寺子屋塾

雲黒斎『あの世に聞いた、この世の仕組み』

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雲黒斎『あの世に聞いた、この世の仕組み』

雲黒斎『あの世に聞いた、この世の仕組み』

2022/09/02

金曜は読書関連の話題を投稿しています。

今日は、最近読んだ本の中から

面白かった1冊をご紹介し、

また、たまたまその著者が7月末に行った

ライブ配信の動画も結構面白かったので、

併せてご紹介しようかとおもいたちました。

 

雲黒斎『あの世に聞いた、この世の仕組み』という

ペンネームとタイトルとも、

胡散臭くて、怪しさ満載の1冊です。笑

 

この本が出たのは2010年で、

いわゆるスピリチュアルとか精神世界と呼ばれる

ジャンルに属する著者の名前は

わたしは10年前くらいから知っていました。

 

最初、まったく興味がない存在だったんですが、

昨年のお正月明けぐらいの頃、

塾生の一人から

「雲さんの動画、結構面白いですよ」と

紹介してくれたことがきっかけで、

朝の散歩の30分のときその動画を聞いてみて

「ナルホド!面白い!」とおもえる内容だったので、

それ以来、配信される動画を聞いたり、

本を読んだりするようになったというわけです。

 

雲さんが動画で話されている内容は、

たしかにジャンル的にいえば、

精神世界に区分けされるものではあるんでしょうが、

地球外生命体バシャールからのメッセージとか、

近々アセンション(次元上昇)が起きるとか、

現実感のないふわふわしたお話ではありません。

 

雲さんはもともとグラフィックデザインが

本職だった方なんですが、

仏教や最先端科学の造詣も深く、

わたしにはリアリティが感じられましたし、

「近々アセンション(次元上昇)が起きる」ではなく、

「そもそもアセンションってどういうことなの?」

「生まれ変わりってどういうことなの?」といった

原理思考というか、根源に迫る話が多いんです。

 


著者と著者の守護霊という存在との対話形式で

書かれている本書は、雲さん最初の著作なんですが、

結構売れたようで、

今ではこの本書と続編は文庫にも入っています。

 

たとえば、第7章の「宇宙立この世学院」には、

授業のないすべて自習の学校という話が出て来て、

「これって、寺子屋塾と似ているな〜」と

おもいながら読んだんですが、

以下はその章からご紹介。

 

(引用ここから)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

A:学力レベルがそんなもんだからね。PTAも大変だよ。親もいい加減手に負えないからさ、 入学後はほとんど手出しはしない。「言ってわからないなら、実際に痛い目にあいなさい」ってなぐあいだ。だからこそ、この学校は「全寮制」。校訓には「因果応報」も加えておこう。

 

B:僕......、なんてところに入学してしまったんでしょう......

 

A:でね、この学校はちょっと変わっていてね。授業がないんだ。すべて自習。

 

B:自習? 先生は?

 

A:いないよ。

 

B:学校なのに?

 

A:「あの世」的にはいるけど、「この世」的にはいない。

 

B:意味わかんないんですけど......

 

A:そうだなぁ。じゃ、おまえの高校の卒業アルバムを見直してみなよ。そこに写っている高校の先生は「学ラン」や「セーラー服」を着ているかい?

 

B:なるほど、そういうことか。制服(肉体)を着ているのは、生徒だけ。

 

A:そういうこと。

 

B:でも、先生がいないなら、授業はどうなるの?

 

A:だから「自習」なの。ちょっと想像してごらんよ。勉強に興味がなくて、授業なんて受けたくねーって言ってる素行の悪い生徒たちが好き放題している教室に教師が入っていって、まともな授業が成り立つと思うかい?

