遺伝子ミスコピーは生存戦略かも(つぶやき考現学 No.33)
2022/10/26
この地球上には
本当にさまざまな生物が生息しているが、
もし、遺伝子が100%正確にコピーされたなら
同じ生物ばかりが複製されるだろうから、
その多様性をうみ出したモトはおそらく
遺伝子のミスコピーという誤作動だ。
しかし、個々の生物から類としての生物へと
視野を拡げたうえで、
生物がなぜ多様性を必要としたかについて
問いを立てれば、
このミスコピーという現象も、
すべてが同時に滅亡してしまわないために
選択された生存戦略という
肯定的な捉え方も可能になってくる。
となると、わたしたちの遺伝子は、
正確にコピーされることばかりが善でなく、
ミスコピーという誤作動もまた
あらかじめ組み込まれ、
想定されていたものと考えられるし、
「間違える」「失敗する」体験は、
まさに不可欠なものと言えるだろう。(2019.4.21)
※井上淳之典のつぶやき考現学 No.33