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2月度の易経実践ふりかえりと易経入門講座第2回のご案内

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2月度の易経実践ふりかえりと易経入門講座第2回のご案内

2月度の易経実践ふりかえりと易経入門講座第2回のご案内

2022/03/20

日曜は古典研究カテゴリーの記事を書いていて、

今日は易経の話題で、まずはイベントのご案内を。

 

2/27(日)から易経入門講座が始まっていまして、

その日は10名の方にご参加頂きました。

 

第2回は来たる3/27(日)に予定しており、

詳細はこちらのイベントページをご覧下さい。

 

内容についてはあまり詳しく書いてありませんが、

定員がすくないので、申込みはお早めに!

 

第1回の復習を中心に行う予定で、

入門レベルの内容ですので、

第1回に参加されなかった方でも

安心してご参加いただけます。

 

 

つぎに、易経実践グループ2月度のふりかえりです。

 

●2月の月筮 37.風火家人の六四(ふうかかじんのりくし)
 

2/1(火) 40.雷水解の六三(らいすいかいのりくさん)
2/2(水) 02.坤為地の六二(こんいちのりくに)
2/3(木) 02.坤為地の六二(こんいちのりくに)
2/4(金) 61.風沢中孚の九五(ふうたくちゅうふのきゅうご)
2/5(土) 40.雷水解の九二(らいすいかいのきゅうに)
2/6(日) 23.山地剝の六三(さんちはくのりくさん)
2/7(月) 59.風水渙の初六(ふうすいかんのしょりく)
2/8(火) 27.山雷頤の初九(さんらいいのしょく)
2/9(水) 57.巽為風の上六(そんいふうのじょうりく)
2/10(木) 26.山天大畜の上九(さんてんたいちくのじょうく)
2/11(金) 49.沢火革の六二(たくかかくのりくに)
2/12(土) 24.地雷復の六二(ちらいふくのりくに)
2/13(日) 21.火雷噬嗑の六五(からいぜいごうのりくご)
2/14(月) 26.山天大畜の九三(さんてんたいちくのきゅうさん)
2/15(火) 44.天風姤の九二(てんぷうこうのきゅうに)
2/16(水) 55.雷火豊の初九(らいかほうのしょく)
2/17(木) 54.雷沢帰妹の初九(らいたくきまいのしょく)
2/18(金) 15.地山謙の九三(ちざんけんのきゅうさん)
2/19(土) 57.巽為風の初六(そんいふうのしょりく)
2/20(日) 63.水火既済の九五(すいかきせいのきゅうご)
2/21(月) 35.火地晉の九四(かちしんのきゅうし)
2/22(火) 05.水天需の九五(すいてんじゅのきゅうご)
2/23(水) 40.雷水解の初六(らいすいかいのしょりく)
2/24(木) 21.火雷噬嗑の九四(からいぜいごうのきゅうし)
2/25(金) 37.風火家人の上九(ふうかかじんのじょうく)
2/26(土) 56.火山旅の上九(かざんりょのじょうく)
2/27(日) 49.沢火革の九四(たくかかくのきゅうし)
2/28(月) 39.水山蹇の六二(すいざんけんのりくに)
 

※爻について
初 6回
二 7回
三 4回
四 3回
五 4回
上 4回

内卦17回 外卦11回
陰爻12回 陽爻16回

 

※コメントとして書いたこと(抜粋)
 

●40.雷水解は、昨日の卦39.水山蹇の綜卦にあたり、ゆきなやみ動けない課題が解決されたというわけです。どんな難問であっても、いずれは必ず解決に向かうというのが大自然の法則であるということを、教えてくれているのでしょう。「雷水」ですから、雷が雨をもたらし、塞がっていた天地の気が巡り始めたという受けとめ方もできます。水山蹇は「動くな、止まれ」であるのに対し、雷水解は「止まるな、動け」ということですから、必ずしも良いことばかりとは限らず、親友と別れることも。とりわけ三爻は六爻のなかではもっとも凶意が強く、高望みしすぎて失敗、分不相応、欲の出し過ぎです。(2022.2.1)

 

