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2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その10)

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2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その10)

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その10)

2026/01/29

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」も

今日で10回目の投稿になります。

 

その1は全24冊のリストのみ(リンク集)、

その2はセレクトにあたって前提となる話、

その3から1冊ずつランダムに紹介していますが、

その5は24冊から選外とした雑誌、

ムック本を紹介するなど

行き当たりばったりな感じで投稿してきました。

 

これまでの記事を読んでいないと

今日これから投稿する記事の内容が

わからなくなることはありませんが、

未読記事が気になる方は、次から先にどうぞ!

どの本を紹介しているかは→で示しました。

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その1)

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その2)

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その3)

→⑩リットミュージック編『インタビュー:坂本龍一』

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その4)

→㉑阿部洋一『それはただの先輩のチンコ』

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その5)

→24冊に漏れた雑誌、ムック本などについて

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その6)

→⑫戸谷洋志『Jポップで考える哲学 自分を問い直すための15曲』

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その7)

→⑪エルケ・ヴィス『QUEST 質問の哲学』

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その8)

→⑨フェリックス・ファブリック『本当のわたしを見つけにいこう』

2025年のふりかえり「年間読書ベスト24」(その9)

→⑤アルボムッレ・スマナサーラ『ヴィパッサナー瞑想』

 

これまで紹介してきた6冊の底流に

〝哲学〟があるって話をずっと書いてきました。


たとえば、(その3)で最初にとりあげた

1冊目の本が、坂本龍一さんへの

インタビュー集だったことについても、

(その3)の記事には書かなかったんですが

まだ20代だったわたしが

哲学者ウィトゲンシュタインの

『論理哲学論考』を読み始めたきっかけの一つが、

雑誌記事に紹介されていた

坂本龍一さんの書棚の写真に『論理哲学論考』が

含まれていたことだったんですね。

 

この話は以前投稿した次の記事で触れました。

ウィトゲンシュタインの哲学が〝わかる〟と何が変わる?

 

 

さて、本日の記事でとりあげるのは次の本です。

小室直樹『数学嫌いな人のための数学』

 

それで、まずは

これまで〝哲学〟の流れで選んで来た本が

今日の本はなぜ〝数学〟なのかという話から。

 

古代ギリシアの時代には、

数学が哲学のひとつの分野を構成していて、

数学は哲学から派生した説があるんですね。

 

また、数学と哲学は「真理を追究する」という点で

非常に親和性が高く、

直角三角形の定理で有名なピタゴラスをはじめ、

デカルト、ラッセル、フッサールなど、

最初数学者だった人が途中から哲学へ転向し、

双方で顕著な業績を残した人物は

少なくありません。

 

Google AIと対話してみました。
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Q:数学は哲学から派生したという見方は正しいですか?

 

A:数学が哲学から派生したという見方は、学問の「体系化」という側面では概ね正しいと言えます。しかし、歴史を深掘りすると、両者は互いに影響を与え合いながら進化してきた双子のような関係にあります。


1. 「体系化」としての哲学からの独立
古代ギリシャにおいて、数学は真理を探求するための「哲学の一分野」とみなされていました。ピタゴラスやプラトンにとって数学は、世界の根源や真理を理解するための哲学的手段でした。紀元前5世紀から4世紀にかけて、独自の基礎付けを求める動きが強まり、徐々に独立した学問分野へと分かれていきました。 


2. 数学と哲学を繋ぐ「論理学」
両者の根幹には共通して「論理」があります。 古代から近代にかけて、厳密な証明のためのルール(論理学)は、長らく哲学の一部として研究されてきました。また、19世紀から20世紀にかけて「数学とは何か?」という問い(数学基礎論)を巡り、ラッセルやヒルベルトといった数学者・哲学者たちが再び数学と哲学を接近させました。 


3. 実用としての数学(→別の起源)
一方で、哲学とは無関係に「計算や計測の道具」として発展した側面もあります。古代エジプトやバビロニアでは、農業や建築のための実用的な数学(測量や会計)が、哲学的な思索以前から存在していました。 


結論として、「抽象的な思考体系」としての数学は哲学と深く結びついて誕生しましたが、「実用的な道具」としての数学は生活の必要性から独自に生まれたという、二つの流れがあると言えます。

 

Q:数学を学ぶことは、哲学的思考を深めるのに役に立ちますか?


