寺子屋塾

アンラーン、アンラーニングに関する本

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アンラーン、アンラーニングに関する本

アンラーン、アンラーニングに関する本

2022/02/18

寺子屋塾を初めて訪ねられた方からよく頂く質問に、

「小学校で習った算数プリントを大人がやることに、

 いったいどんな意味があるんですか?」

っていうのがあるんですが、

そんなときにわたしは、次のように話しています。

 

「たぶん、教科内容ということであれば

あまり意味はないでしょうね。

ふだん聞き慣れない言葉なんですが

アンラーン(unlearn)という単語を

聞いたことはありますか?

 

アンラッキー(unlucky)って単語は、

ラッキー(lucky)という単語に、

反対を示す接頭語のunがくっついて

幸運の反対の〝不運〟って意味になるように、

学習を表すlearnって単語に

反対を示す接頭語のunがくっついていて、

学習の反対で、

日本語にするのがとても難しいんですが、

『学習棄却』とか『学びほぐし』などと

訳されているようです。

 

皆さん、いろんなことを学んで

身につけようとされるんですが、

もちろん、それはそれで、

とても大切な心構えではあるものの、

たくさんの知識や情報を頭に詰め込み、

いろんな能力や技術を身につけても、

使わなければ、宝の持ち腐れというか。

 

自分にない新しいものを身につけることも

けっして易しいことではありませんが、

過去に受けた教育や習慣で身に付いてしまった

要らないものを自分から引き剥がすこと、

不必要に背負ってしまった荷物を

下ろして捨てることもまた

易しくない課題なんですね。

 

今はとても変化のスピードが速い時代で、

過去において価値があったことでも、

それを捨てたり、再構築したりしなければいけない

場面が増えてきているようなんです。

 

このらくだメソッドで学ぶことでは、

もちろん、正確で素早い計算力や

読み書きの力を身につけることもできるんですが、

多くの大人、社会人にとって小中学校の学習は

過去に学校で経験済みですから、

学習内容に意味があるというよりは、

どうも、セルフラーニングという

学校とは異なる学習方法で学ぶことに、

アンラーンが促される効果があると

だんだんわかってきました。

 

たとえば、算数プリントやってるだけで、

学校へ行くことを促すようなはたらきかけを

全くしていないのに、

不登校の小学生の子が

『明日からぼく学校へ行く』って突然言い出したり、

10年以上引きこもりで

家から一歩も出られなかった青年が、

就労支援施設でのグループカウンセリングに

月1回通うようになったりしたことがありました」

 

・・ということで、前置きが長くなりましたが

今日はアンラーン、アンラーニングをテーマにした

本のご紹介を。

 

1冊目は、

松尾睦

『仕事のアンラーニング 働き方を学びほぐす』

 

現在では、塾生の8割以上が社会人なんですが、

教室で仕事のことが話題にのぼることが

すくなくありません。

 

従来、組織や集団におけるアンラーンの研究は

為されてきているのですが、

本書では、今まであまり為されてこなかった

個人にスポットを当てた

アンラーンの研究が特徴です。

 

2冊目は、

柳川範之+為末大

『アンラーン 人生100年時代の新しい「学び」』

 

変化の激しい今の時代の

キャリアアップやキャリアチェンジに必要な

技術としてのアンラーンのみならず、

思考の癖やおもいこみを取り除き、

何歳になっても学び続けられる技術としても

語られています。

 

あと、まだわたしは手に入れていないのですが、

今日、中村教室にやってきた塾生のひとりが

もっていた1冊

長岡健『みんなのアンラーニング論』

良さそうな本だったので、

併せてご紹介しておきます。

 

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