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TBSドラマ『逃げ恥』名セリフ&名場面集(その65)

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TBSドラマ『逃げ恥』名セリフ&名場面集(その65)

TBSドラマ『逃げ恥』名セリフ&名場面集(その65)

2026/04/15

2/10からこのブログでは、

TBSドラマ『逃げ恥』名セリフ&名場面集を

お届けしているんですが、

1話につき1シーンずつ

順番に追いかける形で紹介していて、

この記事で65回めを数えています。


4/6に投稿した記事から

六巡目が始まっているんですが、
今日は、第10話の前半部分、

16分をちょっと過ぎたあたり

平匡のマンションでの

みくりと平匡のラブラブなやりとりを。

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〔平匡のマンション、リビングにて〕

平匡:みくりさん?

みくり:

平匡:お仕事、終わりましたか?

みくり:……まだです…

平匡:……はい。〔と言いながら残念そうにみくりから離れていく〕

みくり:〔いきなり後からハグしながら〕嘘です!! 終わりました!

平匡:〔後ろのみくりの顔を見ながら〕かわいい過ぎるんですが…

みくり:それはこっちの台詞です。

平匡:はいっ?

みくり:平匡さんがかわいくてかわいくて、崖から叫びたい気持ちでいっぱいです!

平匡:……男でかわいいというのは…

みくり:〔平匡の前に回りこんで〕かわいいは最強なんです!

平匡:

みくり:「かっこいい」の場合、かっこわるい所を見ると幻滅するかもしれない。でも、「かわいい」の場合は、何をしてもかわいい!かわいいの前では服従、全面降伏なんですっ!

平匡:わかるような、わからないような…

みくり:今のままでいいんです。

平匡:……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TVドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』第10話より

 

COMMENT:ようやく一線を越えた二人でもあり、この場面、ラブラブ糖度が高かったですね。笑 平匡が「みくりさん? お仕事終わりましたか」と声をかけたとき、みくりが反射的に「!」となるだけでなく、「……まだです…」と小さな嘘をつく。嘘ってふつうは関係を壊す火種になりがちなのに、ここは逆なんですよね。平匡が「……はい」と残念そうに離れていく、その一瞬の〝間〟をわざわざ作ってから、みくりは後ろから抱きついて「嘘です!! 終わりました!」と回収する———まあ、ふたりで勝手にやっててくださいね〜笑

このバックハグシーンが放送直後から大反響だった、というのも頷けます。嘘が不信の入口ではなく、親密さの合図として機能するように、ちゃんと構成されているからです。感情の爆発に走るのではなく、ひと呼吸おいて関係のリズムを調整している。『逃げ恥』ってこういうところ、ほんとうにうまい。野木さんの脚本には、「関係を続けるための設計思想」みたいなものを感じます。

そこからの「かわいい過ぎるんですが…」「それはこっちの台詞です」という応酬も、一見ただのノロケに見える。ところが、みくりが「崖から叫びたい」とまで言い切った瞬間、話は感情表現の枠を越えていきます。「かわいいは最強なんです!」は、褒め言葉の強調に終わっていなくて、価値基準そのものの置き換えなんですね。「かっこいい」は幻滅の可能性を含むけれど、「かわいい」は何をしてもかわいい。これは小手先の恋愛テクニックではなく、相対評価から絶対評価へという根本的な転換を相手に迫っている。

だから当然、平匡も「男でかわいいというのは…」と引っかかって、〝男らしさ〟の規範が揺さぶられる。面白いのは、みくりがそれを力技で否定しないで、「全面降伏」と戦争用語を持ち出し、非対称性を笑いに変換してしまうところです。支配や屈服のリアルを持ち込むのではなく、あえて大げさに言ってコメディに落とす。非対称を〝悲劇〟ではなく〝遊び〟として扱う距離感———ここにも、関係を守る技術が見える気がしました。

そして、このシーンでいちばん印象に残るのは、みくりの「今のままでいいんです。」という一言。これは究極の肯定に聞こえる。「あなたはあなたのままでいい」。でも同時に、これは関係を守る技術でもあるのでしょう。ここで「男でかわいいというのは…」をまともに議論し始めたら、平匡の自己像や世間の目や理屈が出てきてしまうし、二人の距離が急に固くなる可能性がある。だからみくりは、先に結論としての安心を渡してしまう。場の温度を下げず、摩擦を増やさず、親密さを保持するための防波堤として。


結局この場面は、ただラブラブで微笑ましいだけでなく、見えないルールや空気の運用が、冗談や誇張表現を介して進んでいるところが魅力なのでしょうね。みくりの「今のままでいい」は、ノロケの頂点であると同時に、関係が壊れないための静かな調整でもある———甘いセリフの形をしながら、どこか現実的でだからこそ妙に刺さる、そんなシーンでした。



この名セリフ&名場面集で紹介しているセリフは、2020年に放映された『逃げ恥・ムズキュン特別編』を土台に、野木亜紀子さんの『逃げ恥シナリオブック』での記述を参考にしています。なぜTVドラマ『逃げ恥』のシーンを毎日投稿している理由については、この連投記事の初回として書いた(その1)の記事のコメントをお読みください。

ちなみに、4/10に投稿した(その60)の記事には、それまでに投稿した全記事のINDEXと、逃げ恥関連の投稿記事リンク集を載せました。未読記事がある方は是非そちらから参照を。

 

明日の記事は、最終回である第11話から

お届けします。ではまた!(^^)/

 

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