自分の器を拡げるためにできること(その4)
2021/12/05
2011年秋からFacebookに自宅の庭の写真をアップして、
その日と向こう1週間の天気、
その日の予定などを書いた記事を
投稿し始めたことについての続きです。
最初の頃は力が入りすぎていて、
なかなか続けられなかったんですが、
毎朝欠かさず続けて投稿できるようになるまでには、
結局1年ほどかかりました。
前にも書いた通り、この日課を始めたきっかけは、
世間話のネタとして、お天気の情報を
仕入れる習慣づくりのためだったんですが、
毎日続けてみると、当初は予想していなかった
おもわぬ副産物がいろいろ訪れてきたのです。
たとえば、庭の草花の世話は主に妻が行っていて、
それまで自分にはあまり関心がなく、
草花の名前もよく知りませんでした。
でも、Facebookに写真を投稿することで、
「ツルニチニチソウの花、可愛らしいですね」とか
「ユキヤナギがキレイですね」とか
コメントして下さる方があり、
ひとつひとつ草花の名前や
どの季節のどの時期に咲くのかということなどを
少しずつ憶えて行ったのです。
また、いつも同じような写真では面白くないので、
なるべく違う写真をアップしようと
心がけてきたつもりなんですが、最近では妻の方から
「今朝Facebookにあげてた花、どこに咲いてた?」
と聞かれることもあり、
以前よりは観察力が育ったのではないかと。
あと、2枚目の写真のように
2016年からはお天気と併せて、
四日市港の日の出と日の入の時刻を
毎日自分で調べて投稿するようにしたんですが、
プロットし続けたそのデータを
ふりかえってみることで、
もうひとつ大事な気づきがありました。
冬至は一日の昼の長さが最も短い日であることは、
小学校の理科の時間に習って知っていたんですが、
だからといって、冬至の日の出の時刻が
1年のうちで最も遅く、
日の入りの時刻が最も早い日ではありません。
つまり、長い間「冬至の日の出の時刻が最も遅く、
日の入の時刻が最も早い」と
おもい込んでいたわたしでしたが、
日の出日の入時刻を
自分で毎日調べて投稿し続けることによって、
それが事実ではないということにも
気づくことができたのでした。
冒頭の図版にあるように、
日の出の時刻が1年で最も遅い日は1月7日頃、
日の入の時刻が最も早い日は12月7日頃です。
こんなふうに、天気予報の情報に毎日続けて
約10年間触れてきたことをふりかえり、
それまでの自分と比較してみると、
天気や気温の変化に対して
敏感になってきたように感じていますし、
この習慣が始まったことで
自分に身についてきたことは、
まだまだこれだけではありません。
つまり、目的をひとつに絞って集中することの
大事さについてはよく語られるのですが、
目的をもち、ひとつに集中するということは、
言い換えると、そのひとつの目的以外のことを
捨ててしまうことでもあります。
しかし、ひとつの目的にとらわれず淡々と
やり続けていると、このようにその目的以外のものが
次々と訪れてくるという可能性があるわけです。
もちろん、あくまで可能性であって、
確実にそうなるという保証はないのですが、
そのことの豊かさや価値については、
もっと評価されてもよいのではないかと
おもうんですが、いかがでしょうか。
※1枚目の図版はこちらのページからお借りしました。