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一人ひとり異なる学習プロセスに立ち合うこと(その9)

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一人ひとり異なる学習プロセスに立ち合うこと(その9)

一人ひとり異なる学習プロセスに立ち合うこと(その9)

2022/03/13

昨日の続きです。

 

この記事を初めてアクセス下さった方は、

今日の記事は9回目ですので、
一人ひとり異なる学習プロセスに立ち合うこと(その1)
から順番にご覧下さい。
 

今日は3月前半、

3月1日から12日(昨日)までの分、そして

おしまいのところで、

本日13日に教室でされた学習の様子をご紹介するので、

このシリーズもこれでひと区切りとなります。

 

(引用ここから)

ーーーーーーーーーーーーーーー

●2022.03.01
小3-29 ミス1 6分10秒(めやす12分)
小2-36 ミス0 2分16秒(めやす3分)

【つぶやき】
今日から3月天気は雨だがなぜか清々しい🤗
やはり思いのほかわり算ができてるから?
わり算はミスが少なめ。
なんでかなぁと考えて、思い当たることがひとつ。
商がたった時点で

答え合わせをしたような感じだからかな。
答えを出すことが、

答え合わせを兼ねてるみたいな…???
それでも、まだまだ九九は習熟していないようで、

わり算を解きながら、頭の数字が小さい方に

ひっくり返して九九を言い直して

確認している自分がいる。
7.8.9の段はまだまだ苦手だ。

それでも毎日やってる自分を認めてあげよう!💜💛💖

 

●2022.03.02
小3-30 ミス1 7分53秒(めやす12分)
小2-10 ミス1 3分19秒(めやす5分)

【つぶやき】
今日はらくだプリントを始めて、

初めてのパターンのミス❗️
なんと問題を解かずにすっ飛ばした💨
気持ちが前のめりだったんだろう😝

ひき算の方は相変わらず、

ギクシャクしながら解いている。
これはあとどれくらいやれば、

楽に解けるようになるのだろうか…。
いや、2ヶ月前よりはかなりスムーズなはずだ。
きっと…

 

●2022.03.03
小3-30 ミス2 8分19秒(めやす12分)
小2-36 ミス2 2分14秒(めやす3分)

【つぶやき】
わり算ミス2あったけど、

やっぱりスラスラ解けて楽しい🤗となる。
そのせいか、取り組み時間も段々早くなる。
ここ3日間は連続8時だ!
早くやりたいよー!が行動に現れている。おかしい😘

でも、商をたてたあと引く時に10借りてくる計算が

次のプリントからたくさん入ってくるのだろう…。

予告のように少しだけ今日のプリントに入っている。
暗算でやろうとするとミスが起こる要因なので、

丁寧に取り組む事を心がけたい。

 

●2022.03.04
小3-31 ミス1 10分58秒(めやす12分)
小2-10 ミス3 2分51秒(めやす5分)

【つぶやき】
小3-31も一発合格できました。
ミスも1で正確に計算できる頻度があがったと

解釈しよう。

ひき算はミス3と何度やってもミスが続く。
手が動く感覚までなかなか到達しないなぁ。
10の補数が瞬時にわかる位の感覚が欲しい。
毎日こなすプリントは

もっと前に遡った方がいいのかな。

精度を高めたい。そんな気持ちが強いのか???

 

●2022.03.05
小3-31 ミス0 9分52秒
小2-36 ミス0 2分15秒(めやす3分)

【つぶやき】
わり算はやっぱりミス少なめでイケる
❣️
うれしいなぁ。

こうしてみると、あれほど、もうダメだ。

何年かかっても前に進めないだろう。

と苦しかった小2-29などは、

今やったらどんな風に解くのだろう。
あれほどの苦しさは感じる事なく

合格レベルまで行けるのか?と

疑問が湧いてくる。

大げさでは無く、あの時の全力で取り組んでいたので、

これ以上の向上は想像できなかったのだ。

それもほんの2ヶ月半前のことか。
一日10分がもたらす効果は侮れないな😤

 

●2022.03.06
小3-32 ミス1 12分43秒(めやす12分)
小2-10 ミス2 2分42秒(めやす5分)

【つぶやき】
3-32も一発合格💮
時間ギリギリだが、なんとか間に合った。
なかなか商がたたず苦しかった。
明日はもう少しスムーズにいきたいところだ。

ひき算は相変わらず間違いが多い。

やりながらミスに気づき、

直した跡が今日はいっぱいだ。
それでもミスに気づかず、ミス2となっていることも、

なんだかなぁと思う。

これも、感覚でやろうとしている結果だと捉えている。
まだまだトレーニングは必要だな。

 

●2022.03.07
小3-32 ミス1 12分20秒(めやす12分)
小2-36 ミス1 2分11秒(めやす3分)

