自分自身の見張り役としての〝セルフラーニング〟
2024/01/30
先週金曜の教室での塾生(S)とわたし(T)の
やりとりを想い出せる範囲ですが
以下に記してみます。
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S:先生、1/23に投稿されたblogで紹介されていた
ケシーさんのセミナー動画全部観ました。
ケシーさんが言われていた「巨人」って、
吉本隆明さんの「共同幻想」のことですよね?
T:そのとおりですね。
ちなみに、ユヴァル・ノア・ハラリさんは
『サピエンス全史』でそれを虚構と言っています。
S:また、幸運の流れの発動条件3つのうち、
最初に「自分自身の見張り役になる」って
あったんですが、これって
寺子屋塾で行っている
〝セルフラーニング〟のことですよね?
ケシーさんは「自分自身の見張り役になる」
ツールとして「開運ノート術」を
提供されてるみたいなんですが、
先生は、そのツールとして
らくだメソッドの学習を
提供されているってことで合ってますか?
わたし、セルフラーニングってずっと
独学のことだって勘違いしてたんです。
T:はい。ケシーさんは、
「潜在意識は自己管理しないとダメ」って
言われていましたね。
らくだメソッドを開発された平井雷太さんは、
教材をつくる際に最も影響を受けた発想の一つに、
「起きた問題を楽しむ」という
野口整体の考え方があるって常々言われていて、
創始者・野口晴哉さんは「潜在意識教育」って
言葉を使っておられたんです。
「独学」とか「潜在意識」とかいった概念は
それだけでもかなり大きなテーマではあるので、
各々を単独で取りあげて
そのうちblogに書く予定ではいるんだけど、
ひとことで言うとするなら、
「自分のことは自分が一番わかっていない」
という自覚と、
評価せずに日々たんたんとし続けるというのが
大事なポイントです。
もちろん、子どもの場合はちょっと違うんですが、
とくに義務教育を終えた大人の社会人が
らくだメソッドで学習する場合、
小中学校で学んだ算数プリントって、
積極的にやりたいとおもうようなものでもないし
やる必要性のないものですよね? 笑
つまり、自己観察を目的にするツールは、
やることによって何らかのメリットが得られると
予めわかっているようなものではダメで、
やってもやらなくても
どちらでもいいようなことである
必要があるんです。
でも、だからこそらくだメソッドは、
学習記録表を見れば
その人の今の自分の状態が一目瞭然で、
わかったつもりになりがちな自分を
目で見える形で外在化し客観視できるから、
自己観察のツールになり得るわけなので。
S:ケシーさんは、巨人について、
「二人以上の人間の思考が同じ方向を向くと現れる
エネルギー構造」って言われてたんですが、
「対幻想」もまた「巨人」に含まれると
考えればいいんですか?
T:そうですね。今回のケシーさんのレクチャーは、
テーマが「現実創造の掟」で、主体は個人ですし、
その個人がおもいどおりの現実を生きるために
具体的にどうすればいいかって話でしたからね。
家族の問題とかパートナーシップがテーマなら、
二人の場合と三人以上の場合を区別して
考える方が有効な場合もあるんですが、
今回ケシーさんが話された内容なら
その必要はなかったようにおもいます。
たとえば、恋愛において、
まあ、残念なことですけど、恋が愛に結実せず
破れて終わってしまうって少なくないんだけど、
その大きな理由のひとつは、
相手との間に自ずと生まれてしまう
対幻想という巨人に呑み込まれてしまい、
互いの個人幻想と対幻想との区別が
つかなくなってしまうことがあるからですね。
結局、対幻想ってペアになった二人の
潜在意識が生み出すものなので、
よほど注意深く観察していないと、
呑み込まれてしまうわけです。
そのあたりについては、ケシーさんは
(その1)の記事で紹介した、
これからの生き方シリーズ
⑥真のパートナーシップで話されていました。
でも、この動画でケシーさんが言われている
パートナーがいるときに、相手に依存せず
たった一人で内なる異性性に目覚め
統合するよう努めることって
難易度がかなり高いことで、
並大抵の努力では実現できないでしょう。
年末12/29に〝心の穴〟とセルフラーニング
って記事に書いたんだけど、
自分の本質をわかろうとすることを目的にして
恋愛しようって人は、おそらく殆どいないし、
だいたい恋愛って、一度駆動し始めたら
止まらないものですからね〜 笑
わたし自身は、自分を知る貴重な機会になるから
みんなもっともっと恋愛すればいいって
おもっているんですけれど。
でも、ケシーさんも
1本目の動画で言われてましたが、
①流されて生きる道
②自ら選択する道
の二つがあるわけで、
たとえば、そもそも安心を得たいために
恋愛やセックスする人って、その前提として
この世界を不安定なものって観ているんだよね。
「おもいこみ」って言葉があるんだけど、
それって、潜在意識に刷り込まれたものだから、
そもそも自分自身で自覚するのが難しいものだし、
だから、そういう自分の思考パターンに
無自覚なまま日々を過ごしていると、
結果的に、世界は不安定なものだって考える
その、自分の思考や認識、潜在意識どおりのことが
目の前に形となって現実化していくわけです。
という本に詳しく書いてあるんだけど、
もし、パートナーとの関係をより確かなモノにし、
より長続きさせたいとおもうのなら、
自分の何がその相手を求めさせたのかって理由を、
自ら問い、自覚しようとする姿勢は
ホント大事だとおもうんですけどね。
余談ですが、二人の場合と三人以上を区別して、
「対幻想」という概念を設定し、
人間社会の本質を
「個人幻想」「対幻想」「共同幻想」の
関係構造として示したところに
吉本さんの独創性があるんです。
ケシーさんが、「巨人は個人の利益を否定する」と
話されていましたが、
吉本さんは、「共同幻想と個人幻想とは、
原理的に逆立する」と言われていましたね。
S:あと、⑥の魂と理性のシンクロって話は
寺子屋塾では、未来デザイン考程ですよね?
今回のケシーさんの6本の動画内容は、
先生がいつも教室で話されている内容と
重なる部分がとても沢山あって驚きました
先生は今回のケシーさんの動画をご覧になって、
新しい気づき、発見って何かありましたか?
T:ケシーさんは、これまで沢山の方を
卍易風水で鑑定されたり、
相談に応じられたりされているので、
とにかく言語化のセンスが素晴らしいんですね〜
それがわたしには欠けているところなので、
たとえば、「重要性の引き下げ」って表現には
ホント脱帽しました。
寺子屋塾では、「教えない」「評価しない」を
モットーに、
押しつけない、強制しない、命令しない、
普及しない、拡大しない、啓蒙しない
責めない、批判しない、攻撃しない姿勢を
大事にしているんですが、一言でまとめてしまうと、
まさに、重要性の管理ってことだし、
それを必要以外に上げようとしない姿勢が
とっても大事なんですよね〜
あと、1本目の動画でケシーさん
「目に見える世界は4.9%」と話されてましたが、
見える世界と見えない世界の比率はそのまま、
人間の心の顕在意識と潜在意識の
比率でもあるんじゃないかって気づきました。
わずか4.9%しか意識できないから、
残りの95.1%占めてる潜在意識に
ふり回されないように、
自分で常に見張っていないといけないというか、
そうした姿勢だけでも確立できれば、
幸運の流れは、自分がたぐり寄せなくても、
探し当てようとしなくても、
ちゃんと観察ができていて、
自分が拒絶することさえしなければ、
自然に向こうからやってくるんですね。
このことは、わたし自身がこれまで
体験してきたことにおいても実感しているんです。