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愛することと恋すること⑩ 〜栗本慎一郎の経済人類学的恋愛論(総括その2)

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愛することと恋すること⑩ 〜栗本慎一郎の経済人類学的恋愛論(総括その2)

愛することと恋すること⑩ 〜栗本慎一郎の経済人類学的恋愛論(総括その2)

2024/10/21

昨日10/20投稿した記事の続きです。

 

栗本慎一郎さんが1982年に出版された

『ホモ・パンツたちへ がんばれよ!と贈る本』

3つめに置かれている

「恋することと愛すること」の章を

10/12〜18まで7回にわけて紹介しました。

①恋をしているあなたのために(前半)

②恋をしているあなたのために(後半)

③あなたはいかにして愛を知るか(前半)

④あなたはいかにして愛を知るか(後半)

⑤恋と愛とははっきり違う(前半)

⑥恋と愛とははっきり違う(後半)

⑦とどめとして———愛と恋のはざまに

 

また、その内容の前提となる考え方が

「恋することと愛すること」の前の2章に

書かれていたことをおもいだし、

急遽それを要約、抜粋し10/19に投稿しました。

⑧経済人類学的恋愛論・大前提編 

 

順序としては逆になってしまったので、

この記事から初めてアクセスされた方は

⑧大前提編を先に読まれることをお奨めします。

 

昨日12/20からは、

わたし自身の恋愛経験も踏まえつつ、

コメントを書き始め、本日が2回目になるので、

昨日投稿した記事を未読の方は

まずは次からご覧ください。

⑨経済人類学的恋愛論・総括その1

 

 

今年のお正月明けに響月ケシーさんの

YouTubeチャンネルで配信された

動画『現実創造の掟』6本でも、

最初に配信された1本目「大前提編」が

ものすごく重要!って話を

教室でも塾生の皆さんによくしているんですが、

この点は栗本さんの本でも同じなんですね。

 

ちなみに、ケシーさんの動画6本は、

全部通して聴くと2時間以上かかりますが、

恋愛について考える上でも有効な内容ですから、

未読、未視聴の方はどうぞ!

①大前提編〜すでに私たちは現実を創っている~

②破壊的巨人編 ~脱・大衆戦略~

③破壊的巨人編 〜巨人と縁を切る方法〜

④潜在意識の操作編 〜幸運とは自然なことである〜

⑤重要性からの解放編 〜幸福な状態が続くために〜

⑥完結編・魂のプランを使いこなす 〜独自性あふれる魅力の最大化〜

(番外)『現実創造の掟 〜コメント回答〜』

 

 

さて、本日のメインコンテンツ

総括その2となりますが、

徐々に核心部分に近づいていこうとおもいます。

 

栗本さんの「恋することと愛すること」の章を

全部紹介し終えてから、

順序が逆になってしまっても、

⑧大前提編を投稿した理由を書いておきましょう。

 

まず、⑧大前提編にて示したかった要旨2つは、

・あらゆる生物は生まれながらにして

 〝この世のすべて〟を理解する力を持っている

・すべての物事は個別的、特定的であって

 一般的な理解などというものはない

というもので、これは、言い換えると、

「自分の外側に正解はない」となり、

わたしが実践している「教えない教育」において

前提、基盤としていることでもあって、

メチャクチャ重要だと考えているんですね。

 

なぜなら、そもそもこうしてわたしが書いている

すべての物事は個別的、特定的であって

一般的な理解などというものはない

という表現自体が、

一般論的な表現になってることはわかりますか?

 

つまり、こういう風に言語化してしまうこと自体が

「一般論」になってしまっているという

パラドクスがあるわけですから、

もし、あなたがここに書かれた内容を鵜呑みにして

コトバとして単に受け取るだけだと、

一般論的理解となってしまいかねないわけです。

 

だから、ここに書かれた言葉はあくまで

あなたの内側にモトモトあるものが何なのかに

気づくトリガーにしてほしいんですが。

 

そのコトバの向こう側に何があるかを

想像してほしいというか、

自分のアタマで考えて

内側から答を出してほしいんですね。

 

栗本さんの⑥恋と愛とははっきり違う(後半)には

次のようなことが書かれていましたね。

私の書くものには、

時々意図的な矛盾が仕掛けてあって、

読者が無意識的な引っかかりを感じるように

してあります。それによって、

かえって問題を深く考えてくれるだろうという

つもりなのですが。

わかっていただけるでしょうか?