●易の陰陽は、アタマの中だけでこねくり回して拵えた概念とは違い、自然界を貫く物理法則であり、しかも一時の流行り廃りではなく時間を超えた普遍性をもったものですから、それを実生活に応用し体現する姿勢が大事だとおもいます。わたしの場合はマクロビオティックから入ったので、食生活や健康法への応用が中心でしたが、創始者・桜沢如一がのこした〝クラックス〟といわれる陰陽の練習問題を少しずつ解いて理解を深めてきました。たとえば、ふつう「重ね煮」と言われる調理法があるんですが、陰陽の違いが調和するように、上昇エネルギーをもつものを下に、下降エネルギーをもつものを上に置くことで、美味しい料理が出来るなどというのはその例です。重ね煮のことは、ネットで調べてもいろいろ情報はでてくるとおもいますので、試してみて下さい。
【クラックスの例(井上の創作も含む)】
・蜂の巣はなぜ六角形か
・なぜ心臓は動くか
・なぜ心臓は左にあるか
・心臓や小腸に癌ができないワケ
・スポーツ選手に左利きが多いワケ
・京都の右京区が左にあり、左京区が右にあるワケ
・コマイヌや仁王像の右側が口を開け、左側が閉じているワケ
・なぜ多くの女性はハイヒールを履けるのか(多くの男性は1日でも履いていられない)
・なぜ男性よりも女性の方が髪を長く伸ばす人が多いのか
・なぜ多くのアスリートは髪を短くし、アーティストは髪を長くするのか
・時間と空間の本質
・姓名判断
・言語の起源(2022.2.3)

 

●上卦「山(艮)」と下卦「地(坤)」の組み合わせでなぜ〝剝〟の意味が出てくるかといえば、山は地上本来高くそびえ立っているものなのに、山の土が崩落して地面とくっついてしまった状態と見ているようです。上下の卦を逆にした地山謙は、地面の下に高くそびえ立っているはずの山があることから、高い徳を外に見せずに隠し、〝謙遜〟の意味が出てくることと対比して理解するといいでしょう。また山地剝は十二消息卦のひとつで(旧暦9月)一陽五陰の成り立ちから、陰が盛んになり陽が衰えるときであり、小人が栄え君子が困窮するときとみて、「行くところがあっても良いことはない」との卦辞になっています。序卦伝では22.山火賁の次に位置することについて、外見を取り繕って飾ってばかりだと実質が衰え尽きるとあります。ひとつの卦をいろんな方面から捉えていくことが大切ですね。(2022.2.6)

 

●一昨年から始まったコロナ騒動のうちで一番違和感があるのは、病気を悪者と決めつけて敵視し、ウィルスを撲滅することが誰にとっても善であると疑わない姿勢です。16歳のとき厄介な病気にかかってそれと向き合って来たお陰で、多くの人がウイルスと呼んでいるものは、誘因の一つに過ぎず、真の原因はけっして外部にあるのではなく、個々人の衣食住という当たり前の日常生活のなかにあることに気付くことができた自分は本当にラッキーで、病気のお陰で人生の拠り所が掴めたのですから。山雷頤の卦は何が自分を養ってきたのかを自己省察によって考えさせられるという意味で、まさにそんなわたしの人生の象徴でもあります。卦辞の「頤を観て自ら口実を求む」の「口実」は、弁解の材料という意味ではなく、食べ物であることに注意。(2022.2.8)

 

●巽為風は八純卦(重卦)のひとつ。六四卦は八卦の組み合わせなので、まずは陰陽の意味、八卦の意味をしっかり理解することが基本です。巽は卦象が風、卦徳(性質)は「封入」です。一番下にある陰爻が主爻で陽に従う陰の性質をもっているので、巽順という熟語があるんですが、全陰の坤の卦徳「順(したがう)」との違いがわかると、この卦への理解が深まるようにおもいます。女性になぞらえると、坤は肝っ玉母さんのどっしり感ある従順さ、巽はお妾さんの不安定な従順さといったところ。自由気ままで臨機応変さ、身軽さが売りでも、自分が中心になって、重きを支えたり、坤のように草木を生じさせたりはできないため、己を立てず大人に従うのが良い、となるわけです。各爻はどのように従うかを書いてあるんですが、過ぎたるは及ばざるが如しで、従わないのも従いすぎるのもよくありません。上爻は依存心が強く従うべき対象を間違えた者で、媚び諂う姿勢はその場は取り繕うことができても最終的には身を滅ぼしてしまいます。(2022.2.9)

 

●26.山天大畜は、綜卦の25.天雷无妄と対比的に捉えるとよいでしょう。无妄は天意に従い自然に任せて動いて嘘がない状態。小手先の方法に頼ることなく無心な誠実さを貫くことで天恵が訪れる方向性に対し、大畜は、頑張って自分の能力を培い、知識や金銭財物を内部に蓄えるよう努める方向性。卦辞「家食せずして吉」は、そうして溜め込んだものを自分のために使ってはNGで、外に出て公共に与し、みんなのために使うのがよろしいという意味。また大畜は、09.風天小畜とも対照的に考えられ、山(艮)はもともと卦徳が「止まる」なので主爻が上爻で陽爻で止める力が大きいのですが、風(巽)は主爻が四爻で陰爻で止める力が弱いわけです。あと、この山天大畜は、豊岡憲治先生の易で、病気が全快、寛解したときに出やすい卦という話が印象深く残っています。わたしの場合は2015年の夏に先生のところに伺ったときに山天大畜の卦が立ったんですが、その年の春頃からもう大丈夫かなと感じていたので納得でした。先生が書かれたこちらのblog記事など、易の卦と病状のプロセスが対応していることがわかって興味深いです。(2022.2.10)


