脳以外の場所に情報の〝イケス〟をつくる知的生産術(その2)
2023/02/04
今日は夕方から伊坂ダムまで
ウォーキングに出かけていました。
冒頭の写真はそのときに撮影したものです。
さて、昨日書いた記事の続きなんですが、
自分の脳以外の場所に、
「情報のイケス」をつくるという話でしたね。
この写真は、中村教室の本棚&教材棚なんですが、
初めて来られた方によく
「大学の研究室みたいですね」と言われます。
それと、よく聞かれる質問は、
「ここにある本、全部読まれたんですか?」
いや、まさか!ですよね? 笑
最後まで読み通すだけでなく、
何度も何度も繰り返し読んだ本もありますが、
ほとんどが「積ん読」です。
でも、本は最後まで読まなければいけないって
決まりがあるわけじゃなくて、
本によっていろいろな読み方をすればよく、
本を手にする前から
読書は始まっているんだと考えれば、
「積ん読」だって立派な読書なので。
それに、目次とまえがき、あとがきに目を通せば、
その本にどんなことが書いてあるか、
概略はだいたい解りますよね?
10時間以上かけて読む価値のある本もあれば、
そうでない本もあります。
たとえば、「10分間読書」って言ってるんですが、
10分でどこまで初めて手にした本の本質に迫れるか
チャレンジしてみる、なんてやり方も。
そういうことを繰り返し繰り返しやっていると、
自分にとって、
長い時間かけてじっくり読む価値のある本と、
ところどころ拾い読みすればいい本と、
目次とまえがき、あとがきだけ
目を通しておけば十分という本など、
本を選ぶ目も少しずつ肥えてくるでしょうから。
本の内容をすべて記憶するなんてことはできないし、
自分の外部メモリーとして本棚を活用すれば、
覚えていなくても全然困らないわけで。
とりわけ、
すぐ手に取ることができる場所に置いてあることに
価値があるわけで、
山口周さんの本を読んだとき、
中村教室の本棚が、わたしにとって
「イケス」の役割をしてくれていることが
わかったんです。
ちなみに、著者の思考モデルを借り、
短時間で高速に情報編集する
探究型読書についてはこちらの記事をどうぞ!
さてそれで、わたしが仕事をする上で
もうひとつの無くてはならない情報の「イケス」が
マッキントッシュのパソコン内データです。
1998年に初めて買ったマックは、このような
デスクトップスタイルのPowerMac7600/120で、
そのときのOSはMacOS7.6.1でした。
OS7.5までのMacOSは、
「漢字Talk」と呼んでいたなんてことも
懐かしく想い出されます。
20年以上前のプロ仕様のMacノートパソコンは、
PowerBookという名前で、
値段も50万円くらいしていて
簡単には手が出せない高嶺の花でした。
廉価版のノートパソコンiBookが
リリースされた時はとても嬉しかったし、
2003年の秋頃に、当時は定価398,000円していた
PowerBookG4チタニウムのハイエンドモデルで
半年しか使っていなくて、ほぼ新品同様のマシンを
オークションで見つけ、
半額の価格で落札できたときには、
小躍りして喜んだものです。
最初のPowerMacから数えると、
もう10台以上使っているんですが、
新しいパソコンに乗り換えるときに、
毎回データを引き継ぎながら使っていますし、
内臓ハードディスクの破損や盗難等に備え、
データのバックアップは
細心の注意を払ってこまめに行ってきたので、
いまわたしが使っている
MacBookPro16インチ2019には、
25年間のデータが蓄積されていることに。
メモアプリもいろいろ試しましたが、
結局、MacOS標準装備の付箋アプリ
ステッキーズ(Stickies)を使い続けていて、
とても軽くてわざわざアプリを起動しなくても
いつでもデスクトップに置いておけるので
わたしの場合はとっても重宝しています。
ステッキーズをアクティブにして整列させると、
デスクトップはこんな感じに。
このスティッキーズの利点は、前記した軽さと、
6色に色分けでき、
折り畳んで、タイトルだけを一覧化できるところ、
いま開いたばかりのメモと、すべてのメモの
2通りに検索がかけられるので、
調べたいデータにすぐ到達できるところでしょうか。
わたしが今使っているパソコンのデスクトップで、
スティッキーズをアクティブにすると
こんな感じなんですが、
本を読んでいて気になった箇所があると、
すぐに書き抜いたり、
原稿の下書きやメモをテーマ別に
書き散らしておいたりもできます。
他に、イケスとして活用しているアプリに
Evernoteがありますが、
わたしの場合、Evernoteは、
アクセスしたホームページやblog記事のうち、
気に入った記事のクリップ保存専用に
2012年から使っているので、
もう10年以上になるんですが、
いまではストックも約3000ほどになりました。
ホームページやblogについては、
最初の頃はブックマークしていたんですが、
次にアクセスするときに、
そのデータ自体がなくなっているということが
しばしばあったので。
オフラインでもアクセスできる形で保存しておけると、
キーワード検索がかけられるし、
ネットをつなげない環境でも困らないので
便利なんですよ。
結局、ネット全体の情報をググっても、
上位でヒットするデータは
商業主義的バイアスがかかっているものが多くて、
欲しいデータや大事なデータに
なかなかアクセスできないという難点があるんですね。
もちろん、マイパソコン内のデータは当然、
自分という人間のバイアスがあるわけですが、
そうだからこそ、自分のテーマを明確にすることと、
自分のリテラシーに対し
自覚的でいようとする姿勢を重視しているわけで。
さて、本にしても、ネット上のデータにしても、
自分とは異なった考え方や資質をもった人間が
自分とは違ったやり方で得た知識や経験が
その人の言葉で書かれているわけですから、
それを自分の脳内に、ただ詰め込むだけで、
自分自身のものとしてうまく活用できないのは
当然のことと言ってよいでしょう。
よって、それを自分のものとして血肉にするには、
自分の辞書で勝手に解釈するのでなく、
書いた人の精神構造に自分から跳び込んでいって
複数のデータをつき合わせて比較したり
関連づけたり抽象化したり類推したりしながら、
なぜその人はそうした情報を自ら生み出したり、
実践し行動することができたのか、
その源泉となっているしくみや背景について
考えるプロセスがどうしても欠かせません。
そのための手段として、わたしの場合は
こんなふうに中村教室の書棚やパソコンアプリを
情報のイケス、つまり脳外のメモリーとして
活用している次第です。
山口周さんが東洋経済ONLINEに書かれた記事を
見つけたので参考まで!
こうすれば、読書は「仕事の成果」に変わる!
外資系で10年以上活躍する人の秘密