 

たとえば、「恋愛とは何か?」

「パートナーシップとは何か?」についての

正解などどこにも存在していなくて、

言語的に、一般論的に理解するなんてことは

そもそもあり得ないってことです。

 

別段、小難しい本など読まなくても、

誰もがモトモト例外なく

ちゃんとわかっているわけで。

 

それなのに、なぜ間違いを犯したり

上手く行かなかったりするのか、

敢えてその理由を言うなら、

もともとわかっていることを無視して

コトバで学習し、

そのコトバをもとにアタマで考えて

わかったつもりになって行動するからですね。

 

人間だけがコトバや文化を持ち、それゆえに

他の動物や植物よりも優れているというのは、

幻想にすぎないというか、

まったくの嘘っパチなんです。

 

人間こそ、多くの動物の中で、

もともと備わった本能に従うだけでは

生き抜いていくことができなくなってしまった

唯一「本能の形式の壊れた」動物だというのが

適切でしょうから。

 

つまり、人間が産み出したコトバや文化とは、

本能に従って生きられなくなった人間が、

生きるためにやむをえず採り入れた

必要悪のプログラムなので、

もし、無くて済むのなら無い方がよいわけです。

 

③あなたはいかにして愛を知るか(前半) で

栗本さんは次のように書いていました。

いかなることばを作ってみても、

愛という内容はひとつです。

しかも、それは、愛ということばでは、

決して表現しえない全体なのです。

だから、先に紹介した少年のような

ある種の衝動を感じたとき、

「これが愛なのだ」と自分に言い聞かせたあげく、

世の人が愛を感じたときどうするかという

本を読んで指針にする人がいますが、

全く馬鹿げたことだと言えましょう。

「Aというものはこうだと考えましょう」という

解説書や人生論を読んでそれに従ってしまうと、

必ずや「愛の全体性」を損ないます。

 

そうなのです。

経済人類学的恋愛論としましたが、

今回わたしが栗本慎一郎さんの本を

このブログでこういう形で紹介したのは、

これを読まれているあなたに、

「恋愛」についての正しい考え方であるとか、

新たな「恋愛論」なるものを提示して

付け加えて欲しいのではありません。

 

⑧大前提編の後半に書かれていたことですが、

今のこの社会に生きる人にとっては、

自然で人間的なものの見方ができるようになるのは

放っておいてはそもそも無理なことなので、

栗本さんが本書に書いているような内容が、

すっと当たり前のものとして

理解できるような人はおそらく

現実にはほとんどいないとおもうんですね。

 

栗本さんが、⑧大前提編の後半で

この本ではあなたに繰り返して

考えてもらいたいと感じるメッセージを

出してみたいと思っているのです。

と書かれていましたが、

わたしも、この本と最初に出合ったのは

22歳の時ですから、

それから40年以上の月日が経っています。

 

繰り返し繰り返し読んできた本なので、

少なく見積もっても10回以上は読んでいますし、

何度も何度も読み返しながら、

その都度さまざまなことを考えてきました。

 

で、結局そうやってこの本の内容を読み解きながら

わかってきた大切なこととは、

自分の中に無自覚のうちに刷り込まれ

植え付けられてしまっていた

恋愛やパートナーシップについての偏見や誤解、

勘違いに自分で気づいて、

それをどこまできれいに棄てられるかだったので。

 

つまり、必要なのは

足し算ではなく「引き算」なんです。

 


この続きはまた明日に!(^^)/

 

 

【栗本慎一郎関連の過去投稿記事】

情報洪水の時代をどう生きるか(参考本24)

古典とわたしたちのつながりを俯瞰すること

マイケル・ポランニー『暗黙知の次元 言語から非言語へ』

もともと知っているのなら、なぜわたしたちは本を読むのですか?

栗本慎一郎「ユニークであろうとすればユニークにはなれない」(今日の名言・その76)

優秀さとは何か?(栗本慎一郎『縄文式頭脳革命』より)

「統合する」ということ(その1)栗本慎一郎『パンツをはいたサル』①

(その2)栗本慎一郎『パンツをはいたサル』②

 

 

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●2021.9.1~2023.12.31記事タイトル一覧は

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