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落合陽一「超AI時代の世界、日本、そして人間」(その5)

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落合陽一「超AI時代の世界、日本、そして人間」(その5)

落合陽一「超AI時代の世界、日本、そして人間」(その5)

2026/10/26

昨日10/25に投稿した記事の続きを。

 

落合陽一さんがPIVOTチャンネルにゲスト出演され

「超AI時代の世界、日本、そして人間」をテーマに

話されているYouTube動画2本を文字起こしして

10/22から昨日まで

4回に分けご紹介してきました。

 

【超AI時代の世界:戦争がまた起きる】落合陽一のAI活用/1年以内にAGI/研究自動化、AI創薬が進む/落合信彦と今の時代/「AI×戦争」の融合/フィジカルAIの中心は国防/米中の勝者/エネルギー戦争
2026.3.19にアップロード

 

【超AI時代の人間:ご縁が大切になる】仕事時間は本当に減るか?/娯楽の道具が少なすぎる/人口減少のメリット/「軍事×ライフ」の時代/ご縁が大切になる/サバイブからコバイブへ/人間には意義も意味もない
2026.3.22にアップロード

 

未読分のある方は、以下の記事を先にどうぞ!
・落合陽一「超AI時代の世界、日本、そして人間」(その1)

・落合陽一「超AI時代の世界、日本、そして人間」(その2)

・落合陽一「超AI時代の世界、日本、そして人間」(その3)

・落合陽一「超AI時代の世界、日本、そして人間」(その4)

 

 

本日投稿する文字起こしテキスト(その5)は、

2本目の動画

11分36秒あたりから最後まで、

インタビュアーは佐々木紀彦さんです。

 

(文字起こし・ここから)
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超AI時代に必要なのは「ご縁」

佐々木:分かりました。人間というところで、時間がなくなってきましたけど、2つ聞きたいんです。前に言っていたのが、「オタク性を極めるべきだ」「キャラクターを磨くことが大事だ」という話と、「これから大恋愛時代が来る」という話でしたけど、その2つは変わりないですか?


落合:変わらないし。あとは、関係性をどうやって作っていくかが、すごく重要で。
超AI時代に必要なのは〝縁〟です。


佐々木:人と人の。


落合:はい。ご縁。ご縁が重要だと思います。ご縁が確立されれば、別に道具は無限に動くじゃないですか。つまり、その人とその人のストーリーが重要だと思うんですけど。ご縁が重要なんですが、そんなことを言うと、すごく宗教家みたいな(笑)。でもね、「ご縁が重要」と言う人は、絶対に増える。


佐々木:確かに。よく聞くようになりましたね。それを「人脈」と言うと、ビジネスっぽいじゃないですか。そういうものより、もうちょっと広いというか、緩やかな概念ですよね。


落合:はい。人脈を構築するにも、ご縁は必要ですけど。「誰々さんにアクセスできるかどうか」みたいなことは、AIエージェントが探して、勝手に連絡したりするからね、多分。そうすると、ご縁のほうが重要で。双方が引かれ合う、何らかの関係性のほうが重要だと思うんですよね。同じ時間を楽しく過ごしたことを、お互いの歴史に刻み込んでいくわけじゃないですか。

 

それが重要で。機械と機械のコミュニケーションは、随分、速くなるので、そこは問題ないと思うんだけど。昔は、おしゃべりは毛づくろいだった、とか言われていますけど。おしゃべりと毛づくろいは、極めて似ていると言われるけど、その毛づくろいの相手が、人間ではなくなっちゃったからね、今の時代はね。


佐々木:だから、おしゃべりをして、縁を作ることが大事。


落合:おしゃべりをする。時間をともに過ごす。ご飯を食べる。

 


AIが変える「両利きの経営」

落合:これはAIが作ったもので、僕が作ったものではないんですけど。「両利きの経営」が重要だと言われていたじゃないですか。


佐々木:ありますね。


落合:探索と深化なんだけど、どちらも人間がやらなくなると、別に大丈夫なんですよ、これ。


佐々木:どういうことですか?