●49.沢火革は、一波乱あって改まる意の卦ですから、その次にある綜卦の50.火風鼎と対比的に捉えると分かりやすいです。「鼎」はかなえと読み、煮炊きに用いる三本足の神器のことであり安定、協調、バランスがテーマの卦だからです。38.火沢睽が次女と三女がいがみ合ってる状態とするなら、沢火革はいがみ合いを通り越してどちらかが家を出てしまった状態と見ればよいでしょう。卦辞にも爻辞にも出てくる「己日」の解釈が難しいのですが、己は十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)で真ん中を過ぎてすぐの6番目にあるため、タイミングを逃すな、見計らえ!と言っているようで、何よりこの〝タイミング〟がこの卦のポイントだと解しています。君子豹変という四字熟語は、この卦の爻辞上六にあるんですが、今では本来の意味とはズレた使われ方がしています。(2022.2.11)


●地雷復は、1/21にも出ましたが六三でした。中を得ている六二は正位にあるばかりか主爻である初九とも比していて、正道に復して吉となります。復卦はひとつ前の綜卦である剝と対照関係にあり、卦辞も剥では「往く攸あるに利あらず」とあったところが、復では、「往く攸あるに利あり」となっています。「剥奪」されたのが「回復」したという風に、対比的に考えれば分かりやすいですね。地雷復は、暦で言えば〝冬至〟にあたり、時期を表す十二消長卦でも、坤為地をはさんで、対称的に捉えられますし、四字熟語「一陽来復」(陰ばかりのところに陽がひとつ戻って来た)もこの卦では併せて憶えておきましょう。卦辞の「反復の其の道、七日にして来復す」というのも、消長の反復の過程を示していて、陽の極盛の時「乾為天」をゼロと置くと、天風姤→天山遯→天地否→風地観→山地剝→坤為地→地雷復、というように7番目に来るという意味と解されています。(2022.2.12)

 

●雷火豊は、綜卦56.火山旅と対にあることから、孤独で心細く、山火事に追われ逃げ惑うようなハードだった古代の旅とは逆の状態と考えれば理解しやすいでしょう。

 久 方 の 光 の ど け き 春 の 日 に 静 心 な く 花 の 散 る ら む
                              紀友則

「豊かさ」というのは人によっていろんなイメージがあるとおもいますが、卦辞にあるように、王の至った姿であり、「日中に宜し」は、遍く照らして依怙贔屓(えこひいき)がなく盈虚消息(えいきょしょうそく)を警戒する意。盛んという意味合いを持つ卦としては、六二の変爻にあたる雷天大壮(「壮」は元気な男性という意味)や、九三の変爻にあたる震為雷があり、勢いの強さがイメージできますが、盛んなときには紛争が起きやすく、中味に乏しく空虚な意味も含んでいることに注意。今が絶頂期であっても、「奢れる平氏は久しからず」ですから諸行無常、栄枯盛衰を肝に銘ずることが肝要でしょう。(2022.2.16)


●火地晉は、「暗い」「隠れる」「傷つく」の意をもつ綜卦36.地火明夷とセットで対比的に捉えるとよいでしょう。また、全64卦のなかで「進む」意味を含んだ卦は4つあるので、まわりとの関係や進む勢いを陰陽のバランスで見て、どのように進むのか各々の違いを考えると理解しやすいようにおもいます。
03.水雷屯(産みの苦しみを感じながら進む)四陰二陽
35.火地晉(まわりを明るくしながら進む)四陰二陽
46.地風升(まわりの引き立てで無理なく進む)四陰二陽
53.風山漸(水がしみ込むようにじわじわ進む)三陰三陽

また、初六から六三まですべて陰爻なのに、九四は陰位にあって陽爻、さらに陰柔で君位にある六五にも隣接している不中不正を重く見て、爻辞「君主と臣下の間を隔てようとする不心得者が欲にかられて動くとき。している仕事が正しくても危うい」→自分にも災いが降りかかる可能性があり、自分を改めないと危ういと解していることには、易の深い妙味を感じます。2/22は水天需の九五。(2022.2.21)

 

●風火家人とこの卦の綜卦にあたる火沢睽は、文字通り〝家〟がテーマです。家人卦が長女と次女の組み合わせで協力、調和、家族の団らんであるのに対し、睽卦は(睽は「そむく」意)次女と三女(あるいは嫁と小姑)の組み合わせで反感、反目、いがみ合いと対比させて理解するといいでしょう。外側に打って出るよりも前に、まず内側から整えて行けという、物事の順序を示したものであり、家族に限らず組織一般にも適用できます。一人の人間として見れば、外側にある他人の目を気にするより、まず自分の内側を調えよという教訓とも受け取れるようにおもいました。(2022.2.25)

 

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