2024年9月度の易経実践ふりかえり
2024/10/01
月が改まり10月になったので、
月初めの恒例記事、
易経実践ふりかえり9月度を投稿します。
前回9/1に投稿した
先々月8月度のふりかえり記事は
こちらからご覧下さい。
記事の終わりには、
月1ペースで開催している易経初級講座
10月度のご案内(10/6に開催予定)も載せました。
【全般】※印まで前月とほぼ同文
2024年に入ってからは、
ふりかえり記事の内容、形態をリニューアルし、
その月に得た月筮の卦辞爻辞の解釈と大意を
わたしのコメントも含めて記しています。
日々の日筮の卦象変遷については
冒頭の画像1枚のみに収め、
日筮に対する自分なりの占断コメントを
2〜3行、4〜60文字程度の分量で端的に記し
それを1ヶ月分一覧化する形にしました。
日筮を立てることを日課にし始めたのが
2016年元旦のことだったので、
これで8年9ヶ月、
毎日欠かさずに続けていることになります。
最初は六十四卦の卦辞爻辞、
解説本などの記述を読んでも
チンプンカンプンで全くわからなかったんですが、
2021年の年明けから、
稲地伽音さんの易経講座が
月1ペースで始まったことがきっかけで、
塾生の有志数名が一緒に学び始め、
教室内でも易経の話題が
日常的に交わされるようになって、
学習の進み具合が格段に早まりました。
六十四卦については、
一つひとつを単独で覚えようするのは
あまり効果的ではありません。
奇数卦と偶数卦の組み合わせは、
たとえば、41.山沢損と42.風雷益などのように
綜卦(180度回転させた関係)になっているか
27.山雷頤と28.沢風大過のように、
裏卦(陰陽を反転させた関係)になっているか
いずれかなので(両方のものもあり)、
各々で対の意味を探るようにしたり、
09.風天小畜と26.山天大畜
28.沢風大過と62.雷山小過のように、
近い意味の卦を比較するなど、
他の卦との関連を意識したりすると
理解が深まります。
爻辞に書いてある内容も、
意味不明な抽象的な記述が少なくありませんが、
六つの爻をひとまとまりのものとして
物語のように捉えてみるとか、
卦の意味をふまえた上で、
内卦と外卦の組み合わせ、
爻の位置、応爻比爻の有無、正位か不正か
中を得ているかどうかなども加味しながら
トータルに捉えようとすることで、
なぜそのような内容になっているのかが
浮き彫りになってくることが少なくありません。
爻辞卦辞の内容が自分の頭のなかに
すべてインプットできているわけではないので、
素手の状態で読み解くことはできないのですが、
それでも、昨年暮れ頃から始めた
その日に得た日筮に対して
自分なりに占断コメントを書いてみる習慣は
学習効果が高く、
意識の上にはのぼってこない
潜在的なメッセージが少しずつ感じられるように
なってきている感覚はあるので、
これからも続けていくつもりです。※
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9月の月筮:沢風大過の九五
月筮方針:風地観の六三
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9月が始まった時点で記した月筮占断コメント
8月の月筮雷風恆の六五が陽転して沢風大過を得ました。8/31の日筮がそのまま次月の月筮になったこともこれまで無かったパターンで興味深いです。方針が水地比上六なので、自力のみで何とかしようとせず、まわりからの助力を仰ぎながら一緒に取り組む姿勢が大切ということでしょう。大過はやり過ぎて非常事態に陥った意で、位を得ている爻を凶意に解す転倒卦。「一時的に好調を得てもアンバランスであだ花となる可能性あり手を広げないように。長期展望にたち動機と目標をはっきりさせよう。」と解しました。
9月を終えた時点での月筮ふりかえり
大過という割と性格のハッキリした卦だったので、とにかく「やりすぎない」ようにすることを心がけていました。毎日が真夏のような1ヶ月間で、さすがにこれだけ暑いと動きたくても動きが自ずと鈍る状態だったかもしれません。9/8に開催したビヤガーデンの2回目も、9/28なやばし夜イチのビール祭も、飲み過ぎて電車を乗り過ごすことはなく、自力のみで何とかしようとせず、まわりからの助力を仰ぎながら一緒に取り組む姿勢が大切というところは守れたようにおもいます。
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[卦辞、読み下し文、かな文、直訳、大意]
大過。棟撓。利有攸往。亨。
大過(たいか)は棟(むなぎ)撓(たわ)む。往(ゆ)く攸(ところ)有(あ)るに利(り)あり。亨(とお)る。
たいかはむなぎたわむ。ゆくところあるにりあり。とおる。
沢風大過の時は、棟がたわんで家が傾くような大変な時であるが、逃げずに進んで良い。通じる。
