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陰と陽とは何か⑯「練習問題集〝クラックス〟(その1)」

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陰と陽とは何か⑯「練習問題集〝クラックス〟(その1)」

陰と陽とは何か⑯「練習問題集〝クラックス〟(その1)」

2024/06/18

6/3からこの寺子屋塾ブログでは、

「陰と陽とは何か」というテーマで投稿していて、

本日6/18の記事で16回目となりました。

 

①〜⑤は陰と陽のベーシックな基本事項、

⑥〜⑩は八卦の基本事項、

⑪〜⑮は日常生活での応用というように

5回分ずつ中テーマ的なまとまりはあるものの、

全体でひとつらなりの内容を書いているので、

以下に未読記事がある方は

まずそちらから確認下さると有難いです。

 

陰と陽とは何か①(易経の十翼『文言伝』より乾為天)

陰と陽とは何か②(易経の十翼『文言伝』より坤為地)

陰と陽とは何か③「エネルギー構造」

陰と陽とは何か④「求心力と遠心力」

陰と陽とは何か⑤「主観と客観の相対性」

陰と陽とは何か⑥「八卦(その1)」(易経の十翼『説卦伝』)

陰と陽とは何か⑦「八卦(その2)」(卦象と卦徳)

陰と陽とは何か⑧「八卦(その3)」(主爻、陽卦と陰卦)

陰と陽とは何か⑨「八卦(その4)」(裏卦と綜卦)

陰と陽とは何か⑩「八卦(その5)」(なぜ陰が六で陽が九?)

陰と陽とは何か⑪「日常生活での応用(その1)料理の原則」

陰と陽とは何か⑫「日常生活での応用(その2)コマイヌ」

陰と陽とは何か⑬「日常生活での応用(その3)仁王像の不思議」

陰と陽とは何か⑭「日常生活での応用(その4)食べ物にみる陰陽」

陰と陽とは何か⑮「日常生活での応用(その5)運勢、運命、使命」

 

昨日投稿した記事では、陰と陽という考え方を

日常生活でどう応用するかという視点から、

山口卓三さんの『陰陽をめぐる食養法』より

最終章に書かれていた

運勢、運命、使命についての話をご紹介しました。

 

本書の最後に置かれた

総まとめ的な位置づけの文章でもあり、

とても含蓄の深い読み応えあるお話でしたね。

 

とくに、

運勢は自分がつくりだしているという言葉や

運命とは、宿命という

宿った命を自ら運ぶということであるから、

それをいったいどこに運んでゆくのか、

その方向づけが大切という話は、

未来デザイン考程において、

現状把握や理念設定が大切ということにも

そのままつながっています。

 

わたしが未来デザイン考程の思考プロセスに

初めて出会ったのは三十代半ばのころでしたが、

その概念や発想にピンと来たのは、

この陰陽の哲学と二十代のときに

出会っていたからでした。

 

 

健康な人は健康がアタリマエですから、

健康について考え悩むことはほぼありません。

 

したがって、日々何の不自由も感じることなく、

ごく普通に生活している人に、

「運をどうしたら良くできるのか?」とか、

「イノチとは何か?」という問いが

浮かぶことは滅多に無いことでしょう。

 

そういう意味では、

こういう問いに一度も突き当たることなく、

人生を終えられるような人々は、

それはそれで幸せな人生かもしれません。

 

でも、長く生きていれば、

遅かれ早かれ誰もが一度くらいは

何らかの障壁や難問に突き当たり、

人生の意味や価値について思索をめぐらす

タイミングがどこかで

訪れるのではないでしょうか。

 

わたしの場合は、16歳という比較的早い時期に

自然気胸という厄介な病気に罹患し、

幸い、癌のようなイノチに関わる

悪性の病気ではないものの、

西洋医学的観点からは原因不明、打つ手無しと

医者からサジを投げられる体験をしました。

 

まさに大きな壁に突き当たったわけですが、

わたしなりにその原因について模索するプロセスで

マクロビオティックに出会ったものの、

それまでに7年という月日を要し、

その道のりも平坦なものではありませんでした。

 

