「対立項で問いを立てる」(公私融合の仕事術三原則③)ってどういうこと?
2024/11/10
10/25に投稿した記事に、
「公私融合」という本書の最重要キーワードを
具体的方法論に展開している
公私融合の仕事術三原則に触れた箇所を
本書の第2章から引用しました。
そもそもこの本のことは、9月にこのブログで
11回にわたって書いた記事の10回目に
締め括りのつもりで紹介したものでした。
その記事を書いたことによって、
自分がこの本から測り知れない程の大きなモノを
受け取っていたことに
わたし自身改めて気がついたわけなんですが。
それで、本書のコアエッセンスともいえる
公私融合の仕事術三原則をわたしなりに読み解き、
4回にわたって註釈するコメントを書き
計5回の連投記事を書いた次第。
すると、この記事を読んだ塾生の一人から
「③の対立項で問いを立てるというのが、
よくわからなかったんですが。
融合させて新しい価値を生むように努めるとは、
具体的にどういうことでしょうか?」という
質問を受けたんですが、
質問された瞬間ふと浮かんだのが、
平田オリザさんと石黒浩さんの
ロボット演劇プロジェクトのことでした。
記事冒頭の画像は、2013年に発表された
『働く私』という作品のワンシーンで
『働く私』は、一組の夫婦と二体のロボットが
一緒に暮らす近未来を舞台にした物語なんですが、
三菱重工の開発したwakamaruという
コミュニケーションロボットが登場しています。
働くことが機能として組み込まれ
開発されたはずの一体のロボットが、
ある日突然働けなくなってしまうストーリーで、
ロボットがニートになっちゃうんですね〜
石黒浩さんは、ロボット工学分野で
アンドロイド「ジェミノイド」の開発などで
CNNで「世界を変える天才8人」にも選ばれるなど、
サイエンス、テクノロジーの最先端をゆく人物。
平田オリザさんは、演劇分野のアーティストで
劇団「青年団」主宰する劇作家であり演出家。
2021年からは拠点を兵庫県豊岡市に移転され、
兵庫県立芸術文化観光専門職大学の
初代学長として、アートや観光を専門職とする
人材育成に取り組まれています。
オリザさんについては、このブログでは以前に
今日の名言シリーズでも取り上げ
ご紹介したことがあったので、
未読の方はぜひご覧下さい。
・平田オリザ『ディベートとダイアローグのちがいは?』(今日の名言・その38)
さて、このお二人がタッグを組んでコラボしたら
いったいどういうことになるのかってことです。
アート(芸術)は無用とおもわれてるものでも
そこに価値や意味を
いかに吹き込むかが問われ、
その一方でサイエンス(科学)は有用性を
極限にまで突きつめていくわけですから、
このアートとサイエンスというのは、
まさに対極にあるわけですね〜
それでも、この両者は、
人間はいかに生きるべきかを問うなかで
生まれてきたものという点においては
共通していますから、
その二つの極を往復しながら、
「人間とは何か?」と問いを立てて
考えていくことは、
対立軸にあるように見えるものを融合させて
新しい価値を生むというのが
いったいどういうことなのかについて
具体的に知るヒントになるんではないかと。
そこで、2011年にTEDで行われたプレゼンの
YouTube動画2本をシェアしますので、
まずはご覧になってみてください。
10年前に行われたものですが、
今観てもまったく古さを感じません。
Hiroshi ISHIGURO[石黒 浩] - TEDxSeeds 2011
Oriza HIRATA[平田オリザ] - TEDxSeeds 2011
ロボット演劇『さようなら』のフライヤー
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●2021.9.1~2023.12.31記事タイトル一覧は
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