今井むつみ『AIにはない思考力の身につけ方 ことばの学びはなぜ大切なのか?』
2026/08/05
一昨日、昨日投稿した記事に、
生成AIの話を書きました。
最近では、このブログでも、
AIに聞いて得た文章を
ときどき引用する形で紹介しています。
これからの時代はたぶん
AIとまったく関わりを持たずに生きて行くことが
かなり難しくなってくるということは
言えるでしょう。
でも、生成AIがどれだけ進化したとしても、
それが一つの〝道具〟にすぎないことには
変わりがありません。
最近では、生成AIが書く文章と
人間が書く文章を見分けることは
かなり難しいことなのですが、
それでも
生成AIが考えることと、
人間が考えることとの間には、
歴然とした違いがあるということは
明らかですね。
では、生成AIの思考力と人間の思考力とは、
具体的にどこが違うのでしょう?
つまり、人間にしかできない「思考力」とは
いったいどういう力のことをいうのか、
そして、そんな力を身につけるためには、
どうすればよいのでしょう?
それで、今日は、
そんな〝問い〟が浮かんだ人におススメしたい
1冊の本を紹介することをおもいたちました。
ベストセラーとなった『言語の本質』の著者で
言語心理学者・今井むつみさんによる
『AIにはない思考力の身につけ方 ことばの学びはなぜ大切なのか?』

本書の冒頭に置かれている「はじめに」の
一部分(70%ほど)を
アマゾンのサンプルで読むことができるので、
その箇所を以下に引用して紹介します。
(引用ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
はじめに
これまで人間がしていた仕事の多くが、AI(人工知能)に取って代わられるといわれています。50年、100年ではなく、ほんの数年先の未来でさえ、見通すことが難しい時代に、私たちは生きています。
特に、テクノロジーが急激に進化すれば、今ある仕事も変化し、それに応じて求められる人も変わっていくでしょう。そうなると、今、学校で暗記した知識が、身につけた技術が、社会に出たときには「時代遅れ」になっているかもしれません。
「じゃあ、学校の勉強はムダということ?」そんなことはありません。
「変化が激しい社会の中で、私たちは何を学び、何を身につけて いけばいいのか」。この問いに対する答えは、驚くほど明白です。
「考える力」、つまり「思考力」を身につけることです。
「思考」などというと、机の前にすわってウンウンうなりながら問題を解いている姿をイメージするかもしれませんが、それほど 難しいことではありません。現にみなさんは、「思考しながら」 この本を読んでいるからです。
「思考する」ということは、「次はどうなるのだろう?」とか「どうしてこの人はこうしたのだろう」などと考えることです。
例えば「探偵マンガ」を読んでいるとき、みなさんは、
「黒幕は誰だろう?」「犯人はやはり......」
と考えながらストーリーを追っているはずです。 これも思考の働きのひとつです。
思考しながら、主人公と一緒に「問題を解決しよう(=犯人を見つけよう)」としているのです。
思考力というのはこのように、問題解決の力につながっていきます。問題解決の力をつけることができれば、社会がどんなに変わっても、未来がどうなるかわからなくても、なんとかその場で対応することができるようになるはずです。
そういう人が、これからの社会で「よりよく生きていく」ことができるのです。
◆「名探偵」になるには
では、思考力を使って問題解決ができる「名探偵」になるために、私たちは何を学べばいいのでしょうか。
国語、数学、理科、社会、英語、外国語、古典、地理、日本史、世界史、公民、公共、倫理、政治・経済、物理、化学、生物、地学、音楽、美術、書道、家庭科、情報......。中学校や高校の科目というのは、世の中のしくみを知るための基礎知識となりますか ら、どれも外せません。これに加えて、法学や経済学、社会学、メディア学、国際関係学、心理学、哲学、工学、建築学、農学、医学、薬学、はたまた地政学や宗教学の知識まで。このように見ていくと、どれも「名探偵」には必須に思えます。とはいえ、と ても一度にすべてを学ぶことなどできそうにありません。
でも、あきらめる必要はありません。なぜならこの中で一つだけ、「名探偵」にいち早く近づける科目があるからです。
さあ、みなさんの思考力が試されます。どの科目が「名探偵」 への一番の近道なのでしょうか。ヒントは、「すべての科目で使うもの」を学ぶ科目です。
正解は、国語です。
「なぜ国語?」確かにそう思う気持ちもわかります。
数学や英語のほうがなんとなく、問題解決の役に立ちそうですよね。でも、私たちは何を学ぶにも「ことば」を使います。「ことばの力」がなくては、数学の問題もうまく解くことはできません。ちなみに、みなさんが数学の文章問題が苦手なのは、「数学の理解ではなく、問題文の理解が不十分だから」ということが調査で明らかになっています。
「すべての科目で使うもの」。それが国語で身につける「ことばの力」なのです。
◆「ことばの力」と「思考力」で、問題を解決する
3歳くらいの子どもが、イチゴを食べるときに「イチゴのしょうゆをちょうだい」と言いました。「いちごをおいしくするもの」
が欲しい。でもその名前は知らない。そこで思いついたのが、「食べ物にかけておいしくするもの」、「しょうゆ」です。 その子はきっと心の中で、「食べ物にかけて味をつける液体を、「しょ うゆ」というのだろう」と推測し、コンデンスミルクも「しょうゆと言えるのでは?」と考えたのでしょう。(続く)
※今井むつみ『AIにはない思考力の身につけ方 ことばの学びはなぜ大切なのか?』まえがきより
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(引用ここまで)
本書の帯に、4つの章の概要が
以下のように示されています。

この続きはまた明日に!(^^)/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●2021.9.1~2024.12.31記事タイトル一覧は
こちらの記事(旧ブログ)からどうぞ
2025年に投稿した365記事はすべて
今日の音楽シリーズで12/31に全リストを掲載
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
☆寺子屋塾に関連するイベントのご案
8/23(日) 10:30~ 易経入門講座〔第3期〕
14:00~ 易経準中級講座 第15回
9/6(日) 13:30~16:30
『レゾナント・コミュニケーション』読書会 #2