「大過」は大いに過ぎるの意。外卦「沢」+内卦「風」の卦象は、本来、水は木を潤すはずなのに、池(沢)の下に木(風)が埋没しているので、洪水や船の沈没、時代の激流に呑み込まれ置き去りにされた者を暗示しています。また2つの陰爻の間に4つの陽爻がぎっしり詰まった、圧迫され安定感のない構成になっていることから気合いが入り過ぎての失敗、自分の力量以上の重荷を背負った非常時と見ます。よって、やり過ぎはほどほどに。現状を正しく把握して、それにふさわしい対応を心がけましょう。ただし、あなたの底力が試される時でもあり、逃げずに「当たって砕けろ」の不屈の精神が求められます。倒壊を食い止めるには、今までしてきたことの土台固めや内部刷新に目を向け、大きなことや新しいことは行なわないことです。
[爻辞、読み下し文、かな文、直訳、大意]
枯楊生華。老婦得其士夫。无咎无誉。
枯楊(こよう)華(はな)を生(しょう)ず。老婦(ろうふ)其(そ)の士夫(しふ)を得(え)たり。咎(とが)も无(な)く、誉(ほまれ)も无(な)し。
こようはなをしょうず。ろうふそのしふをえたり。とがもなくほまれもなし。
枯れ木に花が咲いた。老婦が若い男を婿にした。何ということはない。
「枯楊」は枯れ木。「士夫」は若い男のこと。九五は正位にあっても四つの陽爻の最上位に位置し、剛に過ぎ九二とも応じていません。よって大過の極致にある上六(老婦)と相親しもうとします。華やかに見えても一時の幸運です。枯れ柳にあだ花が咲いたようなものなので、もの笑いの種にならぬよう自らの行いに細心の注意を払い、色情の失敗などで身を落とさぬこと。
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【2024年の運勢】
年筮本卦:風雷益の六四
方針:水火既済の六四
健康運;地水師の初六
仕事運:天山遯の九三
家庭運:地雷復の六五
金銭運:沢雷随の初九
交際運:水火既済九五
不慮運:水風井の初六
前年比:火地晉の六五
※詳細コメントはこちらのページを参照ください
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1月の月筮:水山蹇の九五 方針:雷火豊の上六
2月の月筮:雷風恆の初六 方針:沢風大過の上六
3月の月筮:水沢節の六三 方針:地雷復の上六
4月の月筮:火地晉の九四 方針:火山旅の九四
5月の月筮:水天需の九二 方針:水火既済の九五
6月の月筮:沢地萃の九五 方針:雷風恆の六五
7月の月筮:沢地萃の上六 方針:天雷无妄の初九
8月の月筮:雷風恆の九三 方針:風地観の六三
9月の月筮:沢風大過の九五 方針:水地比の上六
10月の月筮:火天大有の六五 方針:坎為水の九二
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【9月の日筮】
9/1(日) 64.火水未済の九二
・うまく運ばずとも動揺せず投げ出さないこと
白黒はっきりさせず現状維持を旨とし
バランスをとりながら調節しよう
9/2(月) 23.山地剝の上九
・長年の辛苦から解放されるチャンスあり
諸事落ち着いてゆっくり対処しよう
独断せずジタバタせず成り行きに任せて𠮷
9/3(火) 14.火天大有の初九
・良いように見えても新たなことには手を出さずに
様子を見ること。現状を守って本分からは
外れないように
9/4(水) 37.風火家人の九五
・気がかりなことが解決する含み。正しさと威厳を
失わなければという条件付きではあっても
良好な運気にあり堅実に進もう
9/5(木) 58.兌為沢の九四
・二途に迷うことがあっても正しさを失わず
まわりに相談しながら実行しよう
喜び事があっても調子にのりすぎないように
9/6(金) 62.雷山小過の九四
・よく観察して柔軟にやり過ごすこと。自分からは
積極的に動かないようにして機転を利かせよう
9/7(土) 46.地風升の上六
・有利に感じても先が見えていない時なので
すぐ手を出さずに静観すること
欲を出さず現状維持に努めよう
9/8(日) 54.雷沢帰妹の九二
・あなた自身に非はなくとも、今は理解されない
時なので相手に合わせようとしてはダメ
期待せず目立たず成り行きに任せて様子を見よう
9/9(月) 15.地山謙の九三
・苦労があっても途中で投げ出さず、最後まで
努力を続ければそれ相応の成果あり
大事を為す好機
9/10(火) 54.雷沢帰妹の六五
・積極的に出ていく力はなく分外まで手を出さない
虚飾を戒め中味を重視し自然体で
9/11(水) 56.火山旅の初六
・小事に関わって大事を失いかねないとき
穏やかに落ち着いて大局を見極め現状を守ろう
9/12(水) 07.地水師の六三
・手違いや行き違いに細心の注意を払うこと。
エネルギーが不足しているので退いて時を待とう
9/13(金) 28.沢風大過の初六
・万事強気を制し穏和を心がけ細心の注意を払おう
大きな計画については
基礎固めや環境整備程度に止めよう
9/14(土) 18.山風蠱の初六
