そもそも問題って何？

問題は
どんな場合においても
解決を求めて立ち現れてくるものだが、
すべての問題が
解決されてしまうことはあり得ない。

 

だから、
問題と付き合うコツは、
解決されることを願いつつ
解決することを目指さないことだ。（1999.2.23）

 

※井上淳之典のつぶやき考現学　No.87

 

COMMENT：

今日の詞は「そもそも〝問題〟って何だ？」

って話です。

 

「問題」という言葉を聞くと、多くの人が

それを「困った悩みごと」と同意語のように受け止め、

ついつい何とかしよう、解決しようと

してしまうのではないでしょうか。

 

でも、それが本当に

解決する価値のある問題ならばいいのですが、

人が〝問題〟と呼んでいることの大半は、

「単なる好みの問題」か

「やってみないとわからない問題」か

「どうすることもできない問題」であって、

そうした問題がすべて

解決されてしまうことはあり得ません。

 

結局、あるひとつの事実を

人間がどう見ているかという見方の問題であり、

もともと、何の問題でもないようなことを

こんなふうに問題視することで、

新たな問題が次々に生み出されていくのでしょう。

 

つまり、問題だとおもっているもののなかには、

それを見ている人自身がつくりだしているのに、

しかも、そのことに当の本人が

気付いていないという問題も少なからずあって、

こんなふうに、

誰にとっての問題なのか、

どうやってその問題が生じたのかなど、

一歩引いた地点から

「問題」を捉えようとするだけで、

自分が解決すべきものなのか、

そもそも解決可能なものなのかどうかも

区別がつけられるのではないでしょうか。

 

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