ハイデガー「本当の敵は・・・自我」(「今日の名言・その14」)
2022/05/02
本当の敵は 自分固有の経験に閉じこもる 自我である。
※マルティン・ハイデガー(1889~1976・ドイツの哲学者)の言葉 |
ハイデガーは、実存主義の哲学者と言われます。
わたしたちは、〝存在する〟ということについて
ちゃんと理解しているのでしょうか?
そもそも「自我が存在する」って
どういうこと?と問いを投げかけたのです。
ある人は、ハイデガーの哲学を
「生きるための哲学」と称していました。
わたしたちは、自我なんて自明の存在であると
おもっているけれど、
本当は「自我が存在する」ということが、
いったいどういうことなのか、
人に説明することができないし、
ちゃんと理解していません。
よって、最初に紹介した言葉のように
「本当の敵は自分固有の経験に閉じこもる
自我である」という風にとらえると、
自分というものの存在、
そして同時に、他者という存在が
それまでとはまったく違ったものとして
見えてくることでしょう。
つまり、自我という実体があって
「考えること」ができているというのは錯覚で、
自我とは、ひとつのプログラムにすぎず、
ひとつの作用でしかないんだと。
そんなことを考えていたら、
ハイデガーのこの見方、捉え方は、
とても仏教に近いとおもえてきました。
いや、むしろ仏教そのものが
宗教というよりは、哲学に近いわけなんですが。
・・・ということで、
次の読書会つんどくらぶは、
ハイデガー哲学の主著として知られる
「存在と時間」をお題本にという話が
持ち上がっているので、
その予告も兼ねて、今日はハイデガーの言葉を
取り挙げてみました。
どうぞおたのしみに!
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