寺子屋塾

ベンジャミン・フランクリンの十三徳

お問い合わせはこちら

ベンジャミン・フランクリンの十三徳

ベンジャミン・フランクリンの十三徳

2024/10/07

昨日10/6に投稿した記事の続きです。

 

一昨日に投稿した記事で、

ケシーさんが7/17に配信された

インスタライブのアーカイブ動画

『不要な思考をオフする方法』から

その一部を文字起こしした

講義録を紹介し、

昨日はその要点まとめを整理しました。

 

 

昨日の記事に

アタマにインプットしたからといって、

それが理解できているかどうかはわかりません。

 

仮に理解できているからといって、

それが実行できているかどうかはまた別の話です。

 

たとえば、

「単に〝自制心〟という言葉を知っていること」と、

「〝自制心〟という言葉の意味を

理解していること」と、

「自制心があること」とはすべて違うこと

と書いたんですが、

どんなに良い本を読んで

たくさんのことを知っていたとしても、

また、良い話を人から聞いても、

その話の内容を、どこまでわかっているか

自分ひとりだけでは

確認する術がほとんどありません。

 

よって、その内容をわかっているだけでなく、

どれだけ実行できているかどうかが

大事なわけですが、それも、人によって

「できている」「できていない」の基準が

異なるのがふつうです。

 

ひとりだけでやっていると、

どうしても独りよがりになりがちだから、

自分を外側から見ることができるように、

内的観点と外的観点の両方の視点で

確認できる工夫が必要なんですね。

 

つまり、「実行することの大事さ」とともに、

「どこまで実行できているか」を

事実ベースで記録を継続してとってデータ化し

客観視できるようにすることの大切さを

最初にわたしに教えてくれたのが、

23歳のときに読んだ

桜沢如一『永遠の少年』でした。

 

この本は、マクロビオティックの開祖・桜沢が

59歳だった1952年に、

小中学生に向けて書かれた

マクロビオティックの入門書で、

「ベンジャミン・フランクリンの一生に寄せて」

という副題がつけられています。

 

合衆国建国の父とも称されている

ベンジャミン・フランクリンは、

アメリカ合衆国で流通している

最高額100ドル紙幣の肖像画の人ですから、

日本で言えば聖徳太子、福澤諭吉、渋沢栄一に

あたるくらいの偉大な人物ですね〜

 

アメリカ合衆国の初代大統領をつとめ、

政治家で、物理学者、著述家でもあった

フランクリンの伝記でもあり、

岩波文庫から出ている『フランクリン自伝』

そのとき一緒に読みました。

 

以下、桜沢の『永遠の少年』から引用します。

 

 

(引用ここから)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(7) フランクリン13則

1726年の7月23日に、彼はロンドンを出発して米国へ帰りました。10月11日にフィラデルフィア市に着いたということですから、3か月目に帰国したわけです。帰国の途中、彼は船中で一生の方針となるような定めを書き上げました。そして、これを終生忠実に守りとおしたのでした。これが有名な『フランクリン13則(※13徳、13訓とも言う)』です。

それを、ここに挙げてみましょう。


1 摂生(あくほど食うな。酔うまで飲むな)
2 沈黙(むだ話をするな)
3 規律(すべてきめた所におくこと。時をきめて仕事をすること)
4 決断(なすべきことをきめよ。きめたら必ず実行せよ)
5 節節(むだ使いするな)
6 勤勉(常に何か益のあることを努めよ)
7 誠実(うそをいわぬこと。 かくしごとをせぬこと)
8 正義(人にめいわくをかけるな)
9 中庸(極端に走るな。非難と不法をしのぶべし)
10 清潔(身体、衣服、住居に不潔のあとを残すな。物をよごすな)
11 平静(日常のことにあわてるな)
12 純潔
13 謙遜(イエスやソクラテスを見ならうべし)

 

小さい手帳にこの13訓実行を書きつけるようにし、上に日月火・・・と曜日を書き、横に上から下へと13項をならべ、それぞれの失敗を×で表わすことにしたのです。そして1訓ずつをねらいにして順に征服して行きました。13週で一巡するわけで、1年に4回繰り返して実行したのです。この手帳を、彼は13訓を征服して後にも、老年になってからも、ポケットからはなさなかったということです。


