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情報洪水の時代をどう生きるか(その3)

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情報洪水の時代をどう生きるか(その3)

情報洪水の時代をどう生きるか(その3)

2022/12/03

今日は土曜なので、いつもはらくだメソッドや

塾生関連の話題を投稿しているんですが、

一昨日から

「情報洪水の時代をどう生きるか」をテーマに、

前日までに書いた内容をふりかえりながら、

続きを書くというイレギュラーな形で

記事を書いています。

 

(その1)では、「文章を書くこと」自体を

道具として活用し、「書く」行為を日常化することで、

結果として理念や方向軸が次第に定まってくる

ということを書きました。

 

「書く」という行為自体は、一般には

情報をアウトプットする手段として

認識されているわけですが、

書き方自体や書く姿勢を工夫することで

インプットの部分にまで影響を及ぼすことも

可能なわけです。

 

らくだメソッドの指導者やその周辺の人々で

形づくられたネットワークでは、

そうした書き方で書いたモノに対し、

今和次郎さんが提唱された概念を借用して

「考現学」と呼んでいた時代があったという話を

次の記事で書いたことがありました。

井上さんが文章を書くときに気をつけていることは?

 

それで、昨日書いた記事(その2)では、

情報をどうインプットするかという部分において

大事になってくるのが「観察力」と書いたわけですが

このblogでは、その観察力を鍛えるために、

「何を」「どのように」見ればいいのかについて、

手を変え、品を変えながら、

日々書き続けていると言っても過言ではありません。

 

とくに、事実と意見(認識、評価、解釈)を分ける、

事実と現実の違い、

実在と存在を区別する、というように、

混同しがちなものを分けることの大事さについては、

何度も強調しながら書いてきたつもりです。

 

人間は観念の動物ですが、

その観念というのも一枚岩の存在ではなく、

わたしが吉本隆明さんから学んだ

「個人幻想」「対幻想」「共同幻想」という形で

いくつかの階層、レイヤーを意識する意義についても、

ドラマ逃げ恥のストーリーなどと絡めながら

繰り返し書いてきました。

 

また、人間にはだいたい偏りや盲点があるもので、

自分の眼に見えているものは歪んでいて、

自分には見えていないところがあることや、

事実を正確に捉えているわけではないという

自覚を常に手放さない姿勢も、

どれだけ強調しても足りないくらいですが、

そうした姿勢で日々コツコツと観察しながら、

自分の解像度を上げて行くしかないわけです。

 

NHK「最後の講義」で演劇ワークショップを行った

柄本明さんは、見ることのうまい人のことを

見巧者(みごうしゃ)と言われていました。

 

それで、今日の本題です。

 

これらの見ることについての話は、

「視点」「視座」「視野」という言葉に

象徴されるように、

一般には空間軸中心に語られがちなんですが、

時間軸を意識することで、

違った見え方が可能になります。

 

たとえば、この記事のタイトルとしている

「情報洪水の時代をどう生きるか」という

テーマに即して言うと、

「情報とはどのように生まれるのか?」という

問いをもって、

そのプロセスに着目することなんですが、

まわりから押し寄せてくる情報に

自分が溺れてしまわないためにできることの一つは、

自分自身が情報生産者になる姿勢を

持つことと言ってよいでしょう。

 

つまり、「情報生産者になる」というのは、

言い換えると、

情報というものが、どのように生まれているのか、

情報生産のしくみを見抜くことでもあるわけです。

 

この視点に関することでは、

これまでに投稿した記事のなかでも、

 

発生学的視点をどう活かすか

「情報の定量化」ってどういう意味ですか?
 

には、とても重要なことを書いているので、

未読の方は目を通してみてください。

(つづく)

 

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