寺子屋塾

愛することと恋すること⑨ 〜栗本慎一郎の経済人類学的恋愛論(総括その1)

お問い合わせはこちら

愛することと恋すること⑨ 〜栗本慎一郎の経済人類学的恋愛論(総括その1)

愛することと恋すること⑨ 〜栗本慎一郎の経済人類学的恋愛論(総括その1)

2024/10/20

昨日10/19投稿した記事の続きです。

 

栗本慎一郎さんが1982年に出版された

『ホモ・パンツたちへ がんばれよ!と贈る本』

3つめに置かれている

「恋することと愛すること」の章を

一昨日まで7回にわけて紹介してきたんですが、

本書では、「恋することと愛すること」の章の前に

その内容の前提となっている考え方が

示されていたことをおもいだしました。

 

それで、順序としては逆になってしまったんですが、

昨日投稿した8回目の記事では、

・天才と宇宙と海

・不幸と幸福

の2章のハイライトを

「大前提編」として付け加えたので、

今日のこの記事を初めてアクセスされた方は

⑧大前提編 をまずご覧になった上で、

次の7回分の記事を順番にお読みください。

①恋をしているあなたのために(前半)

②恋をしているあなたのために(後半)

③あなたはいかにして愛を知るか(前半)

④あなたはいかにして愛を知るか(後半)

⑤恋と愛とははっきり違う(前半)

⑥恋と愛とははっきり違う(後半)

⑦とどめとして———愛と恋のはざまに

 

 

このテーマの記事も今日で9回目になりましたが、

わたし自身の恋愛経験も踏まえつつ、

これまで紹介してきた栗本さんの

経済人類学的恋愛論に対し

コメントを記して締めくくろうとおもいます。

 

ただ、書きたいことがいろいろあるので、

1回の投稿だけではすべてを書き切れず

数回にわたることになる可能性が高いんですが。

 

 

まず、1つ目は、そもそもなぜ寺子屋塾のブログで

このような恋愛というテーマで

記事を書いているのか、

その理由についてなんですが、

最後の節⑦の真ん中あたりに

恋というものは、自分を醒めた眼で

見つめさせることになる と書かれていたように、

恋愛というもの自体、自分自身と向き合い、

自己理解の解像度があがる

チャンスとなり得るもので、

当塾で実践している

セルフラーニングの学習スタイルとは

親和性の高いテーマなんですね。

 

もちろん、自分という人間を

より深く知り、

醒めた眼で見つめるようになるのは、

あくまで結果であって、

それを目的に恋愛しようって人はいませんが。

 

このあたりの話は

昨年年末に投稿した次の記事に詳しく書いたので、

未読の方はご覧ください。

〝心の穴〟とセルフラーニング

 

 

つぎに、冒頭に記した、わたし自身の

個人的な恋愛体験とこの本とのつながりについて。

 

この栗本さんの『ホモ・パンツたちへ』は

1982年8月に出版された本で、

わたしは初版が出てすぐのタイミング、

22歳のときに手に入れ読みました。

 

わたしには20歳のときにつきあい始めた

2歳年下の女の子がいて、

結局その子とは1年弱つきあって

フラれるという結末を迎えてしまったんですが、

そのときのフラれ方というのが、

二人の間で何か特別大きなトラブルが

あったわけでもないのに、

ある日突然、コミュニケーションを遮断され

以後やりとりが全くできなくなってしまうという

フラれ方だったのです。

 

そのため、その子から直接

なぜわたしとつきあいたくなくなったのか

明確な理由を聞くことは叶わなかったので、

あくまでわたしの推測でしかないんですが、

⑥に書いてあった

愛情の押し付けは、相手を無意識のうちに圧迫し、

どこか遠くに逃がすことにつながります。

と書かれていた箇所を読んだとき、

たぶん自分のケースも

これだったんじゃないかっておもったんですね。

 

まあ、いまふり返ってみると、

当時のわたしは、⑦に書いてあった

相手を恋しているつもりでいて、

目の前にいる相手自身でなく、

自分の心の中で作り上げた幻影を恋している段階で、

相手を「愛している」などとは

とても言える段階でなかったなぁと。

 

でも、そうであったとしても、

恋愛においては、距離を近づけることを

親しくなることだと勘違いして

無意識のうちに愛情を押しつけてしまいがちで、

双方が心地好いとおもえる距離感を保ち、

そのことに常に敏感であろうと内省し、

心がけるようにはなりました。

 

そして、そうした姿勢は、

「押しつけない、強制しない、命令しない」

寺子屋塾の関わり方にもつながっているようにも

感じているんですが。

 

あと、教室ではよく

選本するとき、本を読むときのひとつのコツとして、

自分の中にどんな問いがあるかを自覚しながら

本と向き合うとイイという話をしているんですが、

前記した20歳のときの恋愛体験が、

わたしをこの本に出合わせてくれたと

言って良いかも知れません。

 


この続きはまた明日に!(^^)/

 

 

【栗本慎一郎関連の過去投稿記事】

情報洪水の時代をどう生きるか(参考本24)

古典とわたしたちのつながりを俯瞰すること

マイケル・ポランニー『暗黙知の次元 言語から非言語へ』

もともと知っているのなら、なぜわたしたちは本を読むのですか?

栗本慎一郎「ユニークであろうとすればユニークにはなれない」(今日の名言・その76)

優秀さとは何か?(栗本慎一郎『縄文式頭脳革命』より)

「統合する」ということ(その1)栗本慎一郎『パンツをはいたサル』①

(その2)栗本慎一郎『パンツをはいたサル』②

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●2021.9.1~2023.12.31記事タイトル一覧は

 こちらの記事(旧ブログ)からどうぞ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
☆寺子屋塾に関連するイベントのご案内☆

 10/26(土)10:30〜18:30 未来デザイン考程

 11/17(日)13:00〜17:00 経営ゲーム塾B

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

◎らくだメソッド無料体験学習(1週間)

 詳細についてはこちらの記事をどうぞ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。