彼は1日24時間の時間表をつくり、それを実行しています。その初めには、つぎのような言葉が書かれています。

5時起床、洗顔、いのり、1日の作戦、今日1日の決意、研究—朝食。

 

彼は、13訓や、この時間表を守るためには、苦しい思いをさんざんしたようです。

つぎに、彼の言葉を少しうつしておきます。

 

◇・・・私は小さいときから秩序をつけるのがへたくそだったから。(『フランクリン自伝』143ページ参照)

 

◇・・・私はこの自己改造法を何回あきらめようと思ったかわからない。(144ページ) 

 

◇・・・事実、整とんという点では、私の悪いくせはなかなかよくならなかった。年をとって、記憶がわるくなった今日では、それをいっそうくやしく思っている。(145ペ ージ)

 

◇・・・しかし、大づかみにいえば、私は自分のねがいとした道徳的完成の境地に達することはもちろん、近づくこともできなかったが、それでも努力のおかげで、かような試みをやってみない場合よりは、人間もよくなり、また幸福にもなった。

 

◇・・・この物語を書いている79才の今日まで私が絶えず享受した幸福は、このささやかな工夫を神のお恵みによって為したためである。(145ページ)

 

◇・・・久しきにわたって健康をたもち、今もなお強健な体格を持っているのは摂生の徳のおかげである。若くして貧乏からぬけ出し、財産をつくり、種々の知識を得て有用な市民となり、学識ある人々の間に相当の名声を博することができたのは、勤勉と倹約の徳のおかげである。国民の信頼をうけて、光栄ある任務をまかされたのは誠実と正義の徳のおかげである。また、常に気分をおちつかせて、会話には快活をうしなわず、そのために今日も親しみ近づかんとする人が多く、若い知人からも愛せられているのは、これらすべての徳の総合的な力によるのである。(146ページ)

 

◇・・・もろもろの悪行は禁ぜられているから有害なのではなく、有害だから禁ぜられているのである。(147ページ)

 

◇・・・この道徳表は、最初は12項目しかなかった。ところが、クエーカー教徒の友人が親切にいってくれたのだが、私は一般に高慢だと思われていて、その高慢なところは談話の際にもたびたび出て来る。何か議論する場合には、自分の方が正しいというだけでは気がすまないで、おっかぶせるような不遜な態度があるとのことであった。彼は実例をいくつも挙げたので私もなるほどと思った。そこで私は他の悪徳あるいは愚行とともに、これも矯正したいものだと考え、謙譲の徳を表にくわえ、その語に意義を与えたのである。(148ページ)

 

◇・・・ジャントー・クラブの古い規則にならって「確かに」とか「疑いもなく」など断定的な見解を表わす語句は使わぬことにきめ、そのかわりに、「私はこう思う」とか、「私はこう解する」とか「こうこうだろうと想像する」とか、「現在のところ、私にはこうだと思われる」というような、言い方を用いることにした。まちがいだと思われることを人が主張しているときでも、頭から反駁したり、いきなりその説の不当を指摘して快をむさぼるようなことはやめ、これに答えるにも、まず最初に、時と場合によっては彼の意見が正しいだろうが、現在の場合はどうもちがうようだ、自分にはそう思われるなどと述べるのであった。(148ページ)

 

◇.・・・かように態度を変えた効果はたちまち現われた。というのは、人と談話するのに、 以前よりずっと気持ちよく運んだから。謙譲な態度で自分の意見を述べるので、かえって容易に人に容れられ、反対は少なくなって来た。自分の意見がまちがっていた場合でも、そんなに恥をかかないですんだし、たまたま自分が正当だった場合には、いっそう容易に人を説きふせて、その誤謬を改めさせ、自分の説に同意させることができた。

 

◇・・・こんな態度は生れながらの私の性質ではなく、初めは無理にとってつけたものであったが、しまいには自然になり、まったく習慣となってしまった。おそらく過去50年来、私の口から断定的な言葉が出るのを聞いたものは一人もあるまい。

