教育に携わる者は人を変えようとしてはならない(つぶやき考現学 No.50)
2024/02/08
教育に関わる者は、
人を変えようとしてはならない。
頭でわかっているつもりでいても
その通りにできないのが人間で、
わかることとできることとは
別のことだからだ。
それに、どんなにダメなように見えても、
多くは教える立場の人間の主観であって、
あくまでひとつの見方にすぎないからだ。
また、わからせようと躍起になるのも、
教える側の都合が少なからずあり、
そこに相手をコントロールしたい欲望が
隠れていると考えた方がいい。
なぜなら、そのことに自覚的でいることや
内省する姿勢を常に持ち続けるのは
けっして易しくないからだ。
よって、教育に関わる者にできることは、
変わって欲しいとおもいつつも
それを押しつけず、
変えようとしなくても、
自ら変わっていける力が誰にでも
もともと備わっていることを疑わないことだ。
そして、自分が本当は何を望んでいるのか
自ら気づくことができるように、
手助けすることのみと肝に銘じることだ。(2013.10.4)
※井上淳之典のつぶやき考現学 No.50
COMMENT:
無理に変えようとしてしまうことで生まれる軋轢が、
もしかすると教育をめぐるさまざまな問題の
根源にあるのかもしれません。
この詞を初めてFacebookに投稿した時には、
非常に大きな反響があって
わたし自身も驚いたんですが、
それだけ「人を変えよう」とする、
「教育に名を借りた洗脳」が
いまの世にはびこっているということの
裏返しのようにもおもえたものです。
ただ、ここに書いたことも含め、
どんな考えであっても
それが100%正しいということなどなく、
時と場合によって
臨機応変に対処していく必要があり、
何より自戒の意味を込めて書いたものでした。
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