A:結論から言えば、極めて役に立ちます。数学は、目に見えない抽象的な概念を「論理」だけで緻密に組み立てる学問であり、そのプロセスは哲学の筋道と表裏一体だからです。

具体的には、以下の3つの能力が鍛えられます。


1. 「自明」を疑う批判的思考
数学では、どんなに正しく見えても「証明」がなければ真実と認められません。哲学も同様に、世の中の「当たり前(常識)」を根底から疑います。数学で公理(前提条件)を意識する習慣がつくと、哲学的な議論においても「相手(自分)がどんな前提に立って話しているのか」を鋭く見抜く力が養われます。


2. 抽象化の能力
数学は、リンゴや石ころといった具体物から「数」というエッセンスを抽出します。この抽象化のプロセスは、個別の出来事から「正義」や「幸福」といった普遍的な本質を導き出そうとする哲学的思考(形而上学)の基礎体力となります。


3. 無矛盾な論理構築
哲学的な主張は、単なる感想ではなく、論理的に一貫していなければなりません。数学的な証明(AならばB、BならばC、ゆえにAならばC)の訓練は、自分の思想を飛躍なく、かつ強固に組み立てるためのフレームワークを提供してくれます。

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引用ここまで

 

当塾で基本教材としているらくだメソッドには、

算数・数学、国語、英語の

3教科があります。

 

その3教科のなかでも、

とりわけ算数・数学を重視し、

中心に位置づけている一番大きな理由は、

すべての単元が有機的な繋がりをもって構成され、

自己観察を日常化する

〝セルフラーニング〟という学び方と

密接に繋がっているためです。

 

でも、セルフラーニングという学び方を

度外視して考えたとしても、

たくさんある学問の中から

何から先に学ぶかという優先順位や

何を重視するかという重要度を考えると、

やはり算数、数学は

とても大切な教科だと言わざるを得ません。

 

著者の小室さんは、毒舌家であり

不可解な行動や歯に衣着せぬ言動の多いことで

有名だった人物で、

「数学とは神の教えである」といった

ぶっ飛んだ表現も散見されるんですが、

「数学が嫌い!苦手だ!」という人に

数学がすこしでも好きになってほしい

という想いから書かれたもののようです。

 

本書は2023年に新装版として復刊され

アマゾンのサンプルページでは

まえがきや目次、第1章の冒頭が読めるので

ご覧になってみて下さい。

 

とりわけ著者は数学、経済学、心理学、政治学、

宗教学、法学、社会学など多分野の学問を

第一人者からじかに学んで、

社会科学の統合に取り組んだ人物でもあります。

 

数学が多くの学問と密接に繋がっていることや、

数字を操ったり、数式を解くことだけが

数学ではないということなどが

分かりやすく書かれていると感じました。

 

らくだメソッドを開発された平井雷太さんは、

「算数は算数語という〝コトバ〟なんだ」と

常々言われていて、

ひとつの言語体系として捉えることができると。

 

つまり、コトバであり言語体系と捉えると、

それを学習しマスターする戦略として、

毎日少しずつ触れることが有効であることも

納得できるとおもいますし、

ただ公式を覚えたり、

問題を解いたりすることに止まらずに

各々の単元が全体として密接に繋がっていることを

意識しながら、

その言語体系を

日常生活の中でどう活用できるかが重要という話も

理解できるのではないでしょうか。

 

 

小室さんが本書の4年後に出版された

『数学を使わない数学の講義』

本書と併せてオススメの1冊。

 

なお、この読書ふりかえりには、

同じ著者の本を2冊以上は取り上げないという

ルールがあるので、

24冊の選外になってしまった

苫米地英人『数学嫌いな人のためのすべてを可能にする数学脳のつくり方』

も類似するテーマについて書かれた本で、

小室さんとはまた違った切り口から

数学という学問の本質を解明せんという

意欲満々の1冊です。

 

ちなみにこの苫米地さんの本のなかにも、

「数学とは言語である」という記述がありました。

 

 

※過去に投稿した関連記事

四則演算には日常の思考や発想の基本となるエッセンスが詰まっている

算数という教科は「算数語」という言語ゲーム

中学数学のテーマは「世界の拡張」

 

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