7年間勤めた進学塾を退職して上京し、

マクロビオティックの総本山

日本CI協会の研修生となり、

仕事として関わり始めたのが

1992年4月のことで、

当時、正食協会代表理事という要職にあった

山口卓三さんが亡くなられたのが

その年の6月でしたから、

直接お目にかかる機会には恵まれませんでしたが、

『陰陽でみる食養法』は

入門的な話から応用、真髄まで

とても幅広い視点で書かれていて、

マクロビオティックを学んでいるときには

何度も何度も繰り返し読んだ1冊です。

 

このブログには、つまみ食いのようなスタイルで、

抜粋でしかご紹介できませんでしたので、

興味を持たれた方は、ぜひ1冊通して読まれて

ご自身の手で陰陽の本質を掴むことに

是非チャレンジしてみてください。

 

 

さて、本日のメインは、

昨日の記事でも予告したとおり、

陰陽のモノサシが

どれだけ身に付いたかを確認するために、

マクロビオティック開祖・桜沢が考案した

〝クラックス〟と呼ばれる練習問題集です。

 

まず今日は、日本CI協会から出ていた

『無双原理・易』(旧版・左側)の巻末に

収められているクラックスを

まとめてご紹介しようとおもいます。

 

(A)の(2)「蜂の巣は何故六角か」というように

文が問いの形になっているものはまだしも、

(C)の(17)「エネルギー」というように

名詞形の単語ひとつで記されたものなどだと、

いったいどのように答えればよいのか、

きっと戸惑ってしまうことでしょう。

 

ちなみに、クラックスについては、桜沢の著書

『東洋医学の哲学』第7章に

「私のクラックス」と中見出しの付けた文章に

その説明が書かれているので、

そこからすこし書き抜いておきます。

 

私独特のPU(無双原理)学校だって始め1,2時間、私が陰陽の説明をしますが、それから後は毎日毎日よると触ると私は難問を投げつけます。弟子はそれに即座に即答しなければなりません。それは、

・国家とは何か

・スイスのヒルティの死角は何であるか

・B.フランクリンの信条を批判せよ

・アンデス山中にいるアンゴラという動物がいかなる病気にも冒されない理由を言え

(中略)

ナドナド、オヨソ変てこな問題バカリです。それが一般人、素人にいきなり浴びせられるのです。専門に勉強したコトのない人々にです。タマタマ政治家や外交官、優秀な大学卒業生で、「国家とは土地と人民と……」などと答え始めると「ここでは他人の判断力の借り物をフリまわすことは禁じられている。君の判断力を示すのだ」と言って追い出してしまいます。大蔵省の租税局長が来ると、「租税の原理、定義如何?」とやります。局長はタチマチ降参します。……(後略)……

 

まあ、上の文章をちょっと読んだだけでも

これを記した桜沢という人が、

なかなかに型破りで破天荒な人物だってことは

じゅうぶん分かっていただけるかとおもいますが、

何はともあれ、まずはご覧ください。

 

