ガチャを回す 生物進化における変異と適応(その2)
2022/12/23
金曜は読書関連の話題を投稿しているんですが、
今日は、昨日投稿した記事のテーマ
「ガチャを回す 生物進化における変異と適応」に
関連する書籍の紹介ということで(その2)
としました。
ご紹介するのは、MBAを取らずに
独学で外資系コンサルタントになった
山口周さんによる新書2冊。
山口さんのことを最初に知ったのは、
だったと記憶しています。
山口さんについては、6/6に投稿した記事
山口周『ラーンとマスターを混同してませんか?』
(「今日の名言・その20」)
で、twitterで投稿されていた言葉を
「今日の名言」でご紹介したことがありました。
また、10/15に投稿した記事
『「仕事ができる」とはどういうことか』に書かれた
島田紳助さんの「若手芸人は努力するな」という話を
引用してご紹介しています。
記事を読むと、平成元年には
世界ランキング50のうち32社も日本企業が
占めていたのが、こんにち世界ランキング50には
トヨタ自動車1社のみが辛うじて入っている状態で、
平成時代の30年間に、日本企業の国際競争力は
凋落の一途をたどっていたことがわかります。
たしかに論理的思考力も大事なんですが、
あまりにそれを偏重しすぎる意志決定、つまり
「分析」「論理」「理性」ばかりに軸足を置いた、
いかにスピーディに正解を出すかを
競うようなマネジメントでは、
今日のような複雑で不安定な世界においては、
ビジネスの舵取りをすることが
難しい時代になってきているわけで。
かたや、グーグルや3Mといった企業で、
業務時間の15%〜20%を好きなように
使ってイイというルールが取りいれられているのは
よく知られているとおもいますが、
これなどは、経営幹部が社員をコントロールしない
余白の部分をつくるという意味で、
まさに計画的偶発性を企業経営に取りいれている
実例と言ってよいでしょう。
紹介した2冊とも、そのタイトルに
「アート」と「サイエンス」という文言がありますね。
山口さんの著書には、グローバル企業が
世界的に著名なアートスクールに
幹部候補を送り込んだり、
ニューヨークのメトロポリタン美術館で
早朝実施されているギャラリートークに、
グレイスーツに身を包んだビジネスマンが
参加するようになってきていることなどが
紹介されているんですが、
「アート」と「サイエンス」のバランスの重要性が
この2冊では語られている次第です。
あまり詳しく書きすぎると、
ネタバレになっていまいますから、
続きはぜひこの2冊を手に入れて読んでみて下さい。
山口周さんは、他の著書もハズレがなく、
どれもオススメです。