セルフラーニングと独学、関連付ける本の読み方とは?
2023/02/02
今日の記事は、わたし自身の読書術、
当塾での学び方〝セルフラーニング〟と
独学とのつながり、関連などについて
書いてみようとおもいます。
わたしのblog記事を読まれた方から、
「本を読んで、そこに書いてある知識を
アタマの中にただ詰め込むだけではダメで、
得た情報をもとに関連付けて考えることが大事と
と書かれていたんですが、
具体的にどんなやり方をされているんですか?」
と問われたことが発端でした。
この〝セルフラーニング〟という言葉は造語で
市販されている辞書には記述がありません。
「自学自習」と訳されることもあるんですが、
学校教育の中で、先生が出張などで
急に授業ができなくなったときにしばしば使われる
「自習」という言葉と混同されがちですし、
だれもが経験している一般的な学び方ではないので、
わたし自身は、敢えて日本語にしないで
セルフラーニングと言うように心がけてきました。
ちなみに、らくだメソッドの開発者、平井雷太さんが
セルフラーニングについて書かれた文章があり、
以前、塾生の塩坂くんがblogに紹介していたので
こちらの記事をご覧ください。
もうひとつ、セルフラーニングに類似する言葉に
「独学」があります。
それで、「独学とは何か?」という問いを立てて
考えようとしても、
いろんな考え方があることがわかってきて、
なかなか一筋縄ではいきません。
独学の場合、その情報源は、ネットの記事や動画、
オーディオコンテンツなどもあるでしょうが、
やはり書物となることが少なくないでしょう。
たくさんの人が「独学」という文字を
タイトルに付した本を書かれています。
たとえば、わたしの書棚には
冒頭に挙げたような6冊の本があって、
独学についての書物の多くには
オススメ本リストが付いていました。
独学について書かれた本の1冊だけを読んで、
「独学とはこういうものだ!」と
即断してしまうのはちょっと危険でしょう。
でも、独学に関する本を6冊読んでみて、
どの人の本にも共通項のようなものや、
他の誰もが書いていないような独自の視点が
見つかったならば、それは
普遍的な〝独学の本質〟に一歩近づいたと
言ってもよいのではないでしょうか。
たとえば、山口周さんの『独学の技法』は
2022年読書ふりかえりの24冊にもリストした
1冊なんですが、この本を読んでみて、
結局、独学本というのは、いかにインプットするかに
力点が置かれているものが多い。
たしかに、それも重要だけれど、
自分に活用できる形でどうストックするかが
それよりも重要なんだと気づかされたことが
一番の収穫でした。
本を素材に、その素材相互のつながりについて
考えてみるというのは、こんな感じです。
あと、わたしの場合、
テーマを決めたら、そのテーマについての素材を
いろんな角度から集めて検討してみるというやり方と、
もうひとつ大切にしているのは、
一人の著者、作家の本を複数いろいろ読み、
「どうしてこの人はこういうことが書けたのか?」
という問いを立て、その本を生み出した
その人自身の精神構造に迫るアプローチです。
たとえば、『論語』に書かれた499章を
孔子の精神構造に迫るというテーマで
読み解いたことがあるんですが、
『論語』タグの記事をご覧になってみてください。