 

◇...私が新制度や旧制度の改変を持ち出した場合、私の意見が同胞市民の間で早くから重要視されたのも、種々の公共の会議に議員となって相当の勢力があったのも、この習慣に負うところが多いのだと思う(もっとも第一には、誠実な男と思われていたためだが)。

 

◇・・・なぜかというに、私は話下手で、弁がたったことがなく、どんな言葉でいおうかと始終口をモグモグやり、言葉のまちがいも多かったのだが、それでも、たいてい私の意見は通ったのだから。

 

◇...実際われわれの自然の感情の中でも自負心(うぬぼれ)ほどおさえ難いものはあるまい。どんなに包みかくそうが、それと闘おうが、その息の根をとめて殺してしまおうが、なお、それは生き残っていて、ときどき頭をもたげ、姿を現わすのである。おそらくこの物語の中にもしばしばその自負心が見うけられるであろう。なぜかといえば、私が完全にこれにうちかったということができるとしても、そのとき、私はおそらく自分の謙譲を自負しているであろうから。(149ページ)

 

君はこの13訓に感心したでしょう。しかし、君にこれがすぐ実行できますか? できる人はすぐやることです。できない!むずかしい!という気の毒な少年少女諸君のために、私は新しい、やさしい、面白い一つの秘密をお話ししたいと思います。

 

桜沢如一『永遠の少年』より

※13徳の表は『フランクリン自伝』より

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(引用ここまで)

 

わたしたちは日常、

「できる」「できない」という言葉を

口にする機会は少なくありませんが、

では、そもそも何を基準に

「できる」としているのか、となると、

その基準自体が甚だあやふやで、

アタマの中だけで

空中戦を繰り返していることもまた、

少なくありません。

 

 

つまり、実際にできたかどうか、

できなかったなら、何がどのようにできなかったか

継続的に記録をとってデータを蓄積し、

事実ベースで確認していくことが

大事だってことなんですが、

らくだメソッドの学習記録表は、

まさにこの考え方を具現化した

仕組みであるわけです。

 

この続きはまた明日に。

 

 

【ケシーさん関連の過去記事】

現実創造の掟シリーズ

 ①大前提編〜すでに私たちは現実を創っている~

 ②破壊的巨人編 ~脱・大衆戦略~

 ③破壊的巨人編 〜巨人と縁を切る方法〜

 ④潜在意識の操作編 〜幸運とは自然なことである〜

 ⑤重要性からの解放編 〜幸福な状態が続くために〜

 ⑥完結編・魂のプランを使いこなす 〜独自性あふれる魅力の最大化〜

 (番外)響月ケシー『現実創造の掟 〜コメント回答〜』

その他

響月ケシーさんの著書、動画のご紹介(その1)

響月ケシーさんの著書、動画のご紹介(その2)

響月ケシーさん”白アリ理論”動画の講義録

毎日の生活の中に自分で光を当てる鍛錬を(響月ケシーさんのYouTube動画より)

天の時、地の利、人の和———運気を高める三才(響月ケシーさんのYouTube動画より)①

天の時、地の利、人の和———運気を高める三才(響月ケシーさんのYouTube動画より)②

「自己決定」「自己責任」って言葉の真意がなぜ伝わりにくいか(その11)

自分自身の見張り役としての〝セルフラーニング〟

「潜在意識を把握する」ってどういうこと?

もともと知っているのなら、なぜわたしたちは本を読むのですか?

読む力を身につけるにはどうしたらいいですか?(その1)

読む力を身につけるにはどうしたらいいですか?(その2)

読む力を身につけるにはどうしたらいいですか?(その3・最終回)

そもそも〝自分で決める〟とはどういうことか?(その1)
そもそも〝自分で決める〟とはどういうことか?(その2)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●2021.9.1~2023.12.31記事タイトル一覧は

 こちらの記事(旧ブログ)からどうぞ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
☆寺子屋塾に関連するイベントのご案内☆

 10/26(土)10:30〜18:30

 未来デザイン考程ワンディセミナー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

◎らくだメソッド無料体験学習(1週間)

 詳細についてはこちらの記事をどうぞ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。