(引用ここから)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

無双原理問題集 

(A)
(1) 沸騰する水の中の氷をとかさぬ法
(2) 蜂の巣は何故六角か
(3) 陰陽は何故あるか、どうして出て来るか
(4) 赤ン坊のおしりはナゼ青い、その青いのは何か
(5) 塩を摂るのは身土不二の原則に反かぬか
(6) 何故心臓は動くか
(7) 何故心臓は左にあるか 
(8) 何故炎の陽は上に上るか 
(9) 五臓六腑を陰陽順に分けよ
(10) 乳児の死亡率は何故男子が高いか
(11) 智仁勇の陰陽を問う
(12) 記憶力とは何か
(13) 意識とは何か
(14) Vitaminsを陰陽に分類せよ
(15) 卵白に卵黄より「Na」多きワケ
(16) 陰極まってナゼ陽生ずるや
(17) 甘い苦い明暗左右道徳の陰陽別如何
(18) 細太大小長短の陰陽別如何
(19) 何故草の芽は上にのびるか
(20) 蚕の病気を分類しその療法を示せ
(21) 牛乳育ちが陰性体質になるわけ
(22) ソバカスは何故出来るか 
(23) 何故子宮は体内にあり睾丸はナゼ体外にあるか
(24) 握り飯の偉効ある訳を説け
(25) 靴に踵あり下駄になきわけ
(26) 油は陰か陽か、陰なればナゼ多大のカロリー価があるか
(27) 涙、尿、汗の陰陽分類を示せ
(28) 人間の食物では何故ナトリウム:カリウム=1:5が正しいか
(29) 光が闇の中にあるか、闇が光の中にあるか
(30) 近視は何故女の子に多いか
(31) 何故腹部にアバラ骨がないか
(32) 何故赤ン坊は赤いか
(33) 何故赤ン坊は胴、殊に頭が大きいか
(34) 愛憎喜怒哀楽の陰陽如何
(35) 鰻、鯉、どじょう、アユ、ナマズ、フナ等の陰陽如何
(36) 体液説を陰陽に分類せよ
(37) 血液型を陰陽で分類せよ
(38) 兎の肉と人参葉、山の芋とアヒルの卵の食い合せは何故いけないか
(39) 餅米を竹の皮に包んで灰汁もちを作る。竹の皮も灰汁もK(カリウム)が共に強いが何故か
(40) 梨のを食えば髪がぬけると云う理由如何
(41) 万物陽を抱き陰を負う理由
(42) 鶏卵の雌雄を断定し、その理由を示せ
(43) 夢とは何か、何故夢を見るか
(44) 何故年が寄るか
(45) 酸、アルカリと陰陽の関係如何
(46) ホルモンの陰陽如何
(47) 健康、不健康は如何して見分けるか、又病気は如何にして見分けるか
(48) 物質と力の本性
(49) 運動の起源
(50) 生命の最初の発生
(51) 外見上意図的であり合法的なる自然の仕組み
(52) 単純感覚の起源
(53) 言語の起源
(54) 自由意志の起源
(55) 犬の顔は何故赤くならないか
(56) 渋味、えぐみの陰陽如何 
(57) 西瓜を最も美味しくたべる法
(58) 大根、カブラ、フキ、ウド、たんぽぽ、あざみ等を陰陽に分けよ
(59) 引力とは何か?
(60) 血族結婚の可否
(61) 地球はナゼ大きな磁石であるか
(62) 迷信とはナニか
(63) 蚊は(イ)▽の人の血の好む
 (ロ)好きな色は明るい色, 
 (ハ)嵐のはるかあとに活動
 (二)冷い人より熱い人を好む,
 (ホ)カラカラの人より湿りのある人がすきである。そのワケ。 
(64) 原罪とは何か

 

(B)
(1) 時間と空間の限界
(2) 法とパスカルと至高者
(3) 社会問題 (mind と spiritの闘い)
(4) 皿をたたいて手をふれると音のやむワケ
(5) 二つの無限
(6) 反対は同一なり
(7) 神にのみ平和あり
(8) 哲学とは何か
(9) 定義、証明、快諾、実行の定義を示せ
(10) 三大条件 (1定義、2原理、3証明) の関係
(11) 郷に入って郷に従え
(12) カガミを見てハジル人
(13) 使用人を叱ったことなし(林語堂)
(14) 最大一最小、最小ー最大、ウラーマコト、マコトーウラをみる方法
(15) ノミをよくとる人とにがす人
(16) 悪性貧血
(17) 赤血球は骨ソシキで核を失う
(18) 神経の▽△
(19) 改心更生の法
(20) アメリカ人の1/5は糖尿病で死ぬ
(21) 生物はドコから来たか
(22) 偉大な人は世界を変革する人か、精神、思想を変える人か?

