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恐怖心とは自分が大切にしたいものの影(つぶやき考現学 No.72)

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恐怖心とは自分が大切にしたいものの影(つぶやき考現学 No.72)

恐怖心とは自分が大切にしたいものの影(つぶやき考現学 No.72)

2023/04/19

理由なく恐怖心がわき起こることが
まったくないわけではない。
 
けれども、恐怖心があるときは、
たいていの場合、
自分にとって失いたくない何か、
大切にしたい何かがあると
考えた方がよさそうだ。
 
たとえるなら、恐怖心とは、
その自分が大切にしたいものの
影のようなものだから、
どんなにその影を追ったところで、
それが消えることはないし、
影があること自体には
何の問題もないのだ。
 
だから、まずは、
恐怖心をもつ自分自身を否定せず、
恐怖心自体を無理に
なくそうとしないことだ。
 
結局、恐怖心をなくそうとすることは、
自分にとっての大事なものまで
見えなくしてしまいかねないからだ。
 
影のような存在でしかない
恐怖心そのものではなく、
恐怖心を手がかりにして、
その影をつくっているモト
つまり、自分の大切にしたいものが
いったい何であるかを、
見ようとすることだ。(2016.5.23)

※井上淳之典のつぶやき考現学 No.72

 

COMMENT:恐怖を感じることに対して、

何とかしたいと考える人は少なくないようで、

塾生から「どうしたら恐怖心を無くせますか?」

という相談を受けることは少なくなく、

恐怖をめぐって書いた詞など、

関連するテーマの詞は他にもいくつかあります。

 

でも、たいていの場合、恐怖という感情は、

大事にしているものを失うことに対して

起きてくるので、

恐怖をなくそうとするよりは、

自分が何を失いたくないのかに意識を向け、

恐怖心をつくりだすメカニズムを

見抜くことの方が得策でしょう。

 

そもそも、自分があるとおもっていることが

勘違いなんですが、

「自分がない」ということを

文章を読むことだけで

自力で気づくことはほぼ不可能なので、

対話的関わりや日々の実践が重要なわけですが。

 

とはいえ、

ピンと来ない方が大半だとおもいますので、

以下の関連記事もご覧になり、

まずは問いを立てて考えてみて下さい。


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