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「まごわやさしい」和食という概念の危険性について

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「まごわやさしい」和食という概念の危険性について

「まごわやさしい」和食という概念の危険性について

2022/07/26

火曜は生活デザイン・ヘルス関連の記事を

投稿しています。

 

6月半ばに投稿したこちらの記事で、

城野宏さんの「事実と観念を分ける」意味の

名言を紹介したことがありました。

 

これをお釈迦さまは如実知見といわれたわけですし、

結局は、日常の観察力をいかに鍛えるかという話に

つながっていくわけですが、
今日は心身の健康をテーマにその実例をご紹介。

 

その実例として選んだのは、

石川県立総合看護専門学校校長を務められた

吉村裕之さんが提唱された「まごはやさしい」食です。

 

「ま」まめ(大豆、小豆など)

「ご」ごま(胡麻)

「わ」わかめ(わかめ、昆布、海苔など海藻類)

「や」やさい(季節の緑黄色野菜)

「さ」さかな(魚介類)

「し」しいたけ(しめじなどキノコ類)

「い」いも(薩摩芋、里芋、ジャガイモなど芋類)

 

こうやって並べてみると、これらはいずれも

日本人が古くから食べてきた「和食」という

伝統食の範囲に入っているように見えますし、

これが日本人にとって理想の食事だと考えるのは

果たして本当に正しいのかどうかという問題です。

 

原始人食という考え方に触れてから7年経ち、

昨年春から食事メニューの大変革が起こったことを

こちらの記事に書いたんですが、こうした

「日本人の身体に相応しい食とは?」という問いを

考えるときには、

まずどのぐらいの時間軸をもとに

見るのかを意識する必要があるでしょう。

 

わたしが20代前半から実践していた

マクロビオティックの食事法は、簡単にいえば、

西洋化しすぎた食生活を反省し、

動物性食品を控え、穀物や野菜を中心に摂る

という側面があるんですが、

大正時代に欧米から導入され、

第二次大戦後に普及した栄養学的な考え方よりも、

日本人が昔から食べてきた伝統食を

大切にしようとする姿勢がその根拠になっています。

 

こちらのサイトでも紹介されているように、

米作りが大陸から日本に伝わったのは、

今から約3000年前、

縄文時代の後期頃とされ、

弥生時代にひろく普及していきました。

 

よって、日本に住む人たちの多くは、すくなくとも、

2000年間お米を食べてきているのは

確かなことでしょうから、

お米のご飯が和食の代表選手であるという見方は、

多くの人が疑わないんじゃないかとおもいます。

 

でも、ひとりの人間の寿命とくらべれば、

2000年は長いと感じますが、

これを人類の歴史260万年とくらべれば、

1000分の1にも満たない短さなんですね。

 

わたしの個人的な話をすると、

精神的な不調を解決しようと、2006年夏

当時青森県で開業されていた豊岡憲治先生の

とよおかクリニックを訪ねた際に

先生から伺ったお話のうち

最も衝撃を受け驚いたのは、

マクロビオティックで推奨され、

長年食べ続けてきたお米こそが

わたしの脳にダメージを与えていることでした。

 

そのとき、豊岡先生は、こんな話をされました。

 

「井上さんに限らず、日本人で

お米が脳に合わない人って、結構いるんですよ。

とくに、メンタルでトラブルを抱えている人は、

ほぼ合わないと考えていいとおもいます。

お米はもともと熱帯のインドネシア原産ですからね。

弥生時代以前に日本の国土にはなかった植物です。

これまで2000年食べてきたのは事実でしょうが、

この2000年を長いと考えるか短いと考えるか。

また、この現代で日本という国が単一民族国家だと

信じている人はさすがに少ないとはおもいますが、

じつは、日本人とか日本民族とか言って、

一括りにすること自体に無理があって、

日本に住んでいる人って、原住民も勿論居ますけど、

北方系あり、南方系あり、いろいろ入り交じってて、

民族の吹きだまりのようなものだから、

どんな食べ物がその身体に合うかは、

あくまで個別に見ていかないといけないんです。」

 

この「お米が日本人の脳に合わない」って話は、

世間的な一般常識からすると

にわかに信じがたいとおもいますが、

豊岡先生の書かれた次のblog記事などを

ご覧になってみてください。

まゆつばな話がいろいろ出ています。笑

 

第230回
カラダに合う食べ物は自然に体重を減らすのです

 

第280回
今の日本は脳に米が合う人に牛耳られている?

 

第281回
今の日本は脳に米が合う人に牛耳られている?の続き


第427回
うつ、統合失調症、脳の働きがパッとしない・・

 

 

さて、冒頭の問いに対しての結論です!

 

原始人食をモノサシに考えたときには、
「まごはやさしい」食のうちでOKなのは、

バツ印をつけた以外、最後の2つ、

し(キノコ類)とい(芋類)だけとなります。

 

では、なぜそうであるかという理由について、

詳しく書こうとするとなると、

さまざまなデータを引っ張ってくる必要があり

ここまで書いてきた文章以上の

長い話になってしまうので、今日はこの辺りでとどめ

おいおい書いて行くつもりでいますが、

崎谷博征さんの著書から学んだところが大きく、

最新刊『慢性病の原因はメタボスイッチにあった』

こちらのblog記事など参考になるかもしれません。

 

当たり前のことですが、

こうしてわたしの書いていることも事実ではなく、

ひとつの意見であり仮説にすぎないので、

くれぐれも鵜呑みにしないようにしてくださいね。

 

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