 

(C)
(1) 人間のリカイを絶したコト
(2) 電気と磁気とのチガイ
(3) 永久ジシャク
(4) 永久電気のないワケ
(5) 磁力は切断出来ない
(6) 蒸気と湯の強さ
(7) 悪人に赤毛の多いワケ(欧米)
(8) 天才が寒い季節によく生れるワケ
(9) Polio(小児マヒ)が伝染病の如くひろがるワケ
(10) ハチのメスがオスの20倍も生きるワケ
(11) アメリカの病人に精神病の多いワケ
(12) 「真理は一つの過程」をヒハンせよ
(13) すべての真理は相対的である
(14) 発展は対立の争いから
(15) 戦の原因
(16) 分子運動のもと
(17) エネルギー
(18) 透熱体 (ガラス、空気)
(19) NaClを水に入れると熱を多く吸収するワケ (沸点昇るワケ)
(20) 虫の世界ではオスは常にギセイとして生きている
(21) ブルジョワアリはメスばかり生む、ハタラキアリの巣に入り女王になる
(22) 三人寄れば文殊のチエ
(23) 心貧しき者は幸せなり
(24) ハーモニー
(25) 芸術のケッサクとは?
(26) ナゼ芸術では技巧がカンソなほど効果があるか
(27) 思想と感情と芸術
(28) 天才

 

(D)
(1) 無双原理と科学
(2) 光はインかヨーか
(3) 恒常の探求と解決(科学における)
(4) 農村人口
(5) 国語と国字をドースル?
(6) 死後の霊
(7) 北半球は▽か△か
(8) 体質とは?
(9) 石墨、炭、ダイヤモンド
(10) 海中の塩
(11) ワラビの大木(台湾にあり)
(12) 欲望
(13) 調理の▽△
(14) 切身の煮方
(15) 京ミソは東京ミソより▽なるか?
(16) イモの煮方
(17) 時間、空間の本質
(18) 質量
(19) 生命、生長、精神
(20) 真、善、美 
(21) 自由と自由意志
(22) 意識
(23) ネムリ
(24) 因果
(25) 速度
(26) 力と物質
(27) 電気的諸概念
(28) 光の性質と相対性
(29) その他の相対性 
(30) 回転運動と相対性
(31) 量子
(32) クロロフィール 
(33) 生命
(34) 食の変化 (死期に及んで)
(35) 責任
(36) 全体主義

 

(E)
(1) 芸術とは何か
(2) 詩とは何か
(3) 二点間の最短距離は無限なり
(4) Gentleman の定義
(5) 分子力
(6) 米ソ闘わば君はドースルカ?
(7) 錫は232°で鉛は327°でとけるが、それらの合金がナゼ205°でとけるか?
(8) 蒼鉛、硅素、銑鉄は凍ると体積が増し、溶けると減る。そのワケ
(9) 進歩
(10) 進化論
(11) ワライ
(12) オソレ
(13) 信仰 
(14) ウタガイ
(15) 勇気 
(16) 知識
(17) ユメ
(18) 『戦争の原因は心の中にある』
(19) 健康と幸福のテスト
 (イ) どんな生活がしたいか
 (ロ) 何がホシイか、それの手に入らぬわけ
 (ハ) どんな仕事をのぞむか 
 (二) どこに住みたいか、そのわけ 
 (ホ) 性格、仕事のヤリ方につき意にみたぬ点
 (へ) (ホ)の解決法
(20) 人間のダラクのモト
(21) 人物判定法
(22) 人の目はナゼ両ヨコについていないか
(23) 塩と身土不二の原則
(24) タネなしスイカ
(25) Life is too short to be little.
(26) 姓名判断
(27) music (音楽)
(28) 歌、話のこころよきリズムをだすもの
(29) 自己運動(永久キカン)
(30) 万物は流転す
(31) プラスチック、ビニール、ナイロン等の陰陽とその生理学的功罪を示せ

 

※桜沢如一『無双原理・易』(日本CI協会刊・旧版)より
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(引用ここまで)

 

 

この続きはまた明日!

 

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わたしが易経から学んだこと
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