寺子屋塾

いましていることが自分のしたいこと(つぶやき考現学 No.1)

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いましていることが自分のしたいこと(つぶやき考現学 No.1)

いましていることが自分のしたいこと(つぶやき考現学 No.1)

2022/09/14

自分の好きなことは
何であるかをさがすより
いましていることが
どうすれば好きになるかを考えればいい。
 
自分のやりたいことは
何であるかをさがすより
いましていることが
どうすればやりたいことになるかを考えればいい。
 
自分の好きなこともやりたいことも
もともと自分自身のなかにあって
きっかけ次第で
タイミングが来れば
自ずと立ち現れてくるものだと
おもっていればいい。(1995.9.25)

※井上淳之典のつぶやき考現学 No.1

COMMENT:

28年間、らくだメソッドで多くの人を指導する中で

新たに気づいたことは多数あります。

 

とりわけ、「勉強ができるようになりたい」と

おもわない人はいない

(→人はみな例外なく善く生きようとしている)

ということを前提に関わることの大切さについては、

筆頭に挙げてよいように感じたことから、

25周年を迎えた3年前に、それまで書いた

つぶやき考現学を整理しナンバーリングした際、

寺子屋塾の開塾して間もない

1995年9月に書いたこの詞をNo.1に選びました。

 

「本当は〜したくないけれど、〜のために〜する」

というホンネと建て前を使い分ける生き方は、

内部に大きな葛藤を抱え込むため、

表面的には上手く立ち回っているようでいて、

その実アクセルとブレーキを同時に踏むような

エネルギーロスが少なくないのです。

 

もちろん、わたし自身を含め人間は弱いものですから、

「ほんとうは自分はどうしたいのか?」と考えるより

社会的な立場やら、目先の利益やらを

優先させてしまいがちで、

常に自分の本心と真摯に向き合い続けることは

口で言うほど易しくありません。

 

でも、自分の本心を問い続ける姿勢を

諦めずに持ち続けさえすれば、

スピードはゆっくりであっても

結果的に、自分がいましていることこそが

自分のしたいことであり、好きなことに

なっていきますから、

心の平安がもたらされ、ラクになっていきます。

 

そして、そうした生き方は、きっと

「本当は殺したくなかったけれども、

上から命令されたので仕方なくやったんだ。

自分は悪くない!」と弁明した

アドルフ・アイヒマンのような人間を、

この社会のなかに、

再び生みださないようにすることにも

つながるのではないでしょうか。

まあ、アイヒマンの例は極端すぎると

おもわないでもないんですが、

こんなことを書いているわたしとて

極限状態に追い込まれれば、

きっとアイヒマンと同じようなことを

してしまうに違いないとおもえばこそ、

よりいっそう

「いま自分がしていることが

 自分のしたいことなんだ」という生きる姿勢の

大事さを痛感する次第です。


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