「継続は力なり」を実感できるらくだメソッド
2021/10/01
寺子屋塾では、算数教材のらくだメソッドを
基本教材として位置づけ、
1日1枚のプリント学習を原則としています。
らくだメソッドの算数教材は
計算問題が中心になっていますが、
早く正確に計算できる能力を身につけることや、
学習を習慣化しコツコツ毎日できるようになることが
主目的ではありません。
なぜなら、学習を続けてさえいれば、
自然に計算力は身についていきますから
敢えてそれを目的にする必要はないからです。
わたし自身もかつては一夜漬けタイプでしたし、
そんなふうに最初から
コツコツ完璧に学習できている人など、
現実にはほとんど存在しないこともありますが、
コツコツ完璧にできるのなら
そもそも当塾で学習する必要などなく、
できないからこそ身につける価値があるわけですし、
仮にコツコツやれる人がいたとしても、
その人なりに別の課題があって
毎日やれるようになることばかりが
必ずしも良いこととは限らず、
学習すべき課題は一人ひとり異なるからです。
ではなぜ、計算問題中心のプリントを使うかといえば、
教えることが中心にならざるを得ない
学校や他塾では学びにくいことが、
当塾での学習を通じて身につけられるというのが
一番の理由と言ってよいでしょう。
らくだメソッドでは、学校の宿題のように、
先生から学習課題を一方的に
与えられることがありませんから、
「どんなふうに学習を進めればよいのか?」
「どのぐらいの分量が自分には適切なのか?」
「自分は本当はどうしたいのか?」等々について、
常に指導者と相談し確認しながら
自分で決めていくことができますから、
自分に合うカリキュラムを
自分でカスタマイズできるプログラムと言えます。
なぜなら、学習する中身や分量、ペースなど
学習の進め方の全般を指導者に任せていると、
学習に対する姿勢が
無自覚のうちに受け身になってしまいがちだからで、
自分の課題に自分自身で
なかなか気づくことができません。
もちろん、学習の進め方に関わるさまざまなことを
学習者自身が自分で決めながら進めていけば、
「おもうようにできない」
「うまくいかない」状況が生まれやすいのですが、
そうした「うまくいかない」状況になればこそ、
今まで見えていなかった個別課題が可視化されやすく、
自覚できるきっかけになるのです。
そして、そのような
「うまくいかない」状況に直面したときに、
そのことをまわりのせいにせず受容し、
自分自身で向き合いながら
折り合いをつけていくプロセスを経るからこそ、
「人から無理矢理やらされる学習」から、
「自分からすすんでやる学習」に転換できる
きっかけが生まれやすいと言ってよいでしょう。
このような体験を日々積み重ねることで、
「自分の可能性をひらいていくモトは
まわりの人や環境、条件の側にではなく
他でもない自分自身の中にある」ことが
確実に体感できますから、
自分自身に対する自信を取り戻し、
どんな状況の中においても、
最終的には自分次第であって
具体的に何をすればいいかが
自ずとわかるようになっていくのです。
当塾では、こうした学習を、
学校の教室のように、特別な目的のために
時間を区切られた疑似的な空間でなく、
各自が日常すごしている
リアルな生活空間のなかで
繰り返し実践し続けていくことを
大事にしていますから、
殊更に頑張らず、無理なくしかも確実に、
その人自身のペースで
学ぶ習慣やその人に必要な力を身につけられ
「継続は力なり」を実感することができるのです。(2020.1.21)