じですから、なかなか負担の大きい状況なんですが、それを卦辞では「虎の尾を踏んだが人を食らわず(タイヘンな状況だけど食われてしまうことはない)」と表現しているわけです。各爻ではどのように履行するか、その心得が詳しく述べられていることから、礼儀の卦とも言われます。ちなみに四字熟語「視履考祥(しりこうしょう)」は、天沢履上九の爻辞からとられました。

 

●水天需の「需」は、需要の需であり「積極的に待つ」意味をもった漢字ですが、次の綜卦06.天水訟との対関係を考えてみましょう。「需」は雨冠の文字なので、時が至れば天地自然の理として潤いの雨が降るというように、何かを期待する、息を抜いて休むなど、静的な受け身の姿勢であり、自分の内側に向かうベクトルであるのに対し、天水訟の「訟」は、「訴訟」という熟語からもわかるように、訴え争う意味なので、動的に自分の外側に向かっていくベクトルです。

 

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