2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その7)
2026/01/26
2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」も
今日で7回目の投稿になります。
読書のふりかえり記事なので、
これまでの記事を読んでいないと
今日これから投稿する記事の内容が
わからなくなることはありませんが、
いくらか前提となるようなことも書いているので
未読記事が気になる方は次からどうぞ
24冊のうち、6回の記事で紹介した本は、
なんと、わずかに次の3冊だけという
超スローペースで書いています。
⑩リットミュージック編『インタビュー:坂本龍一』
㉑阿部洋一『それはただの先輩のチンコ』
⑫戸谷洋志『Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲』
それで、昨日投稿した(その6)が
戸谷さんの『Jポップで考える哲学』でしたが
本日の記事で取りあげる本は、
〝哲学〟つながりで次の本にしました。
本書は、元塾生でフェロー、
昨年7月から月1で開催している
寺子屋Notionの案内役をお願いしている
本田信英さんの読書会で知った本で、
2025年3月に出版されたばかりの新刊書です。
本田さん主催による本書の読書会は
大曽根商店街のレンタルスペース「はじまり」にて
現在も継続中で、
次回は2月15日(日)13:30〜16:30に予定され、
わたしも参加するつもりでいます。
それにしても、本田さんが選ぶ
読書会のお題本はイイ本ばかりですね〜

上の画像は、これまで本田さん主催の読書会で
お題本として読まれてきた本です。
・今井むつみ&為末大『ことば、身体、学び 「できるようになる」とはどういうことか』
寺子屋塾で「質問」といえば、
やはりインタビューゲームですね。
でも、わたしがインタビューゲームを
初めて体験した1993年の頃には、
「質問力」「対話」をテーマにした本は
ほとんど見かけることがありませんでした。
したがって、こういう本が
世界的なベストセラーになることには、
隔世の感がありますが、
今でも〝コミュニケーション力〟というと
多くの人が「話す力」をイメージされるように、
「話す力」よりも「聞く力」が
大切と考えるような人は
かつてはかなりマイナーな存在だったのです。
AIをいかに活用するかが問われる昨今ですが、
正解を出そうとする「問題解決能力」は
AIの方が遙かに優れていて
いまや人間はまったく歯が立ちません。
でも、AIが今後どんなに発展しても、
そのAIから自分に必要な答を引き出そうと、
人間が問いかけない限り、
AIは答えてくれませんから、
人間の「質問力」が
今後ますます問われるようになることは
ほぼ間違いないでしょう。
訳者あとがきによると、
本書の著者エルケ・ヴィスは、
「実践哲学」をテーマに
執筆、コーチング、ワークショップを行う
オランダ人の女性で、
オランダ語で書かれた底本の原題は
『スニーカーを履いたソクラテス
〜良い質問をするための哲学的ガイド〜』
2020年に出版されました。
次の図は本書のP.115にある、
質問の哲学に関する
本書のアプローチを要約したもの。

この寺子屋塾ブログで
本日現在で70本近くあります。
セルフラーニングという学び方は、
体験に基づく自己観察や自己内対話を
日常的に実践する習慣が土台となるため
質問力と切り離せない関係にあることから、
寺子屋塾を開塾した当初から
わたし自身も30年以上にわたって
〝質問力〟を身につけることの重要さを
常々語ってきましたし、
そのことはどれだけ強調しても足りません。
でも、この〝質問力〟っていうのは、
学ぶ姿勢、生きる姿勢の根幹に関わるような
何かを内包していて、
「コミュニケーション力」という言葉ひとつで
括れてしまうような
単純な能力、技法ではないんですね。
たとえば、わたしは
インタビューゲームのセッションや
寺子屋デイに人を誘うときに、
「これを体験すると、コミュニケーション力が
身につきますよ!」という声かけをしたことは、
かつて一度もありません。
本書のタイトルを
質問の〝哲学〟と称しているのは、
ノウハウ、スキルとして簡単に説明できてしまう
テクニックではなく、
簡単には語ることのできない
対話を通じて思考を深める哲学的態度の
大切さに言及しているためで、
400ページのボリュームもさることながら、
単なるハウツー本を超えた書物と感じました。
「良い質問」とはどんな質問なのか?と
表面的に問うだけでなく、
そもそも「質問」とは何なのか、
本書は〝ソクラテス式問答法〟を基軸にしながら
質問そのものを哲学しようとする態度、姿勢に
何より好感が持てた1冊です。
当塾で開塾以来ずっと実践している
インタビューゲームは
本書の実践編と言って良いプログラムなんですが、
インタビューゲームのワークを行う際
いつも配布しているルールシートの
推薦参考図書の1冊にも
早速本書を加えさせていただきました。
・・・と、こんな感じで書いていくと、
裕にあと20回分くらい
ブログ記事が書けてしまうのでしょうが、
そうなると、読書のふりかえりからは
逸脱してしまうことになるので、
この辺りでキリをつけることにしましょう。<(_ _)>