 

B:......無理ですね。

 

A:前にも話したけどさ、勉強ってのは「自主的」に行うから身になるんだ。学ぶ気がない者に義務や強制で押しつけたところで、吸収なんてできやしないだろ。振り返って見てごらん、おまえがこれまでに覚えられたものは、その理由がどんなものであれ、少なからず自分が関心を寄せたものだけだろ? 「あの世」のシステムは効率的だからね、ムダなことはしない。だから、この学校には「授業」がないんだ。

 

B:授業がない学校かぁ......。

 

A:まぁ、それで以前は、苦し紛れに「訓練所」なんて言い方をしたんだけどね。

 

B:じゃあさ、勉強はどうやってすればいいの?

 

A:だから「自習」だって。

 

B:いや、僕が言いたいのはそういうことじゃなくて......。たとえば、そう、教科書や教材は?

 

A:そこら中にあるだろう。

 

B:え?

 

A:出来事・境遇・出会い・その他もろもろ、おまえの目の前にあるものすべて。それが教科書・教材だ。 その教材を使って、自身の「仮説」を立証していくことが、「この世」での学びなんだよ。

 

B:仮説? 立証?......何を?

 

A:人間はね、この学校へ入学する際に一つの問題を与えられるんだ。

 

B:その問題とは?

 

A:善とは何か。


B:ってことは、人生は、倫理学、ってことでいいですか?

 

A:「倫理学」という言葉でくくるにはちょっと狭いけど、まぁ、そんなところだろうか。
人は、否が応でも、この設問から離れることはできないんだ。仮に「善」を「善い・良い・ 好い」と変換して考えてみよう。誰しも、人生において、自分にとっての「よい」という「仮説」をもとに考え、判断し、行動し、日々生きている。
もう少し別な言い方で話してみようか。人は誰しも、「幸福とは○○だ」という仮説を立て、 それを自分の人生において検証しているんだ。その魂が、どんな「仮説」をもち、どのような方法で検証しているか。それが「個性」になる。

 

B:ふむふむ。

 

A:仮に「誰が何と言おうと、幸福の軸となるのはお金である」という価値観をもっている人がいるとする。この人は、「幸福は、所得・財産に比例する」という公式を「仮説」とし、自分の人生で立証しようとしているんだ。この人においては自分の仮説が「お金」であるがゆえ、すべての境遇は「お金」を軸にした解釈となる。「あの人は僕よりお金持ちだから幸せであるにちがいない。この人は、僕より貧乏だから、不幸せにちがいない」......というふうに。

 

B:たとえば、その人が、お金持ちなのに不幸な人、もしくは々貧乏なのに幸せな人、を見つけた場合、どうなるの?

 

A:その人次第だね。「自分の仮説が誤っていた」ととらえて、新たな仮説を立てるかもしれないし、問題があったのは「仮説」のほうではなく、「検証の方法」であったのだ、ととらえるかもしれない。物事の判断基準も、「何を〝よし〟とするか」という、あの設問に帰ってくる。

なぁ黒斎、おまえはいま、どんな仮説をもって生きているだろう。


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(引用ここまで)

 

とりわけ、途中で出て来た


勉強ってのは「自主的」に行うから身になるんだ。

学ぶ気がない者に義務や強制で押しつけたところで、

吸収なんてできやしないだろ。

ナンテのはまさに、いつもわたしが教室で

話してる内容そのものですよね。笑

 

 

また、この雲さんが7月下旬に行ったライブ配信の

アーカイブ動画がYouTubeにあるので、

前半30分だけでも

ぜひ聞いてみてほしいんですが。


【ゲリラ配信】雑談アワー「探Q と 探求 と 探究」

冒頭に真言宗の阿闍梨修行の話から始まっていて、

雲さん推奨されているろうそく瞑想の話も

出て来るんですが、

当塾ではそれを算数プリントを通じてやっていると

置き換えて頂いて構いません。

 

ちなみに、動画の最後の方で雲さんが紹介されている

バイロン・ケイティ

『ザ・ワーク 人生を変える4つの質問』なども、

先般来このblogで繰り返し書いている、

観察力とか、事実と認識(意見)を分けるという話と

直結する内容の本でオススメです。


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