【つぶやき】
小3-32はイメージしたほど、昨日より

時間短縮できなかったけど、丁寧に取り組めたと思う。

九九と脳の付箋機能を使っての

ひき算がミックスされていて、

今の私のトレーニングにうってつけの

プリントではないか?とやりながら感じた。
こういう感覚って大事なんじゃないかと思う。
無理し過ぎても続かないし、

楽ちん過ぎてもしあわせホルモンは分泌されない感じ。
らくだは細かく設定されてるから、

そこがすばらしいと思う。

日常生活動作の習得にも

このようなシステムがあればなぁと切に思う。

 

COMMENT:日々変化し続ける自分の状態に関して、

常に〝いま〟にフォーカスして、

ちょっとだけ背伸びするぐらいの課題、

つまり、どうすればいいかを

個別に、しかも継続的に提示できて、

自分だけで判断し実行可能なメソッドというのは、

あまりないんです。

勉強のコツというのは、実はとてもシンプルで、

今の自分にちょうど合った課題を

無理なくできる時間の範囲で

毎日し続けることなんです。

そうすると、たとえ1日10分前後の学習であっても

ほぼ確実に、飛躍的変化をもたらすんですが、

たぶん、多くの人には

こういうメソッドが存在していること自体が

想定外すぎてイメージできないのでしょうね。


●2022.03.08
小3-33 ミス3 11分15秒(めやす12分)
小2-10 ミス3 2分57秒(めやす5分)

【つぶやき】
3-33も一発合格だ。
よくよく振り返ってみると、

小3-14かけ算のまとめで苦しんで4枚目で合格した後、

小3-15から今日までのプリントは

1枚目で合格しているようだ…⁈

まぁー!なんということでしょう。

明後日からはいよいよ3年生のまとめプリントに入る。
年度末という事もあるし4月🌸には

晴れて4年生に進級している自分を想像してニヤける😝
ホップ ステップ ジャンプ
❣️
そんなリズムはいくつになっても楽しいぞょ。


●2022.03.09
小3-33 ミス0 10分18秒(めやす12分)
小2-36 ミス1 2分7秒(めやす3分)

【つぶやき】
はぁ~。おつかれ~。
年度末で仕事に追われている。
今朝もプリントの時間に急な電話が入ることに…。

現時点ではそちらを泣く泣く優先したが、

私の中でプリントの時間は優先順位高めだと気づく。

夜のくたびれた脳でプリントに向かうも

わり算、ミス0❣️ やるじゃん!

でもめっちゃ九九を声に出しながら解いていた。
声の力も借りてって感じ。

くたびれてるのに、

今日はやーめた!とならないのはなぜだろう???
明日も朝の時間に余裕がないけど、

とりあえずがんばろー😤

 

●2022.03.10
小3-34 ミス0 13分43秒(めやす12分)
小2-10 ミス1 2分48秒(めやす5分)

【つぶやき】
きたーーーーー‼︎
ついに時間の壁が‼︎
最近はずっとめやす時間に余裕があったので、

刺激少なめだったけど、

ついに2枚目でも無理かも!のレベルのプリントだ。
さすがまとめプリントだゎ~。

さて、どうやって対策を立てるかなぁ~。
今日も結構全力でやったから、

2枚目の慣れで多く見積もって30秒縮めたとしても

13秒オーバーだ。
そして、時間を意識するとミスが増える。
せっかく今日はミス0だったんだから、

まぁ明日も正確性を重視して取り組もう💪
基本を忘れずに~。

あぁ~たのし❣️


●2022.03.11
小3-34 ミス2 16分21秒(めやす12分)
小2-36 ミス2 2分11秒(めやす3分)

【つぶやき】
スタート前、ゴール後で

こんなに気分が変わるものか…

昨日、タイムオーバーで合格にならなかった小3-34は、

今日はタイムを縮めて合格するイメージだった。
スタート前に、精神統一。
陸上の跳躍選手のように、観客に手拍子を誘って、

盛り上がるシーンが想起された。
うん・チャ♪  うん・チャ♪
きっとできる‼︎

結果は…惨敗。
タイムはさらに2分半くらい伸びて、ミスも増えた。

九九のプリントでもミス2と相変わらず、

デタラメ九九がくちをついて出る。

これが今の私。

らくだプリントの究極は、弱い自分と向き合う。

じゃねーの???

明日はきっといい日になる。

 

井上コメント:前にも書いたたことがあるんですが、

〝集中〟とか〝意識を統一する〟とかいうのは、

必ずしもプラスに働くことばかりじゃなくて、

マイナス面も結構あるんですよ。

たとえば、

目標を持ったり計画を綿密に立てたりしても、

計画倒れになることってよくありますよね? 

つまり、意識を集中させるということは、

言い換えると、

大事なところから目を反らしてしまうことでもあるので。

人間には見えていない〝盲点〟があることを、

そして、集中することで、逆に

その盲点を拡大してしまうことがあることも、

忘れてはいけないとおもうんです。

もちろん、全力投球する姿勢は

何ら悪くないわけなんですが、

火事場の馬鹿力のようなものに期待するよりは、

ふだんどおりで、ふだんの自分のままで

やれることの方が大事なんじゃないですか? 

