インタビューゲームでなぜ人生が変わるのか(その1・ジョハリの窓から)
2023/05/07
一昨日投稿した記事に書きましたが、
5/3に開催した寺子屋デイでは
参加された皆さんに、
寺子屋塾では定番というか、
最も重要なものと位置づけているプログラム
インタビューゲームを体験して戴きました。
わたしがこのインタビューゲームを
初めて体験したのは、1993年のことで、
もう30年も前のことなんですが、
目からウロコが100枚くらい落ちたものです。
「インタビューゲーム」は一般的な名称であって、
「インタビュー」も「ゲーム」も
ともに普通名詞ですから、
唯一特定のやり方があるわけではないのですが、
そのときわたしが体験したインタビューゲームは、
らくだメソッド開発者・平井雷太さんが
指導者養成のためのプログラムとして、
ルールや時間配分、内容を整理し
考案されたものでした。
今日までの30年間に、
わたしはそのインタビューゲームを
100名以上の方と体験しているんですが、
そのことで、わたしの人生は
大きく変わってしまったと言っても
過言ではありません。
ちなみに、次の画像は、
インタビューゲームを行う時に
主旨やルールなどを説明するために
塾生の一人が作った資料の一部分です。
どんなところが変わってしまったのかというと、
たとえば、
旧ブログのこちらの記事に書いたように、
高卒学歴しか持たないわたしが、
大学で授業するように依頼を受けたり、
先般亡くなられた坂本龍一さんの追悼として
こちらの記事に書いたように、
彼がホストを務める
地域通貨をテーマにしたTV番組に協力したりなど、
数え上げていけばキリが無いくらい
あるんですが・・・。
また、大学生や社会人を対象とした
ファシリテーションを学ぶ場においては、
必ず最初にインタビューゲームを
実施してきましたので、
その回数は軽く見積もって100回以上になり、
わたしのファシリテートで
インタビューゲームを体験された方の延べ人数も、
1500人を優に超えていることでしょう。
寺子屋塾で提供している
ほとんどのプログラムは体験学習で、
このインタビューゲームも例外ではありません。
ビールの美味しさや夕日の美しさをわかるためには、
実際に飲んだり、観に出かけて体験しないと
その価値はわからないのと同じで、
インタビューゲームも、実体験されないと、
その価値は伝わらないものと考えていますが、
このblog記事を読まれる方に、
これを言っても詮無いことですから、
今日から3回にわたって、
インタビューゲームを淡々とやり続けていると、
なぜ、人生が大きく変わってしまうのかについて、
考察してみようとおもいます。
さて、みなさんは、
「ジョハリの窓」って聴いたことがありますか?
心理学やカウンセリングを勉強された人は
おそらくご存知かと。
ジョセフ・ルフトとハリー・インガムという
アメリカ人の心理学者2人が共同でつくったもので、
ふたりの名前をとって 〝The Johari Window〟
「ジョハリの窓」と呼ばれるようになりました。
ジョハリの窓には、次の4つの窓があります。
【開放の窓】
あなた自身も他人も知っているあなたです。
言い換えるとあなたがオープンにしている部分です。
【盲点の窓】
他者に見えていても自分は知らないあなたです。
「自分で気づいていないけどあの人○○だよね」
などと言われる部分です。
【秘密の窓】
自分は知っていても他者に見せていないあなたです。
周囲から見て、もう一人のあなたという部分です。
【未知の窓】
あなた自身も、他者も気づいていないあなたです。
人間は無限の可能性を秘めていると言われるのは、
この部分を指していると言ってよいでしょう。
たとえば、あなたが面接を受けるとするなら、
あなたのことを評価をするのは面接官です。
面接では自分で自分を評価する訳ではないので、
日頃からたくさんの人と接し、
他者が自分をどう見ているのかについての情報、
つまり、フィードバックを
たくさん得ようと心がけていると、
盲点の窓が小さくなり、
開放の窓が大きくなっていきます。
また、自分は知っているけれども、
他の人が知らないようなことを
積極的に他の人に知らせようと心がけている人は、
つまり、自己開示を行うことによって
秘密の窓が小さくなり、開放の窓が大きくなります。
しかし、そのように頭の中でわかっていても、
日常のコミュニケーションのあり方は
その人の生活習慣や過去の体験、
受けた教育などによって形づくられているので、
それを変えるということは易しくありませんし、
自分一人だけで頑張ってもできないのが実状です。
そこで、インタビューゲームです。
インタビューゲームにおいて、
自分の話した内容を相手がB6カードにまとめ、
相手の人から「あなたが先ほど話されたことは
こういうことでしたね?」と確認されることは、
まさに〝フィードバック〟にあたります。
また、自分が今まで他人に話したことが
なかったようなことについて、
相手の人からもらった質問をきっかけに
話すということが起きれば、
それが〝自己開示〟にあたりますから、
これを繰り返せば繰り返すほど、
盲点の窓や秘密の窓は狭くなって
その両者の領域が開放の窓に移行し
開放の窓が大きくなっていきます。
つまり、インタビューゲームを
繰り返せば繰り返すほど
未知の窓が狭くなっていくわけですから、
その人の未知の可能性が
開かれていくことにつながりやすいですし、
そうであればこそ、
人生は楽しいのではないでしょうか?
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