公私融合の仕事術三原則②(森清『仕事術』より)
2024/10/26
昨日10/25に投稿した記事の続きです。
昨日の記事では、森清さんの『仕事術』から
「公私融合」という本書の最重要キーワードを
具体的方法論に展開している
公私融合の仕事術三原則に触れた箇所を
本書の第2章から引用して紹介しましたが、
今日はその内容に対しての
わたし自身のコメントがメインコンテンツです。
そもそも、昨日の記事を投稿したのは、
先月9月にこの寺子屋塾ブログにて、
24日にわたって投稿した
「統合すること」をテーマにした記事の終わりに
本書の内容を紹介したのが
発端だったので、
次の2記事を未読の方はこちらから先にどうぞ〜
さて、森清さんの『仕事術』は
1999年11月初版ですから、
25年前、四半世紀前に書かれました。
よって、現代日本の社会状況とそぐわない記述が
まったくないとは言えませんが、
将来を見通そうという冷徹な視点に貫かれ
2024年のいま読んでも
内容はけっして色褪せていないように
わたし自身は感じています。
著者の森清さんは1933年生まれですから、
現在のわたしとほぼ同じ年齢の頃に
本書を執筆されたことになるので、
60年以上にわたるご自身の人生のエッセンスが
凝縮されていると言ってよいでしょう。
本書は新書というサイズながら、
そもそも「仕事とは何か?」
「働くとはどういうことか?」という風に
本質的、根源的に考えようとする
真摯な姿勢で書かれている筋金入りの本で、
単なるハウツー本ではありません。
そんな1冊に、出会えたことを
わたし自身はとてもラッキーだったなぁと
この25年間をふりかえって実感しているんですが、
その一方で、タイトルがシンプルで地味すぎて、
内容がイメージしにくく、
おそらく今の時代にこういう本を出しても
なかなか売れないだろうなぁともおもっています。
この25年間、塾生など縁あるまわりの人に
本書を紹介し読むことを奨めた機会は、
十指に余るというか、
両手で足りないくらいの数に及ぶんですが、
「この本ヨカッタです!」という感想を
返してくれた人は
皆無に等しいというのが実状で・・・苦笑
そうした現実も鑑みて、わたし自身が本書の内容を
どのように自分の仕事に活かしてきたかなど、
もうすこし詳しく
書いておこうとおもった次第なんですが。
本書は次の二部構成になっています。
Ⅰ 公私融合の勤労(1〜2章)
Ⅱ 仕事術(3〜6章)
昨日の記事で引用した箇所は
前半部2章の中核部分にあたり、
前半の1〜2章には、
公私融合の勤労が必要になってきた時代背景など
考え方の枠組みや大きな方向性が
示されていました。
つまり、「公私融合」とは何なのかを
ひとことで言ってしまえば、結局のところ
「仕事と生き方を一致させること」であり
「自分を活かすこと」になるかとおもいますが、
「仕事とは何か?」
「働くとはどういうことか?」という根源的な問いに
答えようとすると、その前提として、
そもそも自分自身が
この世界や人生をどう捉えているのかという
問いと向き合わざるを得ません。
ざっくり言ってしまえば、
仕事力を身につけようとするのに、
これまで会社任せ、他者任せで済んでいたのが
自分で獲得し、向上させなければならない
時代がやってくるということで、
公私融合の仕事術三原則とは、
具体的にどうするかを考える上で前提となる
大きな方向性を示したものと言ってよいでしょう。
また、このことは言い換えると、
寺子屋塾で大事にしているセルフラーニング力が
今以上に問われる時代が
これからやってくるということでもあるので、
そうした意味では、
わたしの実践している学びの場づくりについて
大きく後押ししてもらったようにも
おもった次第なんですが。
この続きはまた明日に!