落合:両利きの経営を人間がやっていると、探索部門が深化の部門に食われるんですよね。KPIで勝てないから。探索は当たらないし。ただ、探索もAI、深化もAIがやっている組織では、意思決定上、これが分離することはない。そこが計算機資源になっていると、「計算機資源を深化と探索のどちらに使うか」という話になる。そうしたら、深化の部門は、別にそんなに計算機資源を使わなさそうだな、と。つまり、人間の部門がいなくなったときに、これは多分、変わるだろうな、というのがあります。

 


サバイブからコバイブへ

落合:その中で、僕がよく言っているのは、「サバイブからコバイブになる」ということなんです。


佐々木:うまいことを言いますね。


落合:サバイブ型の組織は、どうやって二項対立を維持しながら、制御してやっていくか、ということだったんですけど。それが今度、コバイブ型の組織になるので。管理から、「一緒にいると楽しい」とか、「ダイナミックに、より動く」とか、そういったものを見つけていかないといけない。「スタティック・セパレーション・コントロール」ではなく、「ダイナミック・シンクロナイゼーション・チューニング」が重要、というのがあります。ほぼほぼこれを杜氏だと。僕は、これを「デジタル発酵」と呼んでいるんですけど。


つまり、オライリーモデルというのは、工業時代のモデルなので。それが計算機になったら、人間は、デジタル発酵の一つひとつを制御できないじゃないですか。微生物の動きを、人間が制御するのは無理なので。エージェントはエージェントで、勝手に働き続けちゃうから。そうすると、制御ではなくて創発が重要だし、場をどう調律するかが重要。それをAIを見ている我々は、意味づけや方向性を考えることが重要で。それは「共振型」の思想だよね、ということになっています。

 

そうすると、サバイブ型組織が20世紀だとするならば、バランス型組織が出てきたのが21世紀で。VUCAの時代などと言われたときに、深化と探索の両方があることが重要だったんだけど、そこから共振型の、サバイブからコバイブ型の時代になる。人間以外もいっぱい働いているし、それによってシステムがガチャッとと変わっていく、という世界観になるでしょうな、と思う。ここまでは、大体、見えている。

 

 

人間は「デジタル発酵」の杜氏になる

落合:そのうえで、モチーフで言うとどうなるか。デジタル発酵で言うと、米は素材かな、麹はデータモデルかな。酵母は、人間の意図かな。蔵はプラットフォームで、杜氏は調律者で人間だな、と。上の4つは、人間ではないですよね。全部AIが作ったものや、AIのもので動いていて、そこに物理をどう組み込むか、ということを考える。だから、働く人間の数は、すごく少なくていい。もちろん、酒は物理なので、仕込みには結構人がいるんだけど、あれは自動で仕込もうと思えば、仕込めるといえば仕込める。


だけど、醸しっていうのは人間がやっているから……いや、醸しているのは、米麹や酵母がやっているわけなので。そういったことを考えないといけないから、そうすると、働き方、過ごし方、考え方は、人間ベースのマネジメントから、随分デジタル発酵っぽい、自然の営みを生かすような働き方に変わっていくんだろうな、とよく感じますね。


佐々木:この中で、どういう人が、いい調律者になれるんですか?いいリーダー、マネージャーになれるんですか?


落合:僕はね、「レコード針」みたいな人だと思います。


佐々木:レコード針?


落合:世の中をちゃんと認識できるとか、味が分かるとか、場のことが分かるとか。「あ、何か変だな」と思うとか、そういう人。


佐々木:そっか。昔の、村の長みたいな人ですよね。


落合:そうですね。レコード針みたいな人。ちゃんと認識できる人。


佐々木:この人のセンスと直感によって、その組織の楽しさや命運も変わりますよね。
 

落合:だいぶ変わると思います。でも、そうなっちゃうんだよね、これは。放っておいても。デジタル発酵までは、放っておいてもなる。多分、ほぼ確実になる。デジタル発酵になったときに、我々はどうやって生きていくか。そうそう、「経営は命令ではなく、環境設計と調律である」という。

 

今までは、命令、アーキテクチャー、判断が重要だったんだけど、判断はAIがもう結構、しているから、どうしたらいいかは分かっているわけですよね。そうすると、環境設計と調律、そして、働いている人が楽しいという状態が重要なので。これをどうデザインできるか。そういった、おかしみ、楽しみの世界を、うまくやれる人がいいなと思いますけどね。

