寺子屋塾生が書いているらくだメソッドの記事(その8・中1教材)
2024/07/08
昨日投稿した記事の続きで、
寺子屋塾生・板倉匡利くんによる、
らくだメソッドの学習ふりかえり記事です。
昨日は小6教材全体のふりかえりでしたが、
今日は中1教材について。
これまでの投稿記事は次のとおり。
・寺子屋塾生が書いているらくだメソッドの記事(その1・幼児教材)
・寺子屋塾生が書いているらくだメソッドの記事(その2・小1教材)
・寺子屋塾生が書いているらくだメソッドの記事(その3・小2教材)
・寺子屋塾生が書いているらくだメソッドの記事(その4・小3教材)
・寺子屋塾生が書いているらくだメソッドの記事(その5・小4教材)
・寺子屋塾生が書いているらくだメソッドの記事(その6・小5教材)
・寺子屋塾生が書いているらくだメソッドの記事(その7・小6教材)
板倉くんは中1教材についてのふりかえりを
6/23深夜から6/24にかけて
2回の記事にわけてブログに書いていたんですが、
内容を変えない範囲で統合し
1つの記事にまとめて紹介します。
(引用ここから)
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昨日のらくだプリントの投稿で触れた34番の
次のプリントである35番で
中1教材のプリントが終了しました。
学校のカリキュラムとしては
中1の教材として方程式があり
比例・反比例のグラフと続きますが、
らくだプリントでは方程式は
中2の教材からとなっています。
中1の教材を取り組んだのが
2か月ちょっとだったので期間としては
小5・6の教材よりも早く終えました。
まず中1の教材を取り組んで書いた投稿を
一覧にしておきます。
小6までに比べると投稿した数も少なくなっていて、
取り組んだ枚数が少なかったことも
関係しているようにも思います。
これまでの投稿を並べてみながら
印象的に感じたのは、
1つ目の投稿が
【算数と数学の違い】であったように、
これまでと中1からとの違いです。
まず負の数というものが登場したことで
数の世界が拡張されました。
それから文字というものも本格的に導入されました。
これについては扱い方・考え方だけでなく
表現する上でのルールがあるということも
これまでとは異なることといえるでしょう。
そして文字式に伴っていることでもありますが、
かっこの計算についても新しい計算法則があり、
逆に数学が嫌いにもなりうることだ
ということも書きました。
こういったように考えてみますと、
算数から数学、小学校教育から
中学校教育の潮目というのは単に
数の拡張というだけに限らないようにも感じます。
それはルールを受け入れることや
記号の意味を読みとるといった、
学習者の内面的成長も要求されるように
なっているのではないでしょうか。
一方でこれまでは学習者に
身に付けさせようとしていたことが
手放されたものもあるかもしれません。
その1つが数量感覚です。
文字式の計算を境に帯分数でなく
仮分数で書くことになりました。
それは以前にも書いたように
文字式のルールとの競合という面も
あるのでしょうが、
これまでで仮分数であっても
おおよそいくつぐらいかについて
慣れたからでもあるでしょう。
また、分数の計算についても
小6教材ほど手間のかかる数が使われていたことは
どれほどあったでしょうか。
これは公文式に通っていた
高校生の頃から考えていたことですが、
小学校での算数は数量感覚、
中学校での数学は
基本的な計算力を身につけることが重視される
(されているはず)のではないでしょうか。
※引用元記事
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(引用ここまで)
板倉くんは、小学校の算数と
中学の数学の違いにスポットを当てて
記事を書いていましたが、
わたしも
なぜ「算数」が「数学」となるのか?という問いは
とても重要な視点だと考えているので、
以前、らくだメソッドの中学数学教材の
全体像をテーマに
記事を書いたことがありました。
この記事の一番最後に、
らくだメソッド中学数学教材の特徴に
触れているんですが、
大事なことなのでこちらにも再度記しておきます。
らくだメソッドはもともと計算問題が
中心であるため、学校で学習する
すべての単元を網羅する構成になっていません。
したがって、中学教材の構成も
学習指導要領上のカリキュラムとは
内容や配置が異なっています。
文部科学省の学習指導要領上では
「文字の式」という単元が、
中1と中2に分散していて、
たとえば、二つ以上の文字を扱う
多項式同士のたし算ひき算や、
単項式と多項式のかけ算わり算は
中2で学習するんですが、
らくだメソッドではそれを
すべて中1で行うようにしています。
また、らくだメソッドでは
学習指導要領上で中1で学習している
一元一次方程式を
中2教材に繰り入れていているので、
中1の数学教材は、
正負の計算と文字式だけに特化し、
方程式や一次関数の問題が
スラスラと解けるようになるための基礎練習を
中1教材でみっちり学習する形に
構成されているわけなんですね。
中2教材は、一元一次方程式
→二元一次(連立)方程式→不等式→一次関数
という順序で学習が進んでいくんですが、
そうすることで単元同士の関連が意識しやすくなり、
数学という教科の全体像や本質を
把握しやすいシンプルな構成となっているのです。