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ヨハン・セバスチャン・バッハの誕生日3/21にちなんで

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ヨハン・セバスチャン・バッハの誕生日3/21にちなんで

ヨハン・セバスチャン・バッハの誕生日3/21にちなんで

2024/03/21

久しぶりに音楽の話題を。

 

いま、わたしはこの寺子屋塾ブログのほか、

「今日の音楽」と題して

その日もしくはその日前後に

誕生日や命日を迎えた音楽家などを紹介する記事を

Facebookの個人アカウントページ

投稿することを日課としていて、

かれこれ5年ほどそんなことを続けています。

 

ただ、最初からそういうやり方を

していたわけではありません。

 

きっかけは、月曜と木曜の生活ゴミ回収日に

ゴミ出し作業を楽しくやる工夫として

作業が捗りそうな音楽をBGMとして再生していて、

その音楽を紹介する記事を

次のような感じで

Facebookに投稿したことが発端でした。

つまり、この記事のように、

その投稿した日がたまたま紹介した曲の作曲家や

演奏している音楽家の誕生日だったり、

命日だったりしたことがあって、

もし、366名分の記事が手元にあれば、

閏年も含め1年間、毎日そうした投稿を

継続することが可能になると気づいて

それを実行し始めたのが、

2019年春だったと記憶しています。

 

ちなみに、3月に入ってから昨日3/20までは

次のような面々の記事を投稿しました。

3/1:ショパン
3/2:カレン・カーペンター
3/3:グレン・ミラー
3/4:ポール・モーリア 
3/5:山本リンダ 
3/6:高橋真梨子 
3/7:ラヴェル 
3/8:ベルリオーズ 
3/9:バーバー
3/10:サラサーテ
3/11:アストル・ピアソラ
3/12:ボビー・マクファーリン
3/13:沢田聖子
3/14:ヨハン・シュトラウス1世
3/15:ツトム・ヤマシタ
3/16:白鳥英美子
3/17:ナット・キング・コール
3/18:リムスキー=コルサコフ
3/19:尾崎亜美
3/20:竹内まりや

 

さて、今日3/21は、

音楽の父として讃えられている

ヨハン・セバスチャン・バッハの誕生日。

 

以下、毎年3/21に投稿している

「今日の音楽」の記事をこのブログ記事用に

編集しなおしてご紹介。

 

バッハはたくさんの作品を残しているので、

この日は、バッハの作品のなかで、

わたしが一番好きな曲集

「フーガの技法」(BWV1080)

ひとつだけに敢えて絞って、

ピアノ独奏版や電子音楽など、

さまざまな演奏スタイルの音源を紹介しています。


この「フーガの技法」は、

演奏する楽器が指定されていない珍しい作品で

室内楽を始め、

さまざまな楽器編成で演奏されてきました。

 

しかも、最後の曲の楽譜の最後に

「新しいテーマを提示しようとしたところで

バッハは亡くなった」との書き込みがあって、

途中で終わっていているために、
未完成に終わったバッハ最後の作品と

呼ばれていた時代があります。


ただ、近年はこの曲集についての研究が進んで、

現在では、バッハが亡くなるよりも10年ほど前に

鍵盤楽器のために書かれた作品集として

一旦完成していたことが定説となりました。

 

バッハは自分の作品を手直ししたり、

編成を変えて作曲し直したりということを

日常的に頻繁に行っていたようで、

この「フーガの技法」についても、

バッハ最後の作品、未完成の作品というよりは、

過去に書いた作品を引っ張り出し、

手直ししたり追加したりしているうちに

作曲者本人が亡くなったということでしょう。

 

つぎの楽譜はフーガの技法第1曲の冒頭部分。

 


1986年にはアメリカのペータース社から

「フーガの技法・自筆譜初期稿」の譜面が出版され、

1988年3月28日に東京の新宿文化センターにて、

その譜面での世界初演を行ったのが

高橋悠治さんです。

 

フーガの技法・自筆譜初期稿によるピアノ独奏版
ピアノ:高橋悠治

「夜の時間・第4回」と題されたコンサートの

最後の曲目だったんですが、

わたしはこの日、幸運にも上京して

この稀代なるバッハ作品の世界初演の場に

じかに立ち会うという貴重な体験をしました。

 


「フーガの技法」に収められた楽曲は、

それほどポピュラーではありませんが、

対位法的作曲技法の粋をつくして書かれ、

バッハの音楽のもつ深みやその精神性に

触れてみたい方は

ぜひ聴いてみてください。

 

 

まずは、ドイツ生まれで盲目の鍵盤楽器奏者で

生涯に二度バッハのオルガン曲全集を録音、

もっとも優れたバッハ解釈者の1人と称される

ヘルムート・ヴァルヒャのオルガン演奏で、

こちらは自筆譜初期稿でなく通常版です。

(1956 年録音)

 

J.S.Bach/Die Kunst Der Fugue BWV1080

 

 

次は、グレン・グールドによるピアノ独奏版です。

 

グールドは例によってものすごい猫背で

左手で指揮したりメロディを口ずさんだりしながら

ピアノを弾くという、

個性的という言葉を大きく通り越してますが・・笑。

 

ちなみにグールドは、

バッハがとてもお気に入りのようで、

フーガの技法は何曲かをセレクトして

オルガンでも演奏していますし、

バッハの他の作品もたくさん録音しています

 

Glenn Gould-J.S. Bach-The Art of Fugue

 

 

次は、高橋悠治さんが1970年代に

シンセサイザーで演奏しているバージョンを。

 

この時代はシンセサイザーの黎明期というか、

実用段階に入ったばかりの初期の頃なので、

現在と比べれば技術的な貧弱さは感じられても

音の扱いがとても面白いもの。

 

前記したように終曲(未完のフーガ)では、

「作曲者はここで対位主題にBACHの名前が出た

ところで亡くなった」とドイツ語のナレーションを

最後に入れています。

J. S. Bach / 高橋悠治「フーガの電子技法」

 

次は、ボーカロイド・初音ミクに

フーガの技法第1番を歌わせた電子音バージョン。

 

こちらもナカナカ楽しい録音です。

 

バッハ/フーガの技法(BWV1080)
The Art of Fugue Contrapunctus I 初音ミク
 

 

最後に紹介するウエブサイトは

かなりマニアックではありますが、

「フーガの技法」に関する情報満載で、

この作品についてなら大抵のことがわかります。

フーガの技法研究所

 

 

YouTubeには「小フーガト短調」のような小品から

「マタイ受難曲」のような大きな作品まで

バッハの作品のほとんどが

アップされていますので、

いろいろ検索して聴いてみてください。

 

 

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●2021.9.1~2023.12.31記事タイトル一覧は

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