寺子屋塾

いのちとりで裁判に学ぶ わたしたちの「生活保護」

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いのちのとりで裁判に学ぶ わたしたちの「生活保護」

いのちのとりで裁判に学ぶ わたしたちの「生活保護」

2021/12/14

昨日の記事に続いて、今日も新しい本の紹介を。

 

今年の春から寺子屋塾のらくだメソッドで学んでいる

ライターの石黒好美さんがまとめた本

『いのちとりで裁判に学ぶ わたしたちの「生活保護」』

この9月に名古屋の風媒社から出されました。

 

生活保護制度というと、

「生活困窮者でない自分には関係の無い話」

という風におもわれる方が

いらっしゃるかもしれません。

 

でも、このわたしにしても、

この先いつ何時、そうした制度に

お世話にならなければいけない身分に

絶対ならないという保証などどこにもなく、

そうした意味では

けっして他人事などではないわけで。

 

また、本書の最後の方にある

監修者・白井康彦さんへのインタビュー記事

『生活保護費は国の物価偽装によって削られた』には

「ゆがみ調整」「デフレ調整」といった

聞き慣れない言葉が登場しているのですが、

国が生活扶助基準額を引き下げる根拠として

消費者物価指数のような経済統計データを

恣意的に操作した可能性があることが語られています。

 

石黒さんは、この本を編集するなかで、

頭の良いお役人が使うそうした数字のトリックに

騙されない数学的思考力を身に付けるには、

算数・数学をちゃんと学び直さないと

とおもわれたことが、

寺子屋塾に入塾されたきっかけの

ひとつでもあったとのこと。

 

昨今のコロナ騒動においても、

ほとんどアテにならない統計データが

あたかも真実であるかのように日々報道され、

情報リテラシーの重要性は

わたしも日々痛感するところですし、

小学校、中学校で学んだ算数・数学が

そうした情報リテラシーの土台になることは

確かですから。

 

あと、石黒さんの本は、

朝日新聞の11月29日付けの記事
●生活保護の現場取材し、出版 引き下げ容認の名古屋地裁判決を批判

 

Forbes JAPANの12月10日づけ記事
●元新聞記者の精神科医が見た「護られなかった者たち」の水際

 

でも紹介されていますので、併せて

リンク先の記事もご覧ください。

以下、出版社サイトに記されている本書の概要と目次です。
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■内容説明

生活保護基準は生活保護を受けている人だけに関わるものではありません。「健康で文化的な最低限度の生活」の基準を定めることは、私たちが「どんな暮らしができる国でありたいか」を考えることです。いつか、あなたのくらしを救い、未来を守ってくれる、そんな希望に満ちた法律を、もっと身近に知るために。
 
■目次

はじめに●石黒好美
苦闘が続く「いのちのとりで」裁判●白井康彦
インタビュー●内河惠一(生活保護基準引き下げ反対訴訟・名古屋弁護団長)
生活保護法は「希望に満ちた法律」です ─今こそ、その原点に立ち返る時
コラム 時代の傍観者になってはならない 井手英策(財政学)
インタビュー●天池洋介(岐阜大学・日本福祉大学非常勤講師)
「あの人たち」の生活保護から「私たち」の社会保障へ
インタビュー●小池直人(元・名古屋市 福祉事務所生活保護ケースワーカー)
誰もが必要なときに使える制度にするために ─職員、研究者、市民が信頼関係を築ける仕組みを
コラム 名古屋地裁判決の問題 木村草太(憲法学)
インタビュー●山田壮志郎(日本福祉大学社会福祉学部教授・NPO法人ささしまサポートセンター事務局長)
「生活保護基準の引き下げ」を求める「国民感情」は本当にあるのか
コラム 名古屋地裁判決に思う─朝日訴訟・浅沼裁判長の仁慈との比較 水野哲也(「いのちのとりで裁判」原告)
インタビュー●楠木ゆり子(「いのちのとりで裁判」原告、[仮名])
いつでも誰でも、困ったときに頼りにできる ─生活保護はそんな制度であってほしい
コラム 生きる希望の最後の砦が裁判所 大山小夜(社会学)
インタビュー●白井康彦
生活保護費は国による「物価偽装」によって大幅に削られた
泥沼の裁判闘争に希望の光●白井康彦

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