それには、「意識を集中させる」よりも、

自分の視野を拡げ、解像度を上げることなんです。

ふだんどおりの自分であり続けようとすることの

大事さが実感できるようになると、

目の前の現象にいちいち振り回されることも

少なくなってきますよ〜 (^^)/

 

Aさん:「自分の解像度を上げる。」

イメージしづらいですが、

それもまた腑に落ちる時がくるでしょう…。
いつもありがとうございます😊

この歳になると3歩歩けば忘れますから、

振り回されては無い感じです❣️😝

 

井上コメント:集中するというのは、

対象物に自分から近づいていく感じなんですが、

そうすると視野が狭くなってしまいます。

だから、自分の方が対象物から遠ざかっていくんです。

でも、対象物から離れていくと、

その対象物がだんだん小さくなっていくし、

ぼやけて見えにくくなりますよね?

たとえば、目の前にある1万円札と、

10m先に置いてある1万円札の福沢諭吉の顔は

同じようには見えないのがふつうです。

画素数の少ない写真を拡大していくと

モザイク状になっていることがわかってくるアレです。

だから、10m先にある1万円札でも

目の前の1万円札と同じように見えるようにするには、

自分の眼の解像度を上げればいい。

つまり、自分の解像度が上がれば、

対象物に近づいていったときのように、

まわりの景色が見えなくならずに視野が広がるので、

より沢山の情報が使えるようになりますから。

イチロー選手のことで話すと、彼の動体視力が凄くて、

全盛期の頃は、たぶんピッチャーの投げた球が

止まって見えたんじゃないかって

言われてたらしいんですが、

このことをたとえると、高速道路をお互いの車が

100キロメートルぐらいのスピードですれ違ったとき、

すれ違いざまに相手の運転手を見た瞬間に

はっきりと顔がわかるくらいのことなんですね。

もちろん、そうしたイチロー級の動体視力となれば、

毎日のトレーニングだけでは

難しいところもあるんですが、不可能ではないんです。

 

Aさん:なるほど。解像度をあげる。

それはすごい能力ですが、

日頃からそれを意識するとしないでは、

変わって来ますね。
解像度をあげる。これから意識してみます。🤗

 

井上コメント:すこし前に宇田亮一さんが書かれた

『吉本隆明〝心〟から読み解く思想』

読書会をやってましたよね。

あのとき、あの本1冊をしっかり読み込んで、

吉本さんの心の捉え方が朧気ながら理解できたとき、

世の中の物事を見る自分の解像度が

上がった気がしませんでしたか? 

ドラマ「逃げ恥」でも、

3つの幻想領域を意識しながら見ていると、

ドラマの展開や全体の流れが

手に取るようにわかってくるんですが、

「自分が自覚的であろうとすること」の大事さにも

つながるように感じています。


●2022.03.12
小3-35 ミス2 9分52秒(めやす12分)
小2-10 ミス0 2分47秒(めやす5分)

【つぶやき】
3-34は合格していないが、

プリントが無いので次に進んだ。
小3のまとめで、+、−、×、÷全てが入っている。
久しぶりの+、−で緊張した。
が、その頃の私とは違う事に気付いた。

以前は繰り上がる数字など、

極力書かずにスラスラ計算したいと思っていたと思う。
正確性を重視する為に書いた方がいいという事も

アドバイスをもらい納得していたが、

やっぱりちょっとめんどくさいのと、

かっちょ悪い気持ちがあったと思う。
しかし、今日は自分の脳の付箋機能がポンコツだという

自覚があり、ガンガン数字をメモっていた。

大人になったなぁ〜私🤗 まずは合格おめでとう。
明日も楽しんで
❣️
ーーーーーーーーー

(引用ここまで)

ということで、本日3/13、Aさんは教室に来られて

小3-34のプリントを学習され、

写真のとおり、ミス1、時間11分17秒で

3枚目で見事クリア、合格!されました。

 

ご本人は、キツネにつままれたような

お顔をされてましたが。笑

 

ということで、9回にわたってご紹介してきた

ふりかえりの文章は本日分にて終了です。

 

目標を立て、それに向かって頑張るやり方とは

まったく異なったやり方、

つまり、毎日すこしの時間、まずやってみて、

そのやってみたことで見えてきた課題と

いま、ここで丁寧に向き合いながらやっていくという、

結果よりもプロセスを大切にするやり方が

存在することは、分かっていただけたかとおもいます。

 

でも、今日までの9回分の記事全部を

読みなおすのはタイヘンですから、

結局のところ、4ヶ月間の学習においては、

いったい何がポイントだったのかについて、

近々に整理して書いてみようとおもっていますので、

おたのしみに!

 

 

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