 

 

良縁は世界との対話から生まれる

佐々木:何か、見えてきましたね。目指すなら、こういう人になると、みんなにも好かれて、いい縁にもなるし、ということですね。


落合:いい縁にもなるし。


佐々木:縁の延長が、恋愛ですもんね。


落合:そうそう。縁の延長が恋愛。だから、たまにピリッと辛いぐらいが、ちょうどいいんですよ、きっと。


佐々木:どうやったら縁が良くなるんですか?良縁に恵まれるには。


落合:やっぱり、世界と対話する回数が多くないといけないんじゃないですか。どれだけ世の中の面白いものを見聞きしたり、移動距離を増やしたり、あと、不思議なことをやったりするか。前回、僕が出たのは、いつでしたっけ?


佐々木:1年前ぐらいですかね。


落合:博覧会より前だったっけ?


佐々木:前でしたね。


落合:そっか。万博のときに作ったものが、結構面白くて。うちのパビリオンは、そもそも全体が鏡でできているパビリオンだったんですけど。その中に入って、自分のコピーのデジタルヒューマンと対話する、ということをずっとやっていて。なぜ、そんなことをやっていたかといったら、AIの時代になると、人間は働かなくてよくなったり、文明の考え方そのものが変わったりする。

 

僕は「文明のドライバー」と呼んでいるんですけど、文明を発展させるのが、人間ではなくてAIになるので。そうすると、「人間は、ちょっと変わっちゃうよね」というのが、うちのパビリオンのテーマで。テーマは「さよなら、ホモ・サピエンス」だったんですよ。

 


「賢い人間」が文明を動かす時代の終わり

落合:ホモ・サピエンスは、「賢い人」という意味じゃないですか。でも、「賢い人」が人間ではなくなるよね、というのが、多分、ポイントで。人間が賢いことが文明のドライバーだったのが、さっきの産業革命以降の世界だったんですけど。そこで、自分の姿、形をしたAIも出てくるし、そういったものと対話しながら、何か新しいことを考えようぜ、というのが、今回のテーマだったんです。


そこで、中にモードがあるんですけど、。これでしゃべっているとき、床に流れてくるものがあるんですけど。これは何かというと、実は、人類の発明の年表を、狩猟採集ぐらいから、つまり200万年前から、ずっと並べていくという作業をしていて。万博を作るときに。
そうやって考えると、人類の文明は加速しているんですよ。明らかに、めっちゃ速く進むようになっている。

 

岡本太郎が1970年のときに言っていたのは、「人間は、進歩も調和もしていないじゃないか」ということなんですよ。そのあとも、中東戦争などがあったりして。「進歩していないし、調和もしていない」というのは、言い得て妙なんですけど。人間は、遺伝的には、昔からほとんど変わっていない。今、我々は、一見すると、人類として進歩も調和もしていないじゃないですか。戦争ばかりしているし、しかも、能力も高くなっていない。ただ、文明のほうは進歩しているんですよね。


つまり、人間がいなくなっても、AIはこれからサイエンスを続けるかというと、多分続ける。まだ、メンテナンスには人間が必要だけど、ある一定の範囲を超えたら、AIだけでも作り、AIだけで何かを発明していって、文明のドライバーが人間ではなくなるんですよ。そうすると、我々は、「さよなら、ホモ・サピエンスだったんだな」というのがあって。これがパビリオンのテーマだったんだけど。

 


ともに楽しむ人間「ホモ・コンヴィヴィウム」

落合:「さよなら、ホモ・サピエンス」になったあと、人間はどうなるんですか、というところが、多分、人間の話なんですけど。僕は、人間は「ホモ・コンヴィヴィウム」になる、とよく言っていて。


佐々木:どういうことですか?


