人を傷つけてしまう恐怖、心の傷とどう向き合うか（つぶやき考現学 No.44）
2022/11/16
自分のとった行動や言動などが
人を傷つけてしまうのではないかと
恐怖心を感じてしまうのは、
人のことを気にしているようでいて、
実は、自分の心が傷ついているからで、
そんな自分が赦せなくて
受け入れられないからに他ならない。
でも、恐怖心をもつこと自体は、
傷ついている自分を
守ろうとするごく自然な反応で、
ほんとうは、自分を傷つけた人とも
和解したいからに他ならない。
開き直ってはいけないけれど、
人を一切傷つけず生きていくことなんて、
残念ながら、神さまでもないかぎり
人間にとって不可能なことだからだ。
それに、意図的に人を
傷つけようとしたところでむずかしく、
悪意よりもむしろ善意から、
何げなく発した一言に
人は深く傷ついてしまうものだからだ。
だから、傷ついている自分を
卑下し悲観する必要もないし、
自分を傷つけた人を
無理に受け入れようとしなくてもいい。
傷はネガティブなものばかりでなく、
気づきが生まれることもあるけれど、
もし、傷ついている自分の心を
目を反らさず観るのが辛いなら
ただ、傷とともにあろうとするだけでいい。
いままで知らなかった
より深い自分自身と出会うために
必要なプロセスだったと受けとめ、
タイミングさえ訪れれば
傷は自ずと癒えていくとおもえばいい。（2015.3.14）
COMMENT：
「わたし、人を傷つけてしまうのがコワイんです」
という人と対話しながらおもったことを
詞の形で書いてみました。
※井上淳之典のつぶやき考現学 No.44