・コトの危険性を自覚し、慎重な準備と強い意志で
早めに立て直そう。苦労はあっても焦らないこと
9/15(日) 28.沢風大過の九五
・好調を得ても一時的であだ花となる可能性あり
自らの特性をよく理解し、物事の事情や状況の
進展についてしっかり洞察しよう
9/16(月) 18.山風蠱の初六
・コトの危険性を自覚し、慎重な準備と強い意志で
早めに立て直そう。苦労はあっても焦らないこと
9/17(火) 13.天火同人の九四
・可能性の薄いところで無理をせずに見切りをつけ
自分を抑えないように。本当に求めているものに
正直になり、自分を外に開いていこう
9/18(水) 32.雷風恆の上六
・不安定に揺れ動いてしまい易く現状を守って
方針を見直そう。最終的に何を大切にしたいのか
自分の芯となっているものを見極めること
9/19(木) 21.火雷噬嗑の初九
・何事も渋滞しておもうように進まない
新規に始めることは控え
問題の根っこは早めに除去しよう
9/20(金) 06.天水訟の六三
・先のことを考えると不安や不満はあっても
新たな決断をすべきではないとき
これまで通りの道を守って現状維持の姿勢で
9/21(土) 52.艮為山の六五
・進むべき時が間近にやってきているので
言葉を慎みながら順を追って準備を進めよう
9/22(日) 19.地沢臨の六四
・自己過信せずに分限を守り、協力者を探して
一緒にとりくむ道を模索しよう
9/23(月) 09.風天小畜の九五
・何事も自分独りで成ったものなどなく、感謝と
分け合う姿勢を忘れずに。目的を共有できる人と
手を取り合い、力を合わせて取り組もう
9/24(火) 59.風水渙の九五
・人のために人と協力し汗をかくことから蒙を啓き
坎難から抜け出すヒントを見つけよう
9/25(水) 08.水地比の六三
・パートナーの存在は大切だが、親しくしようと
する時には相手をちゃんと見て選ぶこと
9/26(木) 21.火雷噬嗑の初九
・課題は自分でわかっているはずで、勢いに任せて
今のまま進まないこと。ピンチはチャンスの言葉を
おもいだし、足を引っ張っている部分を見直そう
9/27(金) 15.地山謙の六二
・人の先に立たず謙虚に、
精神性を大切にしてゆっくり進むこと。
9/28(土) 24.地雷復の上六
・何をやってもうまくいかず絶望的な気分に苛まれる
自分の行くべき道を正しく守り原点に立ち戻ろう
9/29(日) 30.離為火の上九
・月筮の大過九五と近い印象です。𠮷運のときでも
危険と隣り合わせにあることを自覚し
長期展望と大局観を失わないように
9/30(月) 35.火地晉の六三
・力量不足で荷が重いと感じられるときでも、
まわりに援助を仰ぎながら進むこと
気分だけに振り回されないように。
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【9月全体をふりかえって】
・一陽卦がまったく出なかった8月と比較すると
9/2剝、9/9と27に謙、9/12師、
9/28復と一陽卦が目立った
・9/13〜16の4日間、大過と蠱が交互に出て
しかも外卦のみの反転で印象的でした。
・9/7升上六、9/29離上九といった
めったに出ない激しい卦爻は月筮の大過に
通じるように感じた。
・日筮はランダムに出ているようで、
月筮に沿った内容か、あるいは月筮の内容に対し
ブレーキをかける方向の内容かのいずれかと
解するとつながりが見えやすく感じた。
・まわりに協力を仰ぎ、協力しながらやろう、
よく観察し、現状維持でという日筮が多く
前後のつながりも意識できてきたように感じた。
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10月の易経初級講座(第28回)は
10/6(日)14〜16時に開催
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易の基礎ルールを学び、
易経・易占に親しむための講座です。
易経を少しずつ読んでいきます。
初級講座が始まって丸2年、
一巡できるまで残り約1年となりました。
実際に易を立てて得た占例を持ち寄って
検討する時間と、64卦の一つひとつを
解説書に沿って学ぶ時間の2部構成です。
皆で占例を検討するのは何より楽しいですし、
直観も湧きやすく理解も進みやすいのです❣️
易の解説は上経が終了し、下経に入っていて、
今回は50.火風鼎、51.震為雷を予定。
下経も坦々と丁寧に読み込んで行きたいと思います。
易の神様は笑って見守って下さっているでしょう🤗
易は身につければ一生の宝物です。
ご参加お待ちしております♪
【参加費】3000円(塾生)
5000円(塾生以外の方)
✳︎易の資料代(上経・下経分に分けてそれぞれ2000円)あり
会場は寺子屋塾 中村教室です。
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