自己否定と自己批判は違う(つぶやき考現学 No.5)
2023/12/13
自己否定は、
自分自身に問いかけることなく、
固定した存在として決めつけることで、
自分は間違っていると
おもいこむことであり、
いまの姿を見ようともせず
ダメだと結論づけること。
自己批判は、
自分自身と対話しようと問いかけることで、
自分を動的な存在としてとらえ、
自分は正しいという
おもいこみを外すことであり、
いまの姿をプロセスとして
見ようとすること。
自己否定も自己批判も
いずれも苦しみを伴うが、
苦しみの質はまったく違う。
自己否定の苦しみは
存在の危機からの苦しみだが、
自己批判の苦しみは
創造へと向かう産みの苦しみ。(1998.11.12)
※井上淳之典のつぶやき考現学 No.5
COMMENT:
12/10投稿記事にてご紹介した
為末大さんの熟達論についての動画から端を発し、
らくだメソッドのセルフラーニングや
できない自覚の重要性について
記事を書いてきた流れで、
自己否定と自己批判の違いをテーマにしたこの詞が
おもい浮かびました。
「できない」状態を否定的に捉えている限り
不毛なガンバリズムや力みはなくならず、
自然にできるに向かうことはありません。
結局、できない自覚が自己受容につながり、
おのずとできるに向かい始めるかどうかは、
自分という人間を
自分でどう見ているのかに因るのです。
つまり、自分を固定化したものとして見ているのか、
何にでも変化し得る動的なものとして見ているのか、
この違いに自分で気付いているかどうかが
大きなポイントだと言ってよいでしょう。
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