起業のポイント・その5「適切なサイズの問いを立てる」
2022/09/08
今日は9月8日で森山みくりさんの誕生日ですね。
1年前はこんな記事を書いてました。
ガッキーと源さんが結婚するんじゃないかって、
その半年以上前から予感していた話も
7回に分けて書いたこともあったので、
関心のある方はこちらの記事や
「逃げ恥」タグからどうぞ!
・・って余談はこれくらいにして、今日の本題に。
木曜はマネジメント関連記事を投稿しているんですが、
先週の続きを書こうとおもいます。
今年は寺子屋塾を起業して28年目にあたり、
起業前、起業後にわたしが行ったことの中で、
こうして28年間継続できている要因は何だったのか、
わたし自身が重要だったとおもうポイントについて
ふりかえりながら整理してきました。
この記事は8/11から書き始めているので、
今日はその5回目となります。
前編4つを未読の方は、
まずそちらから先にご覧下さい。
その1「自前の情報メディアをもつ」
その2「やりっ放しにせず総括し記録を残す」
その3「ひとりだけでやらない」
先回は未来デザイン考程、トータルゲームと
出会ったことについて触れました。
でも、その文中に書いた通り、
この2つの学習ツールは
物事の本質に近づいて行ける優れモノではあっても、
名前はあまり知られていませんし、
世の中全体からみたときには、
けっしてメジャーでなくむしろレアな存在です。
よって、そういうレアな存在に出会えた自分が
とてもラッキーだったということが
言いたいコトのひとつではあったものの、
実際に体験されないとピンと来ないというか
わたしの書いた記事を読まれたところで、
きっとイメージも実感もほとんど湧かないでしょう。
それで、今日はその2つの学習ツールに出会って
具体的にどんなところが良かったのか
その中味に触れる話を書いてみようかと。
もちろん、それも細かく挙げていくと
キリが無いくらいたくさん出て来てしまうので、
その中で一番重要なものだけに
絞ろうとおもうんですが。
それは、タイトルにあるように
「適切なサイズの問いを立てること」です。
前の記事でも書いたとおり、わたしは
教育についても経営についても、
大学へ行くなどして正規の教育を受けて
学んだ人間ではなく、
寺子屋塾はそれこそ
企画書も事業計画書も無いスタートでした。
よって、未来デザイン考程の第一局面で取り組む
自分の〝理念〟について、
起業時に明確に表現できていたわけではなく、
それを「学習活動の自立化と日常化」という風に
ちゃんと言語化して語れるようになったのは、
起業後7年ほど経過した2001年頃だったのです。
ただ、理念は明確ではなかったものの、
わたしがこの事業をどういうテーマを念頭に置き、
どういうコンセプトで取り組むかについては
起業した直後のタイミングで明確になっていて、
その中味は今日でもまったく変わっていません。
未来デザイン考程でも、
第1局面の理念設定に先立って、
「これから自分は何について考えるのか」という
テーマ設定を行うのですが、
適切なサイズにテーマを設定できるかどうかで
そのあとに行う情報処理の精度が
格段に変わってきてしまうんですね。
とはいえ、わたしが寺子屋塾の事業で取り組むテーマを
決めた経緯は、自分のアタマで考えたというより、
他の人の実践から拝借するという
実に安易なものだったんですが・・・。
1994年に行った寺子屋塾のオープニングイベント
ゲストの一人として話して頂いた山下剛さんが、
ライフワークとされていたテーマが、
「日本人の生活風土に即した医療とは?」で、
そのお話しを伺ったときに、
とても共感し、感銘をうけたことから、
わたしは寺子屋塾でその教育版をやろう、と。
つまり「日本人の生活風土に即した教育とは?」です。
乱暴な言い方かもしれませんが、
そのときの自分に見えていないこと
わかっていないことならば、
まあ、ある程度公益性とか普遍性を意識することは
必要かもしれませんが、
たぶん、どんな問いでもよかったんでしょう。
正直、このテーマを途中で見直すことなく、
28年間ずっと続けていける見通しが
その当時の自分にあったわけではないんですが。
自分には何がわかっていないかを理解し、
そして、何をわかりたいのかを自覚し、
その問いをあきらめずに持ち続け、
問い続けることさえできれば、
ほんとうに、徐々にゆっくりではあるんですが、
やっていることが自ずと
本質へ向かって行くのです。
また、トータルゲームについても、
ゲームの開始時に
いつも「経営方針」を立てるのですが、
どういうふうにプレイすれば、
経営が上手く行くのかナンテことは
最初は当然まったくわかっていません。
でも、それがわかっていないからこそ、
問いを仮説として場に臨み、
実際にそれをやってみてどうだったか、
何度も何度も繰り返し検証していく中で、
その問いの先に、それまで見えていなかったことが
何かが少しずつ見えてくるわけですし、
そのプロセスにおいて、問い自体も
研ぎ澄まされ、洗練されていきました。
これは、昨日書いた記事でご紹介した
詞の中味に触れる話にもなっていくんですが、
結局、トータルゲームをプレイし続けることで
そして寺子屋塾を続けていく中でわかってきたことは、
経営に必要なのは、
どうやれば儲かるかというノウハウなどではなく、
何が価値を生み出すのかを考え、
その価値を生み出すしくみづくりであり、
そして、その前提として、
自分自身が何を価値あるモノと考えているのか
という問いについて、
あきらめず、粘り強く考え続けることであり、
自分なりに出した答にも満足してしまわずに、
常に更新し続けてゆくことの重要さだったのです。
あと、前回その4の記事の最後に、
「もし、現在会社勤めをしている人が
3年後に起業すると仮定して、
その3年間に何をすればいいとおもわれますか?」
と問われたときのわたしの答えの4つめに、
・インタビューゲームを100名実施
と書きました。
人の話を聞くことの重要さは
その1の記事にも書きましたが、
とにかく、答を求めることよりも、
自ら問いを立てる鍛錬を日常的に繰り返すことが
何よりも大事なんだと痛感している次第です。
わたし自身、寺子屋塾を始める前まで、
インタビューゲームと出会う前までは、
ほんとうに問いが浮かばない
おもいこみやこだわりの強い人間だったので、
より一層、そうおもうのかもしれません。
※起業のポイント・その6へ続く