土光敏夫「行動となって現れない思考は無用であり有害でさえある」(今日の名言・その80)
2024/07/23
私は思考の大切さを否定するものではない。 ビジネスにおいては無用であり、 腐敗を生むからである。
※土光敏夫(1896〜1988・岡山県出身の実業家)『経営の行動指針』より
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土光敏夫さんのこの言葉は、7月上旬に
ケシーさんの『現実創造の掟』動画への
コメントを書いた次の記事で
紹介したことがありました。
たぶん、若い世代の皆さんは、
土光さんという人を知らないでしょうから、
NHKアーカイブに3分動画がアップされていたので
ご覧になってみてください。
冒頭に挙げた土光さんの言葉に戻りましょう。
解説しなければわからないような
難しい言葉が使われているわけではありません。
思考がダメで行動がいいって意味ではなく、
思考も行動もどちらも大事で
両者は「車の両輪」と言ってよいでしょう。
ただ、人間は頭で考えて、
その考えて理解した結果をもとに
行動に移しているものだと捉えていると、
思考が行動を邪魔することがあることに
気がつけないかもしれません。
たしかに、人間は頭で考えるし、
その考えて理解した結果をもとに
行動に移すこともあるんですが、
それはごく一部にすぎず、
おそらく全体の5%ほどでしかないんですね。
このブログでは度々登場する
原因と結果の取り違えという話です。
それに、頭でわかったら
どんなことでもできるようになるのかと言えば、
残念ながらそうではなく、
現実には、わかっていなくても
できていることがあるんじゃないかと。
なぜなら、わかる、わからないというのは
結局のところ自分の主観でしかないから、
自分がどれだけわかっているのかを
客観的に示すことはできません。
もちろん、考えることが足らない自覚があって、
頭でしっかり考えることが必要だと
感じているような人は
もっとしっかり考えたらいいんです。
でも、多くの人は、頭を使いすぎていて、
あれやこれやと思考しすぎて疲弊してしまい、
行動にブレーキがかかってしまっているのでは
ないでしょうか?
だから、順序を逆にして、
「わかったら行動できるようになる」
ではなく
「行動できているならわかっている」
と考えるようにしてみてはいかがでしょう。
余計なことは考えずに
先に身体から動くようにしていけば、
目の前のプリント1枚を
丁寧にやれるかどうかが
大事になってくるんですね〜 笑
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