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顔回をめぐる問いと諸星大二郎『孔子暗黒伝』のこと

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顔回をめぐる問いと諸星大二郎『孔子暗黒伝』のこと

顔回をめぐる問いと諸星大二郎『孔子暗黒伝』のこと

2022/07/24

日曜は古典研究カテゴリーの記事を投稿しています。

 

6/12に投稿した論語499章読解の記事に、

門人・顔淵が師の孔子について述べている

通し番号215のことを書きました。

 

そのコメントのところに、

 

この章には、孔子の精神波動に近づくことを目的に論語を読み解こうとするうえで、とても重要なことが書かれていることがわかりましたが、具体的にどう重要なのかについて、現状のわたしの力量ではとても書き尽くせませんし、今後も継続課題として探究し続けていくつもりです。

 

と書いたんですが、この記事をFacebookに投稿した

2019年8月の時点では、

明確に言語化できなかったことが、

その問いについてその後考え続けていたためか、

いまのわたしは、

「たぶんこういうことではないだろうか?」

という風に、

自分なりに答が出せるようになったのです。

 

孔子の精神波動に近づくことを目的に

論語を読み解こうとする上での重要事項というのは、

孔子は、なぜ顔淵(顔回)を他の門人たちにはない

優れたところをもった人間と

考えていたかという話にもつながるんですが、

皆さんもぜひこの問いを考えてみて下さい。

 

6/13以後のわたしの書いた記事を

丁寧に読み込んで下さっている方であれば、

そんなに難しい問いではないとおもいますし、

とくに、6月下旬に集中的に書いた

「観察力」に関わる一連の記事に、

重要なヒントがあるということだけ

付け加えておきます。

 

 

さてそれで、今日の記事のメインコンテンツですが、

一般にはあまり役に立たないというか、

わかりにくく、とっつきにくいとされている

『論語』や『易経』『仏典』といった古典を、

少しでも身近に感じていただけたらという

願いを込めて、塾生の一人が去年紹介してくれた、

諸星大二郎さんの『孔子暗黒伝』をご紹介しようかと。

 

1週間前の記事でご紹介した

安田登さんの『役に立つ古典』もオススメなんですが、

これもとっても内容が良くてイチオシです。

 

次の場面は門人・子路が登場していますね。

 

『孔子暗黒伝』は、わたしが高校3年生だった頃、

「週刊少年ジャンプ」1977年50号から、

1978年9号に連載されました。

次のシーンは微子第十八の5番(通し番号No.465)に

出て来る、狂人・椄與が歌いながら

孔子の側を通り過ぎたという場面から。

 

それにしても、

 

今(いま)の政(せい)に

從(したが)う者(もの)は殆(あや)うし

 

だなんて、いつの時代も変わらないようですね。

 

『孔子暗黒伝』は、主人公のハリ・ハラ少年が、

政敵陽虎との争いの最中の孔子や、
青牛に乗って西へ向かう老子、
クシナガラで入滅直前の仏陀などと関わりながら、

中国、インド、日本を旅する壮大なストーリーで、

なにより、これを書かれたときの諸星さんが

まだ20代だったということに驚きを禁じ得ません。


『論語』から引用された話が約50箇所あり、

次のシーンでは、顔回も登場しているんですが、

もし、わたしが高校3年生のときに

このマンガと出会っていたら、

その後のわたしの『論語』に対する見方も

少しは変わっていたかも知れません。

 

 

易経とコンピュータの二進法を絡ませているところなど

とてもユニークで、陰陽五行論など、

あちらこちらに東洋思想に基づくストーリーが

散りばめられていてとっても読み応えがあるんです。

 

 

次のシーンは「指南」という言葉の由来や、

孔子の出自について語られていますね。

 

いかがですか? 

古典って面白そうだなと
少しでも関心を持って頂けたならウレシイです。
 

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