落合:「コンヴィヴィアルである」というのは、「ともに楽しむ」という意味なんですけど。ラテン語にしたら「コンヴィヴィウム」だから。人同士が楽しく生きたり、喜びを共有したり、時間や縁を共有したりすることが、人間の話になる。サピエンスの話は人間を離れるので、「別に僕らは、サピエンスするために生まれてきたんじゃない」となる。ただ、サピエンスを知って、「あれ、面白かったよね」と言うのは、我々の喜びなので。


「あの論文、読みました?」「ああ、読んだ、読んだ。あれ、めっちゃ面白いよね」そのとき、「あれを書いたのは誰?」ということは、誰も気にしないんですよ。AIが書いているから。だけど、「あれ、面白かったよね」「あのトライアル、すごかったよね」みたいな話をするようになる。だから、そういった世界では、友達と楽しんだり、喜びを共有したりすること。「面白いね」と一緒に言いながら過ごせることが、すごく重要だと思います。


佐々木:そのとき、人類の存在意義って何なんですか?やっぱり、そこにいてくれて、みんなで楽しんで、わいわいやってくれている。その存在でいいと。


落合:そう。人間には、もう意義も意味もないですからね。


佐々木:もう、ないんだ。


落合:うん。サピエンスはヌルになったので。


佐々木:そういうことか。ゼロになったということか。


落合:ヌルになった。ゼロになった。もうヌルになっているので、サピエンスには、あまり意味がないんですよ。意義や意味を感じると考えると、サピエンスの話になっちゃうので。


佐々木:そっか。意味を考え始めると、もう楽しくないから、それすら考えるのをやめたほうがいいと。

 


意味は祭りのあとに生まれる

落合:はい。意味を与えるために人間がやることが、祭りなので。昔から、祭りをして、意味ができるんですよ。意味は祭りで作ればいいから、別に、意味を先に考えると厄介なので。


佐々木:意味は、もともとあるものではないんですね。新たに作るものか。


落合:祭りって、最初から意味はないんだよね。祭りをすると、役割や意味が生まれるだけで、祭り自体に意味はないんですよ。


佐々木:そっか。縁も、そこから新たに生まれるものですもんね。人と人との関係。これはAIでは作れないもので、そこから何が生まれるかは分からない。


落合:「どんな縁を作ったらいいんですか?」というのは、意味の話なので。意味は、縁が生まれたあとにできるものなんで。


佐々木:縁のあとに恋愛があり、子どもも生まれるじゃないですか。子どもを産むという行為は、AIにはできないですね。


落合:AIにはできないですね。


佐々木:価値がありますね。


落合:あると思いますね。ただ、労働力としての人は、もう、ほぼ価値がなくなっちゃうけど、そのうち。あと、サイエンティストとか、賢い人、文明を動かすための人は、工業社会を見ると、一定数必要だったわけじゃないですか。だけど、それは別に必要なくなるので。ただ、「新しい、ちょっと面白いことをする人が増えたらいいね」というのは、そのとおりで。


佐々木:分かりました。そうしたら、縁を作れるような、良縁に恵まれるような、いい人になっていくと。楽しむような人になって。


落合:そう。楽しめるような人になっていく。あまり楽しくないことをしていると、大変ですね、という。

 


未知と未来を見せる落合親子

佐々木:そういうことですね。落合さんと話していて思ったんですけど、信彦さんは、新たな世界を、自分で日本を越えて渡って、新しい世界を日本に見せてくれたじゃないですか。落合さんは、技術など、いろんなもので変わる人類社会の新しいところに先に行って、みんなに見せてくれているんですね。


落合:そうそう。人類社会の先に、僕は興味がある。


佐々木:親子で似ていますね。


落合:やっていることは似ています。似ていますね(笑)。人類社会が次にどうなるんだろう、ということと、その中で、まだ人類社会では作られていなさそうなものを作ってみたり、遊んでみたりするのが好きなので。


佐々木:未知と未来を見せてくれるのが、落合親子の……。


落合:そうですね(笑)。


佐々木:新たな縁を作ってくれる、というのが、落合親子ということですね。


落合:みんなで、面白い縁を作りながら、楽しく生きましょうね。


佐々木:ということで、落合さん、ありがとうございました。


落合:ありがとうございました。

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(文字起こし・ここまで)

 

 

今日まで5日間でご紹介した

落合さんの動画2本へのわたしのコメントは、

明日の記事にて投稿する予定です。(^^)/

 

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●2021.9.1~2024.12.31記事タイトル一覧は

 こちらの記事(旧ブログ)からどうぞ

 2025年に投稿した365記事はすべて

 今日の音楽シリーズで12